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春立つ


春立つとこぞって叫ぶ人もなく季節ときまで時間ときに埋没してく

ゆうるりと立てばいいとは言いながら一夜開ければ春と名乗りて

長短も容量重さも曖昧な枠に嵌れと遠くで声が

身に添えば交わり花も咲くだろう季節とき場所つちさえ違わなければ

見て取れる節目のボコのある方が幸せですかと過ごす春の日

棚ひとつ設え迎う春の陽は笑えてしまうほどにささやか

射して入る春日の熱と傾きに蘇る日を幾つ持てるか





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