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#509 「働き方」と「仕事のやり方」を分けて考える

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、書籍『仕事は自分ひとりでやらない~仕事を抱え込まずに助けを求める技術ヘルプシーキングの教科書~』が、いよいよ4月21日発売します。そんなニュースも踏まえて、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。

仕事は自分ひとりでやらない』出版記念トークイベントを振り返り

今日は、タイトルコールでもお伝えさせていただいた『仕事は自分ひとりでやらない』この新しい書籍の出版記念トークイベントを開催させていただきまして、このイベントのひとり振り返り放送をさせていただこうかなと思います。
今週の火曜日に開催をさせていただいたのですけれども、参加してくださった方、どうもありがとうございます。
ランチタイムでしたので、職場からの方もいれば、ご自宅から貴重な時間を縫って参加してくださった方もいたかなと思います。
まず、きてくれる方がいるというだけで、めちゃくちゃ嬉しいです。ありがとうございました。
参加してないよという方にも、ちょっと役に立つ放送を、ひとり振り返りでできればと思いますので、よろしくお願いします。

ちなみに、どんなイベントだったかというところを簡単に共有させていただきますと、今週の火曜日4月12日ですね、私のニ冊目の書籍『仕事は自分ひとりでやらない』この書籍の出版記念トークライブを開催させていただきました。
一緒にイベントを盛り上げてくれるゲストに、ビジネス書の要約サービスを展開されるフライヤーの久保彩さんに来ていただいて、二人でわいわいトークをしつつ、参加してくださった皆さんも、チャットでいろんな投げ込みコメントをいただきながら、双方向で一緒に良いイベントを作っていただいたなと思っています。
当日は、90名ぐらいの方にご参加いただいて、「このVoicyを聴いてきましたよ」とコメントに書いてくださる方もいて、嬉しいと思った次第です。

今日は、参加してくれた方には振り返りになって、参加してない方にも、ちょっと気づきになる放送ができればなと思うのですが、イベント全体を通じて特に参加者の方から反応やコメントをいただいたポイントを三つ取り上げて、振り返りにさせていただきたいなと思います。

「働き方」と「仕事のやり方」を分けて考える

まず一つ目は、「働き方」と「仕事のやり方」、これを分けて考えようというコンセプトに、すごく多くの方に共感いただいたなと思います。
今回の『仕事は自分ひとりでやらない』という書籍ですけれども、私自身、なんで書いたか?なぜ書こうと思ったかというと、出産して、これまでの気合・根性・長時間労働、私の中での仕事の勝ちパターンが、一切通用しなくなって、ポッキリ折れそうになりましたという話は、これまで何度もさせていただいているかと思うのですけど、そこから今に至るプロセスで気付いたのが、「働き方」と「仕事のやり方」を分けて考える必要があるなと思いました。
私自身は、ライフイベント(大きな環境の変化)で、今までのやり方で立ち行かなくなったのは、仕事のやり方がいけてなかったんだなと、今振り返れば明確に思います。
一方で、私たちって、「今、仕事がすごい大変だな」とか、「両立しながら仕事をしていくことに不安があるな」こんなふうに思うと、つい働き方に目がいっちゃうんですよね。

ちなみに、「働き方」と「仕事のやり方」は何が違うかというと、「仕事のやり方」は、成果の出し方。
「働き方」は、例えば、フルリモートで仕事ができるのか?出勤が必要なのか?とか、会社の中にどんな制度があるか?有休があるか?時間給を使えるか?フレックスなのか?とか、大都市で働くのか?地方で仕事をするのか?あと、フルタイムで働くのか?それとも短時間勤務なのか?残業があるのか?ないのか?こういったものが「働き方」。いわゆる選択肢の部分ですよね。
選択肢の広さという話と、自分に合った選択肢が選べるか?この部分が「働き方」なのかなと思います。

つい私たちは、「働きにくいな」、「仕事を続けられる自信がないな」と思った時に、「働き方」に目がいっちゃうんですよね。
働き方ももちろんめちゃくちゃ大事なのですけれども、私は実は、仕事のやり方のほうに、まだいろいろ改善できる余地があるな、うまい仕事のやり方、短時間できちんと成果が出せるとか、困ったことがあっても、一人で抱え込まずに周囲と助け合って上手に連携して、一人でやる以上の成果の出し方ができる。こういう仕事のやり方を持っているかどうかで、働き方の恩恵というのは、もっともっと大きくなると思いますし、働き方の選択肢以上に、仕事への満足度って変わるんじゃないかなと思います。

イベントで出てきたのがですね、じゃあ、「働き方」も「仕事のやり方」も大事なんだけれども、一ビジネスパーソンとしての私たちにとって、よりコントロール可能なのはどっちか?というと、圧倒的に「仕事のやり方」ですね。
「働き方」というのは、ぶっちゃけ会社の制度だったり、会社そのものの方向性であるので、個人のコントロール可能性というところでは、圧倒的に「仕事のやり方」の方が高いはずなんですよ。

私たちの仕事への満足度を上げる仕事のやり方として、ヘルプシーキングが一つの良い手段になるかもしれないね。そんな話で盛り上がりました。
一つは、「働き方」と「仕事のやり方」を分けて考えよう。よりコントロール可能な「仕事のやり方」に集中して、変えられることを変えていこう。
そんな話でしたね。

抱えこんでいる自分の状態に気付けない

二つ目に上がったのが、抱えこんでいる自分の状態に気付けないことって、結構あるよね。この気付けない問題をどうする?
これもかなり盛り上がったポイントでした。
なぜならば、私も第一出産後に抱え込んで抱え込んで、「すみません、これ以上できません」と言ったのは、もう泣きながら上司に訴えるタイミングだったんですね。
それ以前は何にも言ってなかったし、自分でも「抱え込んでいるからヤバイ」ということに全く自覚がない中で、もうこれ以上頑張れないというところで、初めて上司にぶっちゃける。
初めてぶっちゃけられた上司は、その時点で泣いて「仕事を辞めたい」と言っているので、超驚く。
こういったことを私自身も経験しました。
ゲストの久保さんも、「実は私もあるんですよ。前職でめっちゃがんばっていて、自分では頑張れていると思っていたけれども、ある金曜日の夜に涙が止まらなくなった」と。
頑張れていると思っている自分と、体のほうが、「いやいや、彩さん、もう無理ですよ」と涙で知らせる。
こういったことがあったって言うんですよね。
なので、私たちは自分で抱え込んでいる状態に結構気付けていない問題ってあるよね。こんな話で盛り上がりました。

結局、じゃあこの気付けない問題をどうするか?
そこで一ついえるのは、助け合うことはビジネススキルである
助けを求めることは、弱いことでも悪いことでも迷惑をかけることでもない。
こういった知識、考え方を知っているかどうかって、やっぱり全然違うよねという話になりました。
私自身も、あの当時に、ヘルプシーキングという考え方を知っていたら、もっと早く、もっと軽微な段階で、アラートをあげていたり、相談かけていたり、周囲と連携しながら、なんとかする方向に踏み出していただろうなと思います。
なので、知っているか知らないか、知識としての武器を持っているか、いないかって、めっちゃ違うなと思いました。
これが二つ目の盛り上がりポイントですね。

助けを求めるイメージを「ゼロをプラスに」にしていきたい

最後、三つ目は、「助けを求める」イメージを、「マイナスをゼロにする」じゃなくて、プラスにしていく。こういった発想を持つことが大事だよね。
この話も超盛り上がりましたね。
マイナスをゼロというのはどういう状態かというと、助けを求めるイコール仕事を誰かに振る、こういうイメージですね。
困ったことが発生しちゃって、このままだと仕事に穴をあけてしまうので、それを誰かにお願いすることによって、なんとかマイナスをゼロに持っていく。
これもめちゃくちゃ大事なのですけれども、ここからさらにプラスというのはどういう状態かというと、助けを求めることによって、一人でやる以上の成果があがる、この世界観というか、このゴール感が大事だよね。
あと、マイナスをゼロが、助けを求める、つまり困ったときにどうするか?こういう中で考えるのですけれども、プラスというのはどういう状態かというと、そもそも困ったことが起こる前の仕事のやり方とか、仲間との関係性、これがよりリスクに強く、適切に成果をあげるために、より良い仕事のやり方や仲間との関係性ができているので、万が一の時に、円滑に助け合えるだけではなくて、チーム全体の仕事の質そのものが、より良い方向に向かっている。こういう世界観ですよね。
「マイナスをゼロに」ではなくて、「ゼロをプラスに」こういうヘルプシーキングの形や認識が広がれば、私は仕事の景色ってまだまだ変わっていくなと思います。

自分が手に入れたいものを手に入れるための手段

ヘルプシーキングって手段なんですよね。
じゃあ、何のための手段かというと、自分が手に入れたいものを手に入れるための手段だよね。
久保さんもこんなふうに表現してくれました。
どういうことか?
例えば、自分は仕事を通じて成長したいなと思っている。
これが手に入れたいものだとすると、成長には挑戦が必要。
でも、一人だけで完璧にやらなければいけないという中では、挑戦できないですよね。
なので、連携し合う・助け合うことによって、トライしたことのないことに挑戦しようと思える。
もしくは、やりたい気持ちがある。でも、一人だけでできる気がしない。
こういうテーマにも、手を挙げることができる。
だから、結果的に成長できる。
そのために必要なのが、ヘルプシーキングであるとか。
あと、手に入れたいものが、仕事へのやりがいとか、愛着であれば、自分一人で頑張っている感覚よりも、仲間がいて、仲間と上手に連携できるからこそ、仕事への愛着だとか、チームに対してのエンゲージメントが上がる。
結果、やりがいを手にしている。
こういう感じですよね。
そんなトークの中から、自分が手に入れたいものを手に入れるための手段としてのヘルプシーキング、この力を磨いていく、こんな発想をみんなで持ってたらいいよね。
そのための入門編の情報が、書籍には書いてありますので、ぜひ多くの人に手に取っていただきたいなと思いました。

たくさんのご意見ありがとうございます

イベントでたくさんのご意見をいただきまして、皆さんにいただいたアンケートからいくつか紹介させていただきたいと思います。
【私自身、小田木さんと同じように、これまで根性や残業することで乗り越えてきたところが少なからずあったので、共感の嵐でした。
4月末に時短で職場復帰を予定していますが、ピンチに備えて、平常時の仕事のやり方、同僚との関係の築き方を意識して仕事をしていきたいと思います。】

こんなご意見もあります。
【とても楽しく、あっという間の時間でした。「ヘルプシーキングができると、仕事に愛着が持てる」という話と、あと、「やりたい希望がある、でもここは助けてほしいですと言えることも、ヘルプシーキング」という話が特に印象的でした。マイナスをゼロにするのではなく、プラスにしていくヘルプシーキングという考え方に、さらに興味が持てましたし、身につけて実践していきたいなと思いました。】

こんな声もいただきました。
【まず、「働き方と仕事のやり方は別」になるほどと思いました。復職後の働き方だけではなく、管理職としての自分を今模索しており、「このセミナーは自分の働き方のヒントに」と思いながら参加しましたが、管理職として、周りを巻き込んでヘルプシーキングし合えるチーム作りをしてみたいと思うことができました。】

多くの方の共感と協力の中でイベントを開催することができまして、改めてありがとうございます。
一緒にイベントを盛り上げてくれた久保彩さんも、本当にありがとうございます。

育休スクラではヘルプシーキングのカリキュラムがあります

最後に紹介させてください。
今回のイベントの元になった書籍『仕事は自分ひとりでやらない』が、どこで手に入るかですが、4月21日にAmazonで発売が開始されます。
今の時点でも、Amazonでご予約いただけるようになっていまして、表紙を見ていただけますし、もし発売当日にちょっと手にしてみたいなという方がいらっしゃいましたら、ぜひご予約いただけると嬉しいです。

そしてもう一つは、どこで学べますか?という声にもお答えしたいと思います。もちろん、本もお役立ていただきたいですが、トレーニングしながら、「知ってる」じゃなくて、できるレベルまで身につけたい、力を磨きたい、こういう声もいただきます。
そのための手段として、私たちオンラインスクール育休スクラに”ヘルプシーキング”という科目のカリキュラムを組んでいまして、トレーニングしながら仲間と一緒に学習できるようになってるよというのが一つ。
チームとか、企業単位で勉強したいという方のために、企業向けのトレーニングプログラムをございますので、もしも関心をお持ちいただきましたら、育休スクラのオンライン説明会、もしくは、お問い合わせをいただければと思います。

今日は、イベントの情熱そのまま、たくさんしゃべってしまいましたが、お聴きいただきありがとうございます。

それでは、今日も一日良い日にしましょう。

小田木朝子プロフィール


「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール育休スクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
*育休スクラ公式HP|https://schoola.jp/
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