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蠱惑のカタンドール

今回お話するのは「人形」だ。

人形と聞けば大抵の人は幼児向けのいわゆるお人形さんや
リカちゃんをイメージするだろう。

自分の認識もそんなもんだ。
どちらかと言えばぬいぐるみやマスコットと言った方が馴染みがある。1、

2年位前だったか、
ネットでハッピードールのマスコット的な女の子の人形が
とても可愛くて購入した。


髪の色にバリエーションがあり、届くまでどの子が来るか分からない。
ちゃんとハッピードールの世界観があって、
収集癖のある自分にちょっと刺さってしまったのだ。

一緒に連れ歩いて写真を撮ったりするのも楽しみになった。

着せ替えの服や靴も販売していて、
値段もそこそこするけど後から追加で購入してしまった。

その後も限定品やグッズなども次々販売されていた。
自分は2体で留まったけど収集した人も少なくないと思う。

ウチの子たち右マリー、左オーロラ


その後ややあって、
フリマなどで手作りドールが売られているのを見つけた。

アイシードールと呼ばれる頭部が大きくボディが小さめのお人形だ。
目がぱっちり大きくてまぶたを閉じることが出来る。

このドールをカスタムしてフリマなどで販売しているようだ。
目の色や髪の色、髪型、洋服を手作りして着せたり、
メイクを施して作り手の個性を出したりしている。

購入には至らなかったが、
世の中にはこういう事が器用に出来る人がいるんだなと感心してしまった。

上のカスタムは公式だが、
メルカリなどには、個人でカスタムしたドールが
たくさん販売している。


そんなこんなで人形やドールの検索をした
自分の目に飛び込んできたのがカタンドールだ。


ものすごい衝撃を受けた。見てコレ・・。


天野可淡の球体関節人形写真集より


人形作家である天野可淡さんの人形達の写真を初めて見たときは
鳥肌が立ってしまった。

だいたい人形の作家ということ自体あることも知らなかったし、
球体関節人形という存在すら知らなかった。


ご本人は37歳とお若くして亡くなられてしまったのだが、
残された人形達の存在のなんと生々しいことか!まるで生き人形だ。

その少女達の苦悶の表情に戦慄しつつ目が離せず、
その強い絶望や強烈な死への誘いを感じてしまうのだ。

少女達の命はいつもどこか儚げでそれでいて妖艶
なんとも言えない瞳と口元でその表情を造っている。

その仄暗いカタンドールの世界へ引きずり込まれるように
作品の写真集を見たのだ。

一度見たらその強烈なインパクトで
きっと忘れることが出来ないだろうと思う。

WEB検索で代表的な作品の写真を見ることが出来るが、
もっと深淵を見たいと望むのなら
写真集などは入手可能なので、気になった方は見て欲しい。


今日も読んでいただいた方ありがとうございます。

田中もなかは読者様のサポートをパワーに執筆活動をしています!よろしくお願いします!