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女装に悩みを相談すること

女装界隈とはいっても、人の集まりに過ぎないので別に色眼鏡で見ることなんてないのにと思う。
単純に「女装」というフィルターがかかっているだけで、それを外せばどんな場所においてもいそうな人ばかりだ。おそらくバンド界隈やフットサル界隈、ダンス界隈などさまざまな娯楽界隈においてもいるだろう。単に女装をしているかしていないかの違いだ。
しかし、女装というだけで、男の気持ちも女の気持ちもわかっていると思っている人もいるようだ。

「女装の人に悩みを聞いてもらいたい」
という声を聞くと、別にすっきりするものでもないよと思う。下手すればぬいぐるみにでも話した方がいいようと思うときさえある。

正直女装に悩みを聞いてもらえたと思っても、それは遊び慣れた男友達に愚痴を聞いてもらうようなものだと思った方がいい。
お店の子は聞いてくれるだろうが、それは仕事だからである。彼女たちは特殊部隊の人なのだ。二丁目に行くのは勝手だが、女装がみんなご意見番であったり、みんながみんなお店の子のような聞き上手・話し上手なわけではない。

そもそも女装のほとんどは、日頃男性としてしがなく生きている人がほとんどだ。男性として会社や学校に通っている人がほとんどである。つまり、身近にいる同級生や同僚、先輩の誰々さんなどと変わらないのだ。それくらい身近で「フツ―」の人がほとんどである。
女装がみんな大胆な正確なわけではないし、奥ゆかしさを身につけているわけでもない。もちろん毒舌家なわけでもないし、心理を突く発言や観察眼を持っているわけではない。女装がみんなマツコ・デラックスのような、冷静に一刀両断できる人間ではない。むしろ、そういう人は女装でなく、女装界隈以外にもいると思う。
女装というフィルターを自分の眼鏡にはめ込んだままになっているだけだぞとさえ思う。

解決は、しません

女装は男の気持ちと女の気持ちを持ち合わせているというが、中には女性の複雑な内面まで”女装”する方もいるので、そういう人が話し相手になった場合、沼にはまったまま一生すっきりしないような気もする。
しかし、悩みを話したい方は話すだけで満足なので、うまいこと聞くふりをしていればお互いwin-winなおかもしれない。そんな要領の良さを生かし、ちゃっかりよろしくやっている女装もいるので、なんとなく「女装=話がわかるやつ」という風潮が出来上がっているのかもしれない。

とはいえ、当然「フツーの人」が多いので、「イマドキの男性」が多く混じっているのも女装界隈だ。コミュニケーションツールを取るのが苦手な女装も中にはいる。
しかしそういう子の場合は、ルックスが良ければ「かわいいから守ってあげたくなる」ように見えるらしい。一方的にしゃべって困った顔をするのがいいようだが、私には理解しかねる好みである。とはいえ、女装の方もなまじ承認欲求が満たされる場合もあるので、女装界隈と言うのはそういう意味では生きやすい世界なのかもしれない。

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