見出し画像

noteをはじめます〜大学の”リアル3ポリについて”

これまで、はてなブログ( https://qzm03354.hatenablog.com )を使っていましたが、休眠状態でした。書きたいネタは山のようにあるし、ある人からも、「ブログに書いたほうがいい」とアドバイスされたので、ブログをnoteで再開します。

まずは、FBの過去記事を転載するところから。FBって簡単に記事が書けるんですけど、たどるのが難しいので、何を書いたか忘れてしまいます。先日、ある方から「2月27日の記事がよかったので、引用してよいか」と言われました。びっくりしたのですが、読み返してみるとたしかに良いこと書いてある(笑。というわけで、転載します。なお、3つのポリシーについては、こちらを参照のこと。 https://benesse.jp/kyouiku/201701/20170131-1.html

-------------------
春休み中に、いろんな大学のFDや外部委員、越境研修や未来の教室等のセミナーのお仕事をしている中で、ますます確信をもったのが、「3ポリ(3つのポリシー)をベースに学部・学類等のコンセプトを一言でまとめることの大切さ」である。個人的には「リアル3ポリ」とか「裏3ポリ」などと言っているが、そういうコンセプト作りこそが、「学部の存在意義の再定義」につながると思っている。

どの大学でも、学部や学類・学域の統廃合のスピードは加速している。人気がなくなるとあっという間に募集停止の対象にされる可能性がある。伝統のある一文字学部であっても、「腐っても○学部」などもはや許されない。したがって、「大学の生き残り」より前に、「学部・学類・学域の生き残り」の方が、現場の教員にとっては死活問題なのである。

では、どうすれば学部は「生き残れる」のか。はっきり言えば、どうすれば受験生の人気を獲得できるのか。それは、学部単位の「組織的な教学マネジメントの構築」以外にありえないと考える。もはや「あなたの未来をつくる」とか、「可能性にチャレンジ!」とか、そういうポエム的なキャッチフレーズで、受験生や高校の先生、保護者の心をつかめると思ったら大間違いである。「就職率100%」とかでも、いまは弱い。その秘訣はどこにあるのか、というところがポイントだからである。「キャリアセンターの全面バックアップ」とか「面倒見の良さ」とかだと、もう20年近くそういうフレーズを多くの大学が乱発している。いまさら打ち出しても、埋もれるだけである。

今求められるのは、学部の組織的な教育力を向上させる改革である。まず最初に手がけることは、「3ポリをベースに学部等のコンセプトを一言でまとめる」ことである。特に、DP(ディプロマポリシー)とCP(カリキュラムポリシー)がカギとなる。
その際に、法学部とか文学部という「一文字学部」は、いかに「学問分野の呪縛から逃れるか」が大切だ。「法学教育によって〜」では、他の法学部との違いが全く出てこない。その学部ならではのCPが感じられないのだ。

他方、複合分野学部や学際学部では、(ある方の言葉を借りると)「どんな補助線を引くか」である。様々な学問分野の教員で構成されている学部は、全員が同じ方向を向かないと、組織的なパワーが出てこない。個人事業主が大きな顔をしているさびれた商店街みたいになってしまうのである。そのために不可欠なものが「補助線」である。それが、ウチの学部だと「多様な学生が社会・組織・自己のマネジメント力を社会人のための5教科によって身につける」ということになる。キーワードで言えば、「多様性、マネジメント力、社会人のための5教科」である。

こうしたコンセプトは、学部の現実をふまえなければ、やはりポエムになってしまう。逆に、リアルなコンセプトができれば、それは広報として活用できるだけでなく、学部改革の方向性にもなる。力強い言葉になるのだ。

いろんな大学や高校のみなさま。そういうコンセプト作りを競いあいませんか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?