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マニュアル撮影練習中

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祖父の形見オールドレンズを使う動機で写真を始め、デザイン関連のお仕事ついでにRAW現像や映像関連に携わり、写真を起点に映像・SNSなどに広げている。撮ることそのものや、TIPSな… もっと読む
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山形に日本酒を飲みに行ったらクラゲを観に来てた

写真を羅列しつつ、その合間にタイトルの内容についてあらましを書いてゆく。 この写真は加茂水族館で撮ったもので、鶴岡市つまり日本海側にある。 https://kamo-kurage.jp/ 県の中心地である山形市からは、自動車で100kmほどあり、片道で一時間半かかる。 旅程は去年2023年3月11日~13日の2泊で、仙台まで飛行機で飛び、そこからレンタカーで76km移動して山形まで足を延ばしていた。 太平洋から内陸まではるばる走って、山形で滞在できる時間も限られている

私が酒を撮る理由

当たり前のようにスマホで写真が撮れる今さら、「写真を撮る理由」を書くと人生語りのようになる。それでも、「酒を撮る理由」であれば答えを持っている。1つ目はコレクションの趣味として。2つ目は酔い具合を客観的に振り返るため。 「写真を撮る理由」なんて人生語りみたいなものこれまでにも、「写真を撮る理由」みたいな話を書いたことがある。 誰もがカメラ付きスマホを持つようになり、煩わしさなく写真が撮れるようになった今や、改めて写真を撮る理由を考えるなんてことは、生きる理由を考えるくらい

時代にそぐわない撮影許可の話

世の中、厳しめにルールで縛っておきながら、黙認で泳がされているものが多い。いざ白黒ハッキリさせねばならない状況になると、とたんに身動きが取れなくなる。今回、そんなことを感じた「撮影許可」まわりの話。 撮影許可がめんどくさい撮影許可における面倒さは以下の記事で言い尽くされている。 カメラを向けた被写体に関する権利についてはまだ解りやすい。人に関しては映っている人に許可を取る。著作物に関しては、文化庁の見解として「画面いっぱいに撮るのはダメだけど、主題から切り離せない場合に映

写真が進化してもオールドレンズで撮る

1つ前の投稿で「写真のミライ」を考えた際に、コンテンツとしての楽しみ方に重心を置いていた。今回は、撮る行為そのものの楽しみ方に重心を置いて考える。 撮影を手段と捉えれば利便性の追求となり、意識せず撮れる or 念じれば撮れる世界へと向かう。それとは別の方向性として、撮影を目的と捉えれば、不便益を楽しむ趣味として残り続ける。私はオールドレンズでマニュアル撮影する。そんな話。 手段であれば利便性、目的であれば不便益先日「何のために写真を撮るのか?」を問うた。 WHYの問いを

写真のミライはマトリックス世界

写真のミライを妄想するに、仮想現実をはじめとするXRを通過点として、映画マトリックスのような追体験コンテンツへと向かう。そんな未来においても、着眼点を持って感動を表現するためのコンテンツ編集は写真家の役割として残り続けるんじゃないかという予想について。 身体にプラグを刺して追体験する未来以前の記事で「写真を撮るとはそもそも何か?」という問いから、視覚から湧いた感動を留めて他の人に伝えられるようにする仕組みだという仮説を導いた。 仮説の裏付けとして、黎明期のカメラは現実世界

fotomoti参加賞でPhotoJewel Sアルバムを作った

私自身はNikon党なんだけど、Canonが営んでいるフォトレシピサービスfotomotiを愛用している。友達に説明する時なんかは「クックパッドのフォトレシピ版だよ」と言うている。そんなfotomotiはCanonユーザーでなくても分け隔てなく受け入れてくれる。 fotomotiにフォトレシピ投稿する際には、以下に挙げる項目のうち該当するものを選んで記す。 - 機材・小道具- 構図・アングル・ポジション- 光・明るさ・天気- 色合い- ピント・ボケ・質感- 後加工・現場の

良く生きるために写真を撮っている

インスタ更新が途切れた時に、ふと「自分は何のために頑張っていたんだろう?」と我に返る瞬間があったので #写真を撮る理由 について。 プロであれば「飯を食うため」なので解りやすい(とは言えその仕事を選んだ動機を問えば同じだ)けれど、趣味で写真を続けている人は何を動機にしているのだろうか。 もし自分が聞かれたら一筋縄に答えられないことにも気付いたので、自分なりの答えを捻り出して記す。 写真を撮る本質的ニーズを言い当てるのは難しいマーケティングやUXデザインで、「写真を撮る真

安心感か?ナマ感か?...の二択を超えて

万が一を考えて安心のため装備する派が多いけれど、リスクを負ってでも「ナマ感」を求めて装備しない派もいるモノってな~んだ? .... ... .. . カメラのレンズ先に付けるレンズプロテクターですね。 何万円~何十万円もするレンズに傷が付くと大変だから、数千円で買えるプロテクターを付けておけばお守りになるんだけど、クリア感を求める人はリスクを負ってでもノーガードで撮る。 絞って撮るかによっても違うかもしれないけれど、そこまでハイエンドな写真を撮っていない私にとっ

絡み合う写真表現とコスト

以前に書いた記事「ありのままの写真なんて存在しない」が軽くバズって、たくさんコメントをいただいた中で「もしかしてこういう価値観なのでは?」と感じたことを記事としてまとめる。 デジカメ世代とアナログ世代の価値観を、「表現」と「コスト」の2軸から比較した話。それから、本来は「表現→コスト」が「主→従」となるところ、逆方向の影響もありそうという話。など。 デジカメ世代の価値観この議論の前提として、作業量・金銭面での「コスト」と、自然か作為的かという「表現」という独立した2軸で捉

ありのままの写真なんて存在しない

デジカメで撮った写真に対して「無加工の撮って出しです!」と言うとき、「レタッチで下駄をはかせている訳ではなく、ありのままの写真の腕で勝負してます!」みたいなニュアンスを持つ。 撮って出しで勝負する方が「ありのまま」で尊く、レタッチは化粧美人みたくズルいものか?というレタッチ論争に関しては、様々な考え方があって良いと思う。主張ではなく、あくまで私個人の見解として記す。 私自身は日常的にRAW現像していて、レタッチで自分のイメージを作ることを肯定的に捉えている。なぜならば、タ

写真でメシを食った話

お仕事依頼のnoteをセットして、さっそくコメント欄で依頼をいただいた。凄く刺激的な現場だったので、撮影した写真をちりばめつつ、勢いで記事を書いた。 「○○でメシを食う」への憧れ軽音部に入ると一度くらいは「音楽でメシを食う」に憧れるし、趣味で写真やってると「写真でメシを食う」に憧れる。なぜ「憧れ」のままかというと、それで生計を立てるのが難しいからだろう。 スマホでも写真が撮れる今、フィルムのような原価がかからない今、コンテンツとしての写真がすぐに埋もれて消費されてしまう今

写真の依頼について

これまで趣味として写真撮影や動画制作に取り組んできて、ちらほらと依頼を受けるようになったので、写真との向き合い方について改めて書いた。noteにある「お仕事依頼」に記事をセットしてみたかっただけなので、そんなに仰々しいものでないんだけど、書いていたら意外と長文になったな。 失敗が多いマニュアル撮影わざわざ依頼するのだから、それなりのクオリティ担保が求められているのは理解しております。でも、私が撮っている写真の方向性としては、仕事で求められる要件と真逆を向いていて、そもそも上