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農業を営むことでより良い環境に。自ら体験し、感じてもらえる場所を目指してーSOU FARM 柳田大地さん

前職は都内のアパレル会社でストアマネージャーをしていた柳田さんは、5年前に小川町の農家で研修をした後、新規就農した。

母親の影響から、中高生の頃から漠然と農家に対する憧れがあったという。
「母親は幼少期の頃から食べるものに気をつけてくれていて、周りの友達が食べているお菓子などを与えてもらえませんでした。その頃はなんでだろうと嫌な気持ちになった思い出が残っていますが、母親の思いをだんだん理解し始めたときに、食べるものが自分自身を育んでいるのだということを考えるようになりました。同時に、それらについて一切知らない自分に無力さを感じました。日常的に食べるものがどんなふうに、どんなところで育てられて自分の命に変わっていくのか、興味が湧いたのが農家に興味を持つきっかけでした」。

柳田さんが実践するのは、不耕起栽培。畑を耕さずに野菜を栽培する農法だ。自ら種取りをして野菜を育てたり、畑にミツバチの巣箱を設置して養蜂も行っている。
この日も畑にある花々を求めてミツバチが盛んに畑を飛び回っていた。

「農産物としての野菜を生産するのだけでなく、自分がこの地で農業を営むことで環境が良くなることを目指して日々畑と向き合っています」と話す。

そんな柳田さんの畑は学びたい人たちに開かれていて、都心部に暮らしていて農業にふれる機会の少ない人から、実践したい人まで多様な人が関わり合う機会が設けられている。
「畑に来てくれた人と一緒に手を動かし、話をすることで、何かを感じてくれたり、考えるきっかけになればと思っています。この場所を良くしていくことが自分の暮らしに還ってくることを体感してほしいです」。

撮影:地域おこし協力隊 平岩寿之(@whereisogawatown)

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