2018年夏 オレと息子

 無事に夏も終わったという事で、2018年夏の息子との思い出の写真を張り付けるという、サイト読者の気持ちなど全く考えていないマスターベーション記事を大公開する。みんな遠慮しないで見ていいぞ。

 世界よ、これが典型的なバカ親だ。


『息子、秋葉原駅のミルクスタンドにハマる』
 まずは小手調べ。少し前にTwitterにアップしたところ、何故か予想だにしないプチバズりをして驚いた画像なんだが、息子が秋葉原の総武線ホームのミルクスタンドを気に入ってしまった。
 現在両国に住んでいるため、どこかへ行こうとすると高確率で秋葉原乗り換えになるのだが、総武線のホームに降りるなり息子がキョロキョロしはじめ、何かを確認し、「あ!ボクここでコーヒー飲むの!」と言い残して全力ダッシュ。
 秋葉原といえばそれなりに乗降者数の多い駅なので、ここで事故るのだけは勘弁して欲しいのだが、3歳児の全力ダッシュについて行けない中年であるオレ様は「気をつけなよ~」と声をかけるのが精いっぱい。
 ミルクスタンドに辿り着くと、息子がトランペットが欲しい黒人少年と化していた。色とりどりの瓶が並んでてキレイだもんなあ。


『さだお、城東地区特有の橋地獄を自転車で走破するも、息子にスワンボートをねだられて死にかける』
 タイトルだけ読んでも何のこっちゃ分からないと思うが、隅田川とその支流が固まっている地区は、海抜0m地帯が多いので、原則として坂や高低差がない。ただ例外がひとつだけあり、それは川を渡るための橋である。
 この橋ってヤツがね、渡河ポイントを間違うととんでもない急勾配だったり、高速道路+川+橋なんて立地だと、人が通る事を度外視した造りになっていたりと、色々と問題がある。
 で、そんな川と橋を炎天下の中ママチャリで走破し、水遊び出来る公園に辿り着き、暑さと膝と腰の鈍痛で死にかけているところに、息子から悪魔のような宣告が。

「ととー、あそこにねー、ちっちゃい子がねー、お船に乗ってるの。ボクあれ乗りたい」

 え~~~と思って息子が指さす方を見てみるとスワンボート。せっかく自転車漕ぎから解放されたのにスワンボート。お前な、オレは死ぬまでガレー船を漕がされる大航海時代の黒人奴隷か何かか。
 しかもこの日は運の悪い事に波が強く、漕いでも漕いでも前に進まない。むしろ漕ぐほどに波に押されて後退しているように感じる。
 挙句に船体の横からも波を受けて流され、岸壁にぶつかり、その瞬間そこを住まいにしている便所虫みたいな虫達がワサワサワサ……と大移動。ナニコレキモイ、シャレにならないレベルでキモイ。息子もきゃーーー!と喜んでるのか発狂しているのか分からないシャウト。叫んでもいいから川に落ちるのだけはやめてくれ。

[名称] 横十間川親水公園
[住所]
親水公園 江東区扇橋3-22-9先~東陽6-2-7先
水上アスレッチック 東京都江東区扇橋3丁目22−9
※横十間川の途中に色々と遊べる場所が作られているため、非常に広範囲に渡っています。猿江公園から川っぺりを歩いて南下し、親水公園エリアから西に向かうと、なんと木場公園に辿り着くというスケール感。
 近くに北砂のアリオがあり、砂町銀座も遠くはないので、半日がかりで散策すると充分に楽しめるんじゃないかと。(ただし炎天下の中を徒歩移動ってのはオススメしません。せめて自転車推奨)


『息子、プールにハマる』
 3歳になってだいぶ色々な場所へ連れて行けるようになったので、今年の夏はあちこちのプールや、水遊びのできる公園に遊びに行ってみた。
 中でも最も遠出だったのは、船橋市の運動公園プールや、さらにその先の稲毛海浜公園プールなど。この千葉県の2カ所のプールに関しては、設備の内容や広さは文句ナシなのだが、とにかく人気スポットなので混雑が凄い。
 注意すべきは駐車場の問題で、自動車で行ったはいいが停められないとなるとどうにもならないため、出来れば近くまで電車で移動し、そこからはバスで近付くという方法をオススメしておく。

 ちなみに、我が家が遊びに行った際は船橋のプールの方がまだ快適で、息子はひたすら流れるプールに流されてご満悦だった。3歳だと浮き輪に掴まって流れてるだけで楽しいようなので、そこまで派手なギミックはいらないみたい。(じゃあ近場のもっと空いてる場所でいいじゃねえか!)

 だが、このプール遠征が本当に楽しかったようで、直後に近所のプールでやってる幼児向けの水泳教室に入る事に。マジメに進級してるので、得る物はあったようだ。

[名称] 船橋市運動公園プール
[住所] 千葉県船橋市夏見台6-4-1
http://funasupop.city.funabashi.lg.jp/

[名称] 稲毛海浜公園プール
[住所] 千葉県千葉市美浜区高浜7-1-1
https://www.city.chiba.jp/shisetsu/sports/0023.html


『息子様、銭湯通いに超ハマる』
 今年の夏の大発見といえばコレだと思う。両国~錦糸町~押上(スカイツリー)の一帯は、妙に銭湯が生き残っている地域だと思うのだが、その中には天然温泉を使っている銭湯が何か所もある。
 その内でも特に息子と私が気に入っているのが、スカイツリーの近くにある大黒湯と、錦糸町の隣町辺りにある御谷湯の2つ。この2つのクオリティの高さは圧倒的で、なおかつ温泉なのに銭湯の料金(息子と2人で入ってタオル借りても600円くらい)というのは天国すぎる。
 息子はトイレトレーニングがすぐに終わってしまった「シモに関しては優秀な子」なので、安心して銭湯に連れ歩けるようになったの!これが本当に嬉しいの!だって銭湯が平気って事は、どこの温泉だって行けるって事なんだぜ!?

 という訳で、大黒湯と御谷湯の何が優れているか簡単に解説する。

・大黒湯(だいこくゆ)
 外見はどこにでもある街の銭湯なんだが、実は天然温泉。「古い物を古いまま残しつつ、可能な部分はリファインする」という方針のようで、未だに頭にかぶるタイプのドライヤー(パーマ機)が平然と生きていたりと、本物の下町レトロを味わえる。
 特筆すべきは営業時間で、平日は15時、土日は昼過ぎにオープンし「翌朝の10時まで営業する」という、奇跡かと言いたくなるような営業方針だ。

 また優れているのは営業時間やレトロ感だけではない。大黒湯は日替わりで【大露天風呂+歩行湯(水深90cmあるリハビリ向けのお風呂)+よもぎ蒸し低温サウナ】と【高濃度炭酸泉+半露天風呂+遠赤外線高温サウナ】とが男女で入れ替わる。チョコミントだのカボチャだの、日替わりの色々なフレーバー(?)のお湯やジェットバスの類は両方とも共通。

 この手の頑張ってる銭湯にありがちな失敗が、男女共に平等な設備を整えようとしてしまって、面白いお湯はあるのに2~3人しか入れない狭さになってしまうという点が挙げられるのだが、大黒湯はその辺をすっぱり諦めているため、快適度が保たれている。

 また、男女共にウッドデッキを組んであり、熱くなったら休憩することができる。何故かハンモックが吊ってあるのだが、それに揺られながらスカイツリーを眺めるなんて事も可能。

 おそらく、20人くらい入れてしまいそうな大露天が人気コンテンツだと思うのだが、個人的にこの店の炭酸泉がチリチリと心地よく温まれて大好き。結局、どちらにも入りたいので頻繁に通う事になるのである。

 ちなみに、子連れで行くという観点から考えると、ここはお湯がぬるめに設定されているため、熱いお風呂に入れない子供でも安心できる。特に温度が低いのは歩行湯なので、まずは露天+歩行湯の日を狙って行くといいかも。

[名称] 大黒湯
[住所] 東京都墨田区横川3-12-14
http://www.daikokuyu.com/
※錦糸公園、わんぱく天国、大横川親水公園の3カ所の超オススメ公園が徒歩&自転車圏内にあるので、子供を公園で遊ばせた帰りにここでフィナーレという使い方も可能。
 余談だが、ここから歩いて1分の場所に、まるいというもつ焼きの名店があるのは内緒だ。すっげえ混む店なんだから内緒だ。


・御谷湯(みこくゆ)
 御谷湯は大黒湯の方針とは違い、真新しくオサレなビルに建て替えてあり、清潔さとレトロさを融合させた造りになっている。そのため、若い女性客などでもスパ施設と同じ感覚で安心して利用できるはず。それでいて料金は銭湯価格&天然温泉なのだから嬉しい限り。

 大きな特徴としては、フロアごとに男女を分けている事で、これによって大黒湯とは違うアプローチで快適性を維持している。お湯のあるフロアは4階と5階で、それぞれ微妙な違いも。

 まず共通しているのは、温度の違う温泉3カ所。25度前後の低温、39度~42度程度の常識的な中温、酷い時には45度を超えている昭和のガンコジジイがいた銭湯を思い出す高温と、それぞれの温度を楽しみたいところなのだが、子供がいると中温の温泉が40度前後の時くらいしか入れない……。
 それと、何種類かある微妙に圧力強めなジェットバスと、「設定強になってない?骨がズレない?」と不安になる打たせ湯も共通している。

 フロアごとに違うのは、5階は最上階なので天井が高く、また外気が入り込んで来る半露天があるという点。対して4階の魅力は何と言っても洞窟風呂風の不感温温泉があるという一点。これだけで4階推しになれるレベル。不感温というだけあって、体温と同じ35~6度に設定されており、入った瞬間は冷たいと感じるのだが、すぐに身体に何も触れていないかのような感覚になって来る。このお湯は息子も大好きで、少しでも熱いお湯に入るとすぐに「ボクもう出る」と勝手にどこかへ逃走してしまうのに、ここに入っている分にはずっとぼけ~~っとしててくれる。小さい子連れには4階が超オススメ。

[名称] 御谷湯
[住所] 東京都墨田区石原3-30-8
http://mikokuyu.com/
 意外と気付かない人もいるようだが、御谷湯に向かって左端に、建物の脇を抜けて駐輪場へと抜ける道がある。奥まで行くと開けていて、それなりの駐車スペースがあるので、自転車で行く場合はそこに停めた方がいい。
 それと、実はここも深夜1時過ぎまで入れて、完全閉店が確か2時くらいと、夜型の人間にも優しい営業時間になっている。


 銭湯の後の息子様のお楽しみであり、オレが息子に対してどうしてもやってあげたかった事でもある。
 というのも、オレが5~6歳の頃に家を建て直したのだが、その時に風呂が使えなくなるからと、しばらく銭湯通いをしていた。毎日親父が近所の銭湯に連れて行ってくれたのだが、その帰り道にお袋に内緒で小料理屋に寄り道してサイダーを飲ませてくれる事があり、それが大人の仲間入りをしたようで、もう嬉しくて嬉しくて。
 後にオレが中学生くらいになると、親父と折り合いが悪くなってしまい、親父が亡くなる晩年まで関係性が戻らなかったので、これがオレの記憶にある数少ない親父との楽しかった思い出なのである。
 そんなおセンチな感情で、愛する息子様を銭湯の帰りにその辺の中華屋に連れ込み、サイダーを飲ませたところ……

「とと、ボクさー、今日はお魚たべたかったよ」
「あとー、ボクわー、コーラが好きだったの」

……うるせえなクソガキ。

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