見出し画像

どうして私は、キレながらバナナケーキを焼くのか。

9月に入っても、まだまだ暑い。
この暑さのせいか、買っていたバナナが2本残って黒くなっていたので、バナナケーキにしようと思い立った

・・・まではよかったのだけど。
キッズと一緒にバナナケーキ作るの、えらい大変でした。

バターを100グラム、お湯の入ったボウルで溶かしていると、キッズが寄ってたかって溶けかけのバターをヘラでいじめるので、あちこち飛んでバターの量が微妙に減っていく。

「ほら、こっちでバナナを潰して」とバナナ潰しに誘導するも、なぜか卵を輪切りにするエッグカッターを持ち出す息子。バナナ潰しに使うかと思いきや、おやつに食べていたポッキーをカッティングし始めるのは、いったいどうしてですか?

すると、糸がポッキーの強度に負けてビーンッと1本切れる。針金の破片が、ひとり黙々と作業をしていた娘の潰れたバナナの海にポトン!

そんなバナナ。
無事に破片は回収したけど、これはあぶなかった。。

次。卵割り。
卵を殻ごと潰す系の長男なので、殻を回収するときに分量がちょっと減りがち。

次。お砂糖測り。
ここは大惨事になりがちなので、ぎらんぎらんに目を光らせて、最小限の被害で50グラムのお砂糖を測ることに成功。ほっ。

「バターと卵と砂糖をよーくまぜてね」と、キッズにお願いしてみたところ・・・なぜだろう。「ゼリーができた!」「ゼリーができた!」「ゼリーの傘だ!」「ほんとだ!ゼリーの傘ができたー!」と、大騒ぎ。
なにがそんなに楽しいのでしょうか。
ゼリー?傘?なんで?

次。そのゼリーみたいになったものと、潰したバナナをがっちゃんこ。
小麦粉とベーキングパウダーを混ぜて、上から振るいます。

振るいをトントン叩いて、「白くて雪見たいー!」
「雪、どんどん積もっていくよー!」
って、なんだかほっこり、ちょっと楽しいかも。

しかし、ふと見ると長男(またお前か!)が振るいの下に手を出して、自分の手の上に粉を雪のように積もらせているではありませんか。
それをギュウギュウ、ベトベトとまとめてタネに追加。えーっと、なんのためにお粉をさらさらに振るったのかな?

だいぶ前の段階から、キッズと一緒にバナナケーキを作ろうと思ってしまった自分の判断を後悔しまくり。

そもそも、なんで私はこんなにキレながら(はい、都度、内心キレています)バナナケーキを作っているのでしょうか。

🍌 🍌 🍌 🍌 🍌 🍌

私の母は、ケーキの先生をしていた時期もあって、私はケーキ作りが日常の中にありました。特別な日ではなくても、チーズケーキを焼いたり、ムースを作ったり。母が作っているのを感じながらテレビを見ているときもあれば、一緒に手伝って作ることもありました。

そんなこんなで、自分もケーキ作りが好きだから・・・?
というわけではないかなぁ。
普段からケーキ作りをしているわけではないので。

食べ物と思い出って、リンクするよなぁ。
堅くてすっぱいパンを食べたら、あの年のサンフランシスコ旅行を思い出すし。アジフライで思い出す人も、カモ肉のブルーベリーソースがけで思い出す人も、いる。

私は、バナナケーキを通じて、子供たちに母と一緒にケーキ作りをした思い出を作って欲しいのかしら・・・?
うーん。。もしそうだったら、こんなにキレないだろうしなぁ。

教養?
になるのか?

娯楽?
なんか、私はあまり楽しくない。

そんなことを考えながら逃避をしていたら、現場はさらに大変なことになっていました。

🍌 🍌 🍌 🍌 🍌 🍌

仕上げに使おうと思って買っていたチョコチップ。

ありえない勢いで袋を開けて、バーンとチップを床にまき散らし、それを小リスのように床から拾って食べているキッズたち。

あぁ、もう、なんじゃこりゃ。

そして思い出すのは、そもそも、バナナケーキを作ろうと思ったのは、バナナが黒くなったから。以上!

一方で思い知らされるのは、キッズたちのおかげで、私にとってバナナケーキが強烈な思い出になった、ということ。

さらに、願わくば、キッズが大人になって自分のお金でバナナを買うようになったとき。黒くなったバナナをポイッと捨てるのではなく、なんとなく「バナナケーキにでもすっか!」と思える人になってくれたら、いいなぁ。

感想をいただけたら励みになります! サポートをいただけたら、涙して喜びます!