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扉を目立たせるのか?壁に馴染ませて、一体化して目立たなくするのか?

2つの考え方があります。
結構悩む処なんですが、基本的には白い壁に白い扉の様な、部屋に馴染ませてしまう方が室内を広く感じます。
ただ、扉を製作する場合もあって、場面が大きく変わる・扉の用途が他の扉と違って特殊な場合、ちょっと場が寂しい時には、設計したオリジナルの扉をつくっています。

施主の海外経験なども聞き、この扉は旧上海租界やベトナムの、アジアと西洋が混ざったクラシックな場所をイメージしたオフィスの設計で製作しました。装飾的なはずの框扉を一見そっけないくらい、ザクっとデザインしました。
装飾部分は、サンメントというモール形状に削った木の部材を使っています。合板扉の塗装は黒く塗りつぶしている様で、木目が薄っすら見える浸透系自然塗装にして、木目の粗さを残す事で長く使ったクラシック感を創り出しています。

クラシックな洋館扉と言えば金の取手。金属モノの扉の金具はゴールドにしました。ブラックの塗装と金色の取手・鍵穴との対比が、クラシック感をよりましてくれます。黒と金は相性のよい色です。

​荒々しい、ビンテージなコンクリート空間にこの扉がある処が、なんとも。。。乙な感じです

この扉、一見目立ちますが取付けた壁だけ黒に塗装して、壁にもなじませたことで主張し過ぎない良い塩梅になりました。

「市松天井のラボ」
用途:オフィス
所在地:東京都板橋区
構造:鉄筋コンクリート造・リノベーション
延床面積:128.24㎡


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