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なぜ、フィリピンに6000億円?採用費として考えたら納得がいった話。

日本は、東南アジアやアフリカによく支援を行っています。先日もこちらのニュースが話題となっていました。

日本、フィリピンにインフラ整備6000億円支援:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA095WL0Z00C23A2000000/

国内はどうするんだ、防衛費も上げたのに、異次元の子育て支援は?、などの声が上がっていました。

国内での貧困層が増えている中でこのような支出の仕方はどうなのかと私も疑問に思っていました。

これはおそらく、日本全体としての採用費として置き換えると納得できました。

どういうことか、6つの要因を挙げて考えてみます。

①まず、技能実習制度を利用してフィリピンから日本に来日している方は3万人を超えている。全体の10%超。

②これは国別の輩出数で見るとベトナム、中国につぐ第3位。

③フィリピンの公用語には英語もある。

④技能実習制度とは、最低賃金で労働者を雇用でき、3年間はその職場で働き続けないといけない。

⑤英語圏の各国も人材確保に血眼。給与待遇アップ、働きやすい。月収30万円などの求人もある。

⑥日本の給与はほぼ上がっていない。月給15万円程度。

同じ仕事で、働く国次第でもらえる金額が変わるとなれば、どちらの求人を選ぶでしょうか?私なら高所得な方を選びます。

英語か日本語か、という選択を迫られているのですが、フィリピン人の方は英語を話せます。よって、日本語圏で働く必要がないのです。

技能実習生での来日を増やしたいのであれば、日本の処遇を変えるしかありませんが、最低賃金がいきなり1.5倍、2.0倍になることはありません。

給与や待遇などですでに見劣りしている日本は、日本へ行きたいというような風潮を作らないといけなくなっています。

これからのことを考えると、国際的に人材獲得競争が起きている中では、最善の策なのかなとすら感じています。

フィリピンの中でどのようなプロパガンダが起きているかは定かではありませんが、6000億円の支援というのは日本のイメージ戦略的には効果は大きいのかなととも思います。

これまでは、アジア中で憧れの存在でもあり、国際的な支援も行なっていました。そのため、ほんのひとときだけ選ばれる国として名が馳せていたのだと思います。しかし、日本が選ばれる国、というのは遠い昔の話です。

「最低賃金でも集まるでしょ?」みたいなのは、もう無理です。「残業代誤魔化しても気が付かないでしょ?」全部SNSでバレてます。

が、ここら辺の感覚が未だに抜けていない人事担当者は多い気がします。おそらく抜くのは難しいのかな。だから、採用費として投資したものだ、と考えたら納得がいきました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。 「将来は起業したい」 この想いで、新卒でベンチャーという環境を選びました。 想像していたよりも遥かに苦しい毎日ですが、この環境でしか得られない体験から、確実に成長していると感じます。死ぬ気で日々を送ります。