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Voicyはまだ「鬼に金棒」の金棒にすぎない、という話【声の履歴書 Vol.59】

こんにちは。Voicy代表の緒方です。

この「声の履歴書」という連載は、Voicyがこれまで歩んできた道のりについて創業者の私があれこれ語っていこうというシリーズです。よかったらマガジンをフォローしてくれると嬉しいです。

今日は久しぶりにVoicyのパーソナリティを紹介させてください。「DJ Nobbyさん」という方です。

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声で経済ニュースを届ける人といえばこの人

Nobbyさんとはもともと何かのイベントでお会いしていました。そのときは普通に金融業界で働きながらラジオDJをやっている変わった方でした。

「DJ Nobby」という名前で活動していて、自分で音楽番組とかのDJをやりながら、その番組を聞いてくださいという感じで、いろんなラジオ局に出入りしていたと思います。

なので自然と、よかったらVoicyでもやりませんか?って誘ったんです。ご本人はラジオDJとして音楽番組をやっていたものの、金融業界で働いているから、「自分は本当は経済の話をやっていきたいんだ」と話していました。

それでVoicyでどうやったら伸びるのかということを話し合って生まれたのが「きのうの経済を毎朝5分で!」という番組です。Nobbyさん自身もいろいろと工夫を重ねて、その後どんどんリスナーさんを増やしていきました。

今ではVoicyを代表するパーソナリティになって、「声で経済ニュースを読む人といえばこの人」という位置づけになってきていると思います。

毎日欠かさずコンテンツを出す継続力

Voicyの日経チャンネルのパーソナリティもやって、気づいたらTBSの大統領選の番組に出るようになっていますが、この人がすごいのは、とにかく「自分で発信で食うぞ」という強い意思があるところ。

なので、絶対に毎日欠かさずちゃんとしたコンテンツを出し続ける。継続力ですね。継続力と改善力の強さがめちゃくちゃすごい。

毎朝必ずやるって大変なことです。しかも前日の経済のトピックを5分で解説するわけだから、インプットをちゃんとしなきゃいけない。かつ、5分で喋り切るというアウトプット力もある。まあ5分で終わらないこともありますが(笑)

そこからVoicyのファンフェスタの司会をしてくれたり、いろいろと活躍されています。いまや本当に声のスペシャリストです。

以前は自分らしさを出して喋れる場所がなかった

でも、それまでのnobbyさんみたいな声じゃない仕事もしてる“半分プロ”の人って、以前は活躍する場がなかったわけです。なぜならまず番組にアサインされる必要があるから。

その点でNobbyさんは、普通のラジオ局やプロだったらたぶん難しかったと思うんですよ。喋り方の癖が強いから。DJ調に経済を喋る人なんていないです。しかも自分の意見まで付ける。

番組のプロデューサーからしたら面倒な存在になりがちです。俺の言った通りにやれよ、みたいな感じになる。アナウンサーなら安住さんくらいのレベルまでいって初めて自分らしさを出せるわけですから、はじめから癖を持っている人はなかなか生きていけなかったんです。

まだまだVoicyという狭い世界ですけれど、自分の癖や特色を生かしながら活躍できる場にしていきたいですね。

まだ「鬼に金棒」における金棒の部分でしかない

しかし僕らはまだすごく無力で、「この人の話を聞きたいな」と周りから思われている人に力を借りている状態です。残念ながら、誰でも彼でもVoicyで喋っているから人気になるわけではないんです。

他人から「話を聞きたいです」「飲みに行きたいです」「喋ってください」と言われたりとか、生き方がすごく面白いとか、いままで講演会をやってきたりとか、何か魅力的なことがある人が成功しています。

いまの音声業界というのは、僕は「鬼に金棒」における金棒の部分だと思っているんです。魅力的な人の魅力を、より簡単にオープンに打ち出す機能というふうに捉えています。そして音声業界を引っ張る人がたくさん出てきて、将来的にどんな人でも話して届けられる世界にしたい。

だからまずは「鬼になってください」ということ。僕らの力が足りないために、まだ「誰でも鬼にしてくれる」サービスじゃないよ、ということは言っておかなければいけません。現状は「鬼に金棒を与える」サービスなんです。

じゃあ、どうやったら鬼になれるのか。

それは仕事でもいいし、もちろん趣味でもいい。シンプルですけど、日々、周りの人を喜ばせることを第一に考えるのが大事だと思うんです。

ここで面白いことを言ったら誰かが笑ってくれないかな?とか、こうやったら相手が喜ぶかな? とか。みんな面倒くさがるけど、自分だったら楽しんでできることってなんだろう?って考えるといいです。

人が喜んでくれるなら、笑ってくれるなら、何かをやりたくなってしまうという人は伸びていきます。逆にもしも自分が絵を描くのが上手かったとして、お金をくれないとやりませんとか、誰にも見せずに自分だけで絵を描いているだけだとなかなか人はやって来ない。

けれど誰かに喜んでもらうために、誰かに見てもらおうと思ったら、どんどん上手くなる。

Voicyで毎日配信をする人、あとは例えばnoteで人気のある書き手の方って、誰にも頼まれていないのにやっているわけですよ。しかも、どうやったらより良くなるかを、忙しいながら自分で考えてやる人たち。おもてなしの心がすごいですよね。

あるいは好きなことをやっていたら、偶然、他人を喜ばせることになっちゃったという人もたまにいます。そういう方は長年しっかりと積み重ねてそこまで来ている。それに対して、「とりあえず2か月でそこまでいきたい」と思って一気にハックしようとしてもやっぱり難しい。

Voicy発のヒーローをつくりたい

僕らは「どんな人にも魅力があって、どんな人でも発信すればいいんだ」って言ったりします。それは本音です。でも現状、すべての人にチャンスを与えられているかというと「まだまだ」と自覚せざるを得ません。

いまは鬼に金棒モデルですけれど、Voicy発のヒーローは必ずつくりたいです。以前紹介したワーママはるさんや今回のNobbyさんはそれに近いかもしれません。

Voicyを使っているうちに気づいたら鬼になる。そんな世界が徐々に近づいてきている実感はあります。

ーーというわけで、ぜひDJ Nobbyさんの「きのうの経済を毎朝5分で!」を聴いてみてください。毎朝更新されています。


追記

この記事を書いてるときになんとNobbyさんがサラリーマンを卒業してほんとに声一本で活動していくプロになられました。びっくりしつつ、こう言う挑戦するのかっこいいなとVoicyとしても応援したいと思っています。すでにVoicyの公式パーソナリティから4人テレビやラジオのアナウンサーが出てるのですが、更に活躍する人たちが出てくるのを楽しみにしてます。

声の編集後記


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