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「1つ上の視座で仕事をしよう」の2つの効果とたった1つのコツ

はじめに

おぶち(@ofch_ana)と申します。
普段はキャリアのこととかDXのこととか書いてます。

4月になり、新卒入社された方も多いことでしょう。
で、よく言われることが多いであろう
「1つ上の視座で仕事をしよう」という言葉。

プロジェクトメンバーならプロジェクトマネージャー
チームメンバーならチームリーダーや、課長
などなど、自分より上の役職者かのように考えて行動しろ、というもの。

これを詳しく解説すると、2つの意味と実践のコツがあるよ
ということについてお話しいたします。


効果①:プロジェクトにおける仕事の品質が上がる

例えば、カレーを作るプロジェクトがあり
あなたはそのうちジャガイモを調達する係だったとします。
自身の業務を「ジャガイモを調達する」だけだととらえていたら、
適当に目についた安い品種のジャガイモを発注するでしょう。

もし、プロジェクトテーマが「本格的な欧風カレーを作る」であれば
「欧風カレーだから、玉ねぎと牛肉の風味を大事にしたいよな」
「じゃあジャガイモはなるべく煮崩れしないメークインにしようか」

とプロジェクトマネージャーはきっと考えるだろう、
と想像ができ、より良い仕事につながるわけです。

こういった例はよくあるやつで、
言い換えると"目的意識"とも言えるヤツです。

これはプロジェクトでより良い仕事につながる、意味のある行動で、
いわゆる仮説思考なんかと合わさることでさらにすっごい成果があがる
すっごいやつでもあります。

効果②:組織でより上の職位にあがりやすい

で、ここからが本題。

「1つ、2つ上の視座で仕事をしよう」には
今回の例のような、プロジェクトでより良い仕事をする以外にも
もうひとつの意味、用途があると思っていて。

  • 新規事業の責任者に任命される

  • グループリーダーを任せられる

というような、
組織上でより上位の職位に抜擢されやすい意識でもあると思うんですね。

というのも、誰を責任者とするか、誰をリーダーとするかって、
上位役職者が日頃から、誰ならできそうかを検討・相談しています。

もしあなたが、上位役職者、すなわちキーマンと、
事業のフェーズや、組織課題とその対策なんかを日常的に会話できていたら
どうでしょうか?
「事業や組織のことをよくわかってるあいつが後任にぴったりだな」
となること請負です。

皆さんの周りで抜擢された"アイツ"は、きっと成果もさることながら
与えられた業務より1つ2つ上の視座の話をキーマンと日常的にしている
ことがほとんどだと思います。

ただ、プロジェクトにおける視座を1個あげる、
よりも、こっちのほうが少し難しい。
それは、目的が抽象的で複雑かつ変数が膨大なために、
1個上の役職の思考を想像しにくいからですね。

では、どのようにすれば
組織における1個上の役職の思考で仕事ができるのでしょうか。

1つ上の視座で考えるコツ

それは、
1個上の役職者と同じ情報を定常的に得られる工夫をすること。

ここでひとつ、覚えておいてほしいことがあります。
事業責任者やリーダーが
なぜ、一見して小難しいような意思決定やマネジメントをできているか
というと、そこに特別秀でた能力があるわけではなく、
事業や組織、経営など、その職位にあった情報をインプットしているから
なんですね。

事業責任者やリーダーとそう変わらない地頭があると仮定すると、
同じ情報をインプットさえすればだいたい同等の解にたどり着く
ことがほとんど。
つまりは情報がその人の立場を作るってわけです。

例えば、
事業KPIを常にみているから事業課題を把握して打ち手を考えられるし
個人の近況やモチベーションを知っているからリーダーの業務ができるし
競合調査の結果を報告されるから事業方針が考えられる
みたいな感じです。

ということは、ですよ。
事業責任者やリーダーと同じ情報を浴びることさえできれば
事業や組織の全体感・課題感を把握し、
事業責任者やリーダーと同等の目線で話ができる

ということになります。

じゃあ、どうやって同じ情報を得るかというと
これはご自身の立場や会社の文化に依って様々です。
たとえば・・・

  • 組織の定例会議の報告をしっかり聞く

  • 上司との1on1等で質問したり資料をもらったりする

  • 経営会議等、一定以上の役職者が出る会議の議事録に目を通す

  • 事業KPIに目を通し、自分なりに仮説を考え、リーダー等にぶつけてみる

  • 事業数値の管理者を買って出る

などなど。自分が気に留めていないだけで、
実は事業数値や採用計画など重要情報が公開されていることも多いです。

事業や組織に関する重要な情報を片っぱしからまとめて
自分で整理して仮説を出して
課題や対策を、リーダーや責任者の方にぶつけてみてください。

一つポイントがあります。
その課題や対策があっているかは気にしないでください。
正直、少しまとめて考えた程度のこと、
おそらくリーダーや責任者の方はもう2巡3巡はしてると思います。

でも、あなたの組織や事業をよりよくさせたい思いが伝われば、
リーダーや責任者の方は必ず嬉しいと感じます。
また、リーダーや責任者の方は部下に
そういった仕事を依頼するのを躊躇していることが多いんですよね。
しかも、事業や組織の問題の全部に手をつけられるほど
彼らは時間が余ってない。

きっと
「じゃあ一緒にやってくれる?」
「前にちょっとまとめた資料を共有するね」
といったリアクションをしてくれることでしょう。あとは流れるように、
事業や組織全体を考える役割を持つことになります。

おわりに

情報がその人の立場を作る、はまじで肌で実感しています。
あなたが尊敬しているあの先輩は、
その先輩しかできない仕事をしているのではなく、
あなたの知らない情報を、その先輩は浴びているから、
あなたにできない仕事ができているんです。

(同じ情報を得たからって、すぐ同じようにできるわけではないですが)

現在与えられた業務で成果を出していたら、いつか抜擢される
なんてことはまあ稀です。

先輩と同じ情報を集めて
先輩と同じ業務をするようになったら
結果として、後任をあなたが担う

これを頭に叩き込んで、お仕事に取り組んでみてください!


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