見出し画像

みんな自分のこと好きすぎだろ…

基本的に女装は自分のことが好きだ。

いや、自分のことが好きじゃなかったらわざわざ自分で化粧したり、似合うような服を買ったりしないだろう。自分のビジュアルで遊ぶ趣味なわけだから、自分のことが嫌いだったらそもそも女装にたどり着くわけがない…と思うのだ。

しかし、傍から見ると女装は「気持ち悪い」と言われてしまうようだ。

「男が女の格好?気持ち悪い」

「化粧なんかやっちゃって気持ち悪い」

「女装趣味って聞いて幻滅した、気持ち悪い」

…もう本当に耳にタコができるくらい聞いてきた。女装界隈で「綺麗だ」なんて言われていても、一歩違ったところに行くと「だって男じゃん」などと言われて切り捨てられるのもざらだ。

それでも多くの女装たちは、化け続ける。なぜなのか。それはなんだかんだ言って、女装してる自分が好きだからだ。

「そんなバカなことは止せよ」なんて言われても、化粧して化けてている自分が好きな限りは辞めることはないだろう。

別に私はここで「女装はナルシストすぎる!もっと謙虚にすべきだ!」なんてことは言わない。だからといって、「もっと全面的に前に出るべきだ!」とも言わない。単に、「自分のことが嫌いよりはいいんじゃない?」と思う。

SNSでは毎日、「今日のグラビア」と銘打つかのように自撮りの女装写真を目にする。それを見ては、「この人たちは何枚自撮りのストックを持ってるんだ…」と思うこともあるが、同時に「それだけ自分のことが好きで、化けた自分を見てほしいんだろうな」と思っている。SNSにアップする写真は、自分のとっておきショットを投稿するはずだ。しょっぱなから、半目になってしまった写真をアップする女装は早々いないだろう。つまりそれくらい化けた自分を見てほしいのだ。そしてその根底には、そんな自分が好き!という気持ちがあるのだろう。

しかし悲しきかなSNSはいろんな人が居る。今や飽和状態といってもいい女装界隈で、「この子はかわいい・この子はそうでもない」なんて選別されているような気もしなくはないが、そんな評論は100人いたら100通りの方法があるのできりがない。単純に「みんな自分を見てほしいし、自分のことが好きだから女装した写真をアップする」。それだけのことだ。

ここまで書くと、「ナルシストきもい」なんて言われしたり顔で一刀両断されそうだ。だが自分に自信ががなかったり、自分はブスだからと卑屈になったりするよりは全然前向きで潔いのではないだろうか。

たまに女装でも、「私ブスだから」なんて言っている人もいるが、そんなのは女装特有の流行り病でもかかっているのだ。何度も言うが、自分がブスだとか思っていたら女装なんてしない。

ちやほやされるのがうれしい、友達ができるのが嬉しいなど、その後の女装のモチベーションは人それぞれなのかもしれない。でも最初に女装にハマる気持ちには、自分へのポジティブな思いがあってこそなのかなと思う。

自意識過剰大いに結構。前向きで楽しかったら続ければいいんじゃない?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?