見出し画像

虐待は楽しく癖になる、身も蓋もない真実

育児をしている人だけじゃない、仕事で上司になった人、学校の部活などで先輩になった人、暮らしの中で主従関係の主の側に回る経験はほとんどの人が体験する事になるだろう。

そうした関係の中では、時折エラーのようにイジメがおきる。

呼び方こそDV、虐待、パワハラなどと呼ばれているけれど、実態は支配と蹂躙と言ってもいい。


僕は2年前くらいからこのnoteの編集部公式マガジンのいくつかでピッカーをやっている。

有志のボランティアなので気が向いたときに、本当にいいと思ったnoteを公式マガジンに追加するだけ。自分で書いたnoteは自分では入れない。入れる権利は持っているけど、自推はしないというルールを決めている。

そんなnote編集部の公式 #育児 マガジンに、先日2年間で初めて有料のnoteをピックアップした。

繊細な人、メンタルの治療中の人、過去の体験がフラッシュバックする恐れのある人は閲覧注意です。無理して読まないでください。

このnote、物理的な暴力描写は皆無のはずなのに、恐ろしい人間の本質を垣間見た気がした。

タイトル通りで、母親から執拗な仕打ちを受け続けた著者が、大人になってから「なぜ母はあんなことを執拗に自分にしたのか?」を追求するうちに、実際に試してみる...という話。

前半部分は無料で読める。しかし、できれば育児中の人や部下を持つ人などには後半部分をぜひ読んでほしい。ただし、共感性の高い方や、虐待などのトラウマのある方は無理して読まないでください。読んでなくても後半の内容は話がつながります。


支配し、蹂躙するという快感

この著者のケースに限らず、多くの虐待...子供も大人も関係なくDVやパワハラも含む多くの肉体的・精神的な支配と蹂躙には共通点がある。

・加害者は安全が担保されている
・加害行為にとても強い常習性がある
・被害者は選択肢や反撃手段がない

「なぁ、おまえはどうしたいの?どう思ってるの?」と聞いて、どんな回答でもNG。沈黙してもNG。すべてが否定されるわけで、蹂躙される側には打つ手がない。

加害者側はずっと俺のターン!なわけである。しかも、加害者側はダメージを受けることがほぼなく、反撃されることもない安全圏から気がすむまで永遠に攻撃できる。

これは何だろう...何かに似ている...

そうか、拷問だ。捕らえた捕虜を拷問するのと似ているんだ。

そして、すごく厄介なことに、生殺与奪の権限を握るということは、とてつもない快楽だったりもする。


僕らは元々サイコパスなのかもしれない

愛するわが子や、惚れ込んで一緒になったパートナー、老いたとはいえ自分を育ててくれた親、そうした相手に対して虐待をしてしまうのは、一種の近親憎悪に近いのかもしれない。

でも、会社の部下や学校の後輩にも虐待する人はいる。

水槽の中のメダカも、鳥舎の中に押し込められた鶏も、一定の割合で弱い個体へのイジメがおきるという研究がある。

同じことが人間にも起きている。

認めたくはないけれど、僕らは元々、そうした虐待本能を持っているのかもしれない。


虐待本能を抑えるために

はっきりいえば、僕にも妻にも虐待本能があると思う。

6歳と3歳の娘はかわいい。かわいいけれど、憎らしい時も多い。

いうことを聞かない、約束を守らない、おもちゃを片付けない、大声で叫ぶ、姉or妹に意地悪をする...本来であればやってはいけないことを指導するのはしつけなのだが、どこかでその一線を踏み越えてる時がある自覚がある。

大声で怒鳴る、冷たくあしらう、頭を叩いたりお尻を叩いたりする、執拗に質問攻めをする、なんども謝罪させる。

アザになるような行き過ぎた暴力はない。でも、物理的な暴力じゃないなら、それは虐待じゃないのか?

恐怖で支配し、言葉で蹂躙するのは、物理的に怪我をしなくても虐待だろう。


僕も妻もフリーランスで在宅で仕事をすることが多く、お互いがお互いを監視している部分がある。行き過ぎた時には、あれはダメだとその場で言い合っている。

それでも、何年育児をしていても、つい虐待本能が顔をのぞかせる時がある。


これはおそらく、虐待をしてしまう本人だけの問題ではない。

どうしようもない麻薬のようなもので、強い常習性と中毒性があるものに感じる。

ひとたびその快楽に身を染めれば、誰かが止めてくれない限り戻ることは困難だろう。

今、感染症の影響で外出制限からのDV多発が世界的な問題になりつつある。

虐待本能を止める鍵が何なのかはまだわかっていない。しかし、一つはコミュニケーションや他人の目なんじゃないかと薄々感じている。


心が壊れてしまう前に

2月から少し仕事でお手伝いをしているメンタルケア、オンラインカウンセリングやコーチングをしているcotreeという会社がある。

先日、この非常事態をうけてメンタルサポートプログラムの無償提供を開始したので、行き詰まっている不安のある人はぜひ試してみてほしい。

上は「育児中でコロナ関連で悩んでいる人」が対象。外に出られない中、逃げ場のない育児と家庭と経済的不安とのプレッシャーは相当なものだと思う。

BASEのショップオーナーさん対象のものも。事業の不安、経済的な混乱は飲酒量を増やしたり暴力性を高めるという報告もある。不安を感じているなら、一度プロの手を借りて整理してみてほしい。


医療従事者の方に向けたものもある。最前線で感染の恐怖と戦いながら、家族や身内への言われないバッシングなどに心を痛めている方がいれば、ぜひ使ってみてほしい。


これらは、cotreeだけが無償で提供しているわけではない。

この状況でのメンタルケアの重要性と緊急性に賛同してくれた多くの企業・個人による出資で賄われている。

これがどういうことかというと、今ここで多くの人がメンタルブレイクを起こすことは、社会的にとてつもない損失を生み出す=防がなければいけない事態の一つである、ということでもある。

一見するとリッチな投資家による慈善事業であるように見えるが、そんなことはない。僕らは全員つながって同じ時代・同じ社会に生きている。

誰かの悩みや苦しみや貧困は、巡りめぐってみんなを不幸にする。

感染症につながりを攻められた結果、こうして物理的に分断され苦しい状況になってしまっているけれど、つながりあい活かしあい、他者を助けることが自分を助けることになる社会の本質を今こそ大事にしなければならない。


支配し、蹂躙するのではなく、連帯し、共感し、やさしさでつながる社会をもう一度作りなおしていきたい。

本件に関して、僕はPR費用などは一切いただいておりません。ただ、cotreeさんで別件の受託案件を請けており利害関係があり、その活動理念に強く賛同しておりますので関係を表記しておきます。

該当されるお悩みの方が一人でも多くカウンセリングを受けて楽になることを願っております。

いただいたサポートでnote内のクリエーターさんを応援!毎月末イチオシの新人さんを勝手に表彰&1000円サポート中🎉 あとはサポートでお酒や甘味で妻や娘のゴキゲンをとります。 twitterは @OFFRECO1 Instagramは @offreco_designfarm