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海外アートニュース(2024年1月16日−31日)

MOCA LA(ロサンゼルス現代美術館)が2023年に63人のアーティストによる100点の芸術作品を取得したことを発表、常設コレクションは約8,000点となった。 取得した作品はエルスワース・ケリー、ジェフ・クーンズなどの一流アーティストから、ダイアン・セヴェリンのような新進気鋭のアーティストの作品まで多岐に渡る。いくつかは数人のコレクターからの寄贈として提供されており、その中にはマーク・ブラッドフォードの絵画を寄贈したブラッド・ピットも含まれる。-ARTnews


Pace Galleryがガゴシアンの元取締役であるゲイリー・ウォーターストンをグローバル販売および運営担当執行副社長として雇用した。ウォーターストンはアーティストや財団の個人アドバイザーとしても活動しており、2月1日にペースに正式に加わる予定だ。 ウォーターストンは20年近くガゴシアンでの経験を持つ。最初はロンドンでディレクターとしてギャラリーの拡大を監督、2011年からはヨーロッパのマネージング・ディレクターとして働いた後2020年に退職していた。-ARTnews


アムステルダムのゴッホ美術館は、昨年のポケモンとの共同展示をめぐる混乱を理由に職員4人を解雇した。解雇された従業員のうちの1人は限定版のカードが入った箱を盗んだ容疑、別の1人は来館者にいつカードを手に入れるのが最適かを伝えたとされており、これらが博物館の行動規範に違反したとされている。-artnet


ART SGがシンガポールのマリーナベイ・サンズで開催されたが、出展者のリストが30パーセント減り優良企業も数社欠席するなど、アジア太平洋市場の課題が浮き彫りになる結果となった。多くの来場者があったにもかかわらず、複数のギャラリーが残念な結果を報告したことは、シンガポールが香港のような7桁規模のアート市場になるにはまだ遠いことを示している。-ARTnews


アブハジア国立絵画美術館のコレクションにある4,000点以上の絵画が火災で焼失し、1990年代にグルジアから割譲され現在はロシアの管理下にある黒海コーカサス地域の文化遺産が悲劇的に失われた。火災は1月21日に首都スフミの、美術品を保管していたアブハジア芸術家連合のアートギャラリー近くで発生。地域ニュースプラットフォームのエクホ・カフカザによると、建物は何年もの間荒廃しており「屋根もドアもなかった」という。-ARTnews


ルーアン大聖堂から盗まれたステンドグラスを隠した疑いがあるとして、パリのリュミエール・シュル・ル・パトリモワーヌ協会がメトロポリタン美術館を含む米国の美術館3施設に対して告訴状を提出した。訴状によると、1911年に一連のステンドグラス窓の目録が作成されたが、1931年には現地にないことが判明。6つの窓のうち5つはパリの美術市場でアメリカのコレクターによって購入されたと伝えられており、ペンシルベニア州のグレンケアン美術館、マサチューセッツ州のウースター美術館、ニューヨークのメトロポリタン美術館の施設コレクションに収蔵された。-ARTnews


南京のデジ美術館が2024年にBeepleの作品に特化した大規模な展覧会を開催する予定だ。 デジ美術館は南京の中心部にある私立美術館。2023年のアートバーゼル香港でBeepleのデジタル アート作品 “S.2122” を900万ドル(約13億2,700万円)で購入し、Beepleの作品がアジアの機関のコレクションに含まれたことで国際的なメディアの注目を集めた。-artnet


香港の美術館「M+」は、中国人の人気監督チャン・ユアンによる1993年の映画 “Beijing Bastards” のタイトルを検閲するよう命じられた。 代わりにこの映画は “A film by Zhang Yuan” というタイトルで上映され、冒頭部分は編集されて原題への言及が削除された。 香港で広く話されている広東語の「Bastards(ろくでなし)」の発音の一部は「習主席」というフレーズに非常によく似ており、ベールに包まれた言及と見なすことができることが原因と思われる。-artnet


ペース・ギャラリーのニューヨーク旗艦ビルに「ガザを解放せよ」などのパレスチナ擁護のメッセージがスプレーで描かれたことを受け、ギャラリーは同日の営業を停止した。 NYでは他にも、レヴィ・ゴーヴィ・ダヤン・ギャラリーに紛争に関する所有者の見解に抗議するポスターが何度も貼られたり、チャイナタウンの複数のギャラリーにはイスラエルによるガザ空爆に対処するようディーラーに呼びかけるメッセージが貼られたこともあった。-ARTnews


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