ヨシタユウキ/OHA+H13

京都の建築家 http://www.oharchi.com/

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京都の自邸について01

自邸を作ってみて、作ってる時はまだ考えがまとまってないかったのでここで少し整理してみる。 ・幼少期の原風景 私は福島県の農家の次男として生をうけ、18年間家族と共に過ごした。平屋で家の3分の1くらいが土間でそこに台所・洗面・風呂・トイレ・個室が増築されたようなつくりで、土足に履き替えないとトイレもお風呂も行けない特殊なプランで育った。(廊下がすべて土間になっている)面倒だと思いながらも外からすぐにトイレに行けたり、離れのじいちゃん家にすぐ行けたり、玄関土間でかめやザリガニ

    • OHAのポートフォリオ2023

      ・三条のホテル    改装 1925㎡ ◎岡崎の研究所    改装 230㎡ ・徳島のオフィス   新築 415㎡  ◎長岡京のホテル   新築 570㎡ ・朱雀宝蔵町のホテル 改装 1285㎡ ・柚木町のホテル   改装 75㎡ ・山添村のホテル   新築 340㎡ ・南阿蘇村の別荘   新築 495㎡ ・淡路の工場     新築 1205㎡ ◎淡路のBBQテラス  新築 135㎡ ・和泉町のオフィス  改装 65㎡ ・八尾のオフィス   改装 80㎡ ◎淡路の温浴施設  

      有料
      100
      • 自邸の本棚02

        前回は本が中心の記事だったので、今回は本棚について。 自邸を作った時、お金が無くなってしまったので本棚はDIYで作りました。 ただ、下地を入れ忘れてて、横胴縁に合わせて棚板の高さを決めるしかなかったので、小さい本が一番下で、大きい本が一番上にくるという感じの変わったプロポーションの本棚になりました。 材料は一般的にベニヤと言われるラワン合板とSUSのブラケット。 歩留まり良く、ホームセンターで板をカットしてもらい、 水平を見ながら、インパクトで留めるだけのお手軽な本棚。 ブ

        • 自邸の本棚01

          #けんちく本棚の企画を見つけたので、乗っかってみようかと。 2年にDIYで作った自邸の本棚+飾り棚。 ブラケットがある部分に本をかためて、間を正面置きにすることで、 お気に入りの本を見えるようにしてます。 建築の本は事務所にあり、あまり置いてないですが、 その中でお気に入りの3冊。 1.空間感 | ペーター ツムトア氏が関心を寄せてる事柄に対して深い考察が書いてあり、 氏の建築がより理解できる、とても参考になる本。 「建築の質とは、私にとっては、建築が心に触れるということ

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        京都の自邸について01

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        • 自邸
          11本

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          京都の自邸に住んでみて03

          03 H骨の柱梁編 錆止めが塗ったH骨の柱梁が現わしにして良かった点。もちろん、柱をコラム(四角)にするとどんくさいからH鋼にしたし、スプライスプレートやダイヤフラムを無くしてスッキリさせたのが意匠的に功を奏したいる。 それ以外に、物が置きやすく、掛けやすく、くっつけやすい。 これは時計だけど、フックで絵とか何でもかける。(ピクチャーレールいらず)ブレースにも一時的に子供の服やバックをかけれる。 うちでは丸のちいさな磁石を使っていて、これは磁石のタッセル。カーテンひっ

          京都の自邸に住んでみて03

          京都の自邸に住んでみて02

          02収納編 パントリーが無く、収納が少ないかと心配していたが、なんとかやりくりしてます。 キッチンの右の背が高い収納は冷蔵庫、ノンフライヤー・炊飯器・ホームベーカリー、分別ごみ、食品ストック・保存容器、予備ティッシュ・おむつ・洗剤ストック。シンク下には食洗機と引き出しの中にキッチンスケール・サランラップ・食洗機洗剤、テーブル調味料・カトラリー他が入ってます。(これは造作家具) キッチン右のキャビネットは鏡下部分に食器・調味料ストック、中央のオープン棚の部分は、かごの中に

          京都の自邸に住んでみて02

          京都の自邸に住んでみて01

          01光と風編 自分が設計した家に引越して半年が経ちました。細かい不具合はあるもの大分落ち着いて来ました。住んでみて見えてきたこともあります。 日光については思ったより光が入り、写真の通り朝方は清々しい木漏れ日が良い感じで、トップライトの光もきれいで残して良かったです。ただ1階の中庭は少し暗く日光を好むシジミバナは枯れてしまいました。 風は特に東から抜ける風邪が気持ち良く、真夏日以外はエアコン無しでも過ごせる感じなので、現場で窓を追加して良かったです。ただ北側のハイサイド

          京都の自邸に住んでみて01

          自邸を京都に建てる10

          外部足場がばれました。 あとは内装を残すのみ。 今回の外壁側の内装は下地の石膏ボードを現し。 (これは建築基準法的に必要な準耐ロ-2の仕様) 心配してましたが、良い雰囲気。 あまり京都を意識してなかったが、 町家のように、人の行為やふるまいが積み重なって出来る建築の在り方が良いな思う。 それを建築の素型(すがた)と名付けようと。 すがたとは素の型。 それは洞窟のように原初的で、見出されるものでは無く、 人々の行為によって作られ、 脈々、続いてきた小屋のように。 そ

          自邸を京都に建てる10

          自邸を京都に建てる09

          現場が始まると原寸でスケッチを書いて、 納まりと見え方を確認する。 特にサッシ周りはすっきり納めたいので、 取り付けの順番も相談しながら決める。 鉄骨造らしくサッシの取り付け下地の Lアングルを見せる納まりに変更。 細かいことですがこれが積み重ねることで、 全体が統一され、鉄骨造らしさが現れてきます。 ※決定09 鉄骨らしい下地を見せる納まり

          自邸を京都に建てる09

          自邸を京都に建てる08

          現場が進んでおり、施工図のチェックをしている 鉄骨造は他構造に比べ、躯体現しには向いてない。 通常だと、仕口やジョイント、ボルトなどが 出てきてスマートに納らない。 武骨な感じ良いかも知れないが、 出来ないことの言い訳にしてる気がした。 今回は仕口のダイヤフラムを無くし、 溶接の裏当ても取ってもらうことにした。 スカラップも形を長方形にしてシンプルに。 安藤忠雄がRC打放しの世界を広げたように、 鉄骨造の現しの世界を少しでも広げたいと思っている。 決断0

          自邸を京都に建てる08

          自邸を京都に建てる07

          前回、コンセプトの話になったので、家の設計中に読んで参考にした本。 坂本一成、島田陽。特に代田の町家と伊丹の住居を読み込んだ。 縦動線と室の関係をつなぐために、 伊丹の階段ようにすり抜けて広がる空間性と解体されたオブジェクトが紡ぐ室内風景を考えた。 ただ主室(リビングダイニング)と縦導線の関係が強くなりすぎるので、 主室を垂れ壁で分けて、主室を代田の間室のように並列に扱い、少し距離を置くことにした。 そうすることで、分節されつつ、室内風景として室同士をつなぐことが

          自邸を京都に建てる07

          自邸を京都に建てる06

          工事費が確定し、確認申請も本受けしたので、来週くらいに、着工。 図面と見積では決まったが、まだまだ色や細かい部材とか、決めないといけない。 それに自邸のチャンスは何度も無いから、迷う。 この時、重要なのはコンセプトだと思う。この建物が、どうあるべきか。 このイエは必要な躯体・構成を優先しているので、物自体が即物的にある状態が好ましいと考えた。 ただ、必要なものだけでは冗長性がないので、同じものを違う使い方をする事にした。 天井にみえる屋根下地材を、洗面の壁に。

          自邸を京都に建てる06

          自邸を京都に建てる05

          計画全体が決まれば具体的なマテリアルを選定する。 今回は基本設計時に概算が2倍くらいの金額だったので、 出来るだけ躯体を現し、仕上げは最小にし、 必要な構成がそのまま仕上げになるようにした。 床はフローリングとラーチ合板、 天井はデッキプレート素地、 壁は防火構造のために必要な石膏ボードをそのまま仕上げにする。 コンクリート打ちっ放し仕上げならぬ、 石膏ボード貼りっぱなし仕上げ(笑 実はメーカーごとに色々な色があるので、 サンプルを集め、薄いグレーとスモー

          自邸を京都に建てる05

          自邸を京都に建てる04

          ゾーニングが決まれば、断面を書きながら、 模型で見え方、CGで内装構成を検討する。 建築は断面と言われることが多いし、 それが染み付いてるからか、 断面図と矩計図を書く時間が1番好き。 今回は階段室の三層吹き抜けと中庭のあり方が、 この住宅のコアになると思いスタディを重ねた。 よく中庭に面して吹き抜けをおいたりするが、 少しずらしてみることにした。 そうすることで、お互いの自立性が高まり、 庭は余白の意味合いが強くなり、 吹き抜けは垂直の指向性が強くなる

          自邸を京都に建てる04

          自邸を京都に建てる03

          京都には景観条例があり、地区によって厳しく制限がある。 敷地は旧市街地美観地区。 壁面後退1,2階は600mm、3階は900mm。 庇を600mm以上出す。 屋根は特定勾配(3/10〜4.5/10)で切妻屋根。 京都の景観を壊す特異な建物にしたいわけではないが、 土地に建てれる面積が減るし、無駄なコストがかかる。 協議に行ってもあいまいなことも多く、腑に落ちないことも多い。 役所的で本質的なことを分かってないから、 既製品の色が決まってる外壁サイディングは良

          自邸を京都に建てる03

          自邸を京都に建てる02

          規模が決まれば、構造と仕様を決めていく。 敷地は商業地域で準防火地域。 木造で行きたいところだが、木造3階建てにすると、 1階の短辺方向に耐力壁がバシバシ入って来て、 細長い敷地のため空間が細切れになってしまう。 あと、準防の木造3階建の開口制限も辛いとこで、 防火のため開口部が少ない空間になってしまう。 木造でコストを抑えつつ細切れの空間にコストをかけるか、 鉄骨造で躯体をコストをかけ連続した空間を確保するか、 我々は後者を選んだ。 それは移りゆくライフ

          自邸を京都に建てる02