療育に通う事をやめるとき

こんばんは。OTOTです。
相談支援専門員をしています。
社会福祉士であり作業療法士でもあります。

たくさん書きたい記事はありますが
療育についてもう少しかいてみます。

仕事で療育相談を受けています。
大人の計画相談もしているので大人の就労支援も行っています。
そのため、障がいがあり成人して仕事を探していくことの大変さや工夫には一般の方よりも詳しいと思います。

さて、児童発達支援サービスと放課後等デイサービス利用ですが。
「利用したい。」という相談を受けています。
健診や園、学校で「療育をすすめられました。」という相談をうけ、
受給者証の発行手続き等を行いますが。
療育を「いつやめるのか。」相談を受けることはほとんどありません。

一体出口戦略はどこにあるのか。
解説します。

この記事を読んでいるみなさんの会社で障がい者雇用はすすんでますか。おそらく多くの会社ですすんでいないでしょう。
では、
あなた自身の考えはどうですか。同僚や上司、部下に障がいがあり、仕事を覚えることがどうしてもできない。遅刻する。忘れ物をする。ミスが多い。言われたことを聞いていない。話すときに目が合わない。わざとしているのではないのです。特性や障がいがあるとどうしても抜けてしまうものがあるのです。優しく見守っていただけていますか。


子供時代、「凸凹があります。」ということで、療育をすすめられます。社会人になり「大人の凸凹。」どうしても仕事でミスしてしまうことがある。毎回、手厚く見守ることはできていますか。

世の中では、「ICT」「タイムパフォーマンス」などの言葉をよく耳にします。
「大丈夫。毎回、仕事を止めて手厚く教えるし、専門の支援職員もいます。」という会社で働いている方は多いのでしょうか。

成人の就労支援をしていると
障がい者雇用に力をいれている就労先の多くは病院や福祉施設、工場、掃除などが多いことを体感します。そしてお給料は低いところが多いです。それはこららの配慮が必要ということは、支援できるマンパワーがないとダメだからです。それには人を雇う、教育するコストがかかります。

園などでは、元気な児童には手厚く保育士さんを配置する加配という方法がありますが、加配をつけることでなんとか見守る保育士さんを確保できるのです。(ちなみに高齢者施設の徘徊する高齢者にはこのような加配措置はありません。これに関しては後日記載する予定です。)

療育の出口戦略。

ゴールがこれらの企業でお給料が低くてよいのであるのであれば、18歳まで療育を続けることはよいでしょう。それを決めるのは、保護者であります。

良いも悪いもありません。私はわたしの見る、感じる知る現実を記載しています。

社会というのは、非常に厳しいです。
ミスを許してはくれません。居心地のよい環境ではありません。
自分がやりたいことを仕事にできていない人が多いのではないでしょうか。
障がいや病気がなく健康であり、大学を出て、社会人になり働いているほとんどの方もつらいこともありながら働いているのです。

そして働き手不足というキーワード。
働き手不足解決として政府が推し進めているのが、「外国人労働者」です。
これからどんどん増えるでしょう。
私には、ベトナム、ミャンマーやラオス、中国などの国の友人がいます。
かれらは本当にハングリーです。
皿を買うのがもったいないので洗面器でパスタを食べていたりすることも普通です。
仕事に飢えているため、「働ける」そのことが喜びです。
基本的には仕事を選びません。「バリバリ働く」まさにこれです。
お給料は少ないかもしれませんが、それでも自国で働く何倍もあるため、日本で働きます。経営者としてどちらを雇うか明らかでしょう。

療育に通うこと。
もちろん支援いたします。
子供が失敗しない環境で手厚く見守ることは大事ですが、失敗できる環境で、失敗しても許されるのは子供の頃だけだと思います。
そして学校で社会にもまれることが必要なのです。
以上のことから、お困りごとにもよりますが、療育に通うのはおそらく週に2日まで程度が妥当だと思います。そして、現時点では「療」を行える事業所が少ないため、習い事や小学生になれば学童保育などで補うことができるでしょう。

小学校に上がるタイミング、課題が増える3年生前、中学校にあがる前。
不安はあるかもしれませんが、これらのタイミングで療育を勇気をもってお休みしてみてくださいね。
なお、一度、療育をやめても受給者証の再作成と療育再開はできますので。(行きたい療育先に通えるかどうかは事業所次第ではあります。)

一度、ご検討してみてくださいね。





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