今ここ 草木5 4月-2015 年12 月30 日(水)
エッセイ、『今ここ』。このエッセイは、10~7年前に記したよねちゃんのエッセイです。天国の叔父と、私の母に読んでもらったことがあります。お蔵入りされていたのですが、もったいないので、こちらに投稿いたします。よろしくお願いいたします。それでは、どうぞごゆっくりお楽しみくださいませ。
目次
https://note.com/ohayou_yonechan/n/na7485b8ee2db
今ここ 草木5
4月-2015 年12 月30 日(水)
2015年のノートが出てきました。私のエッセイが載っていたので、ここに記します。
4月、卯月、April 。
優しくかわいらしい響きは、動物たちや植物たちが目覚める春に、ピッタリですね。
寒かった冬も過ぎ、暖かに火になり、気が付くと、周りの人たちの顔も朗らかになったような気がします。
今年の桜は見ましたか?
ちょうちょの飛んでくるのは?
タンポポは?
ツバメは?
東京に住んでいても、タンポポやツバメに出会えることがありますよ。
だけど、考え事をして、頭の中がどこかに行っていたら、気付かないかも、しれませんね。
江戸時代のお坊さん、良寛さんという方も、自然をとても慈しみました。
こんな詩があります。
『花無心』
「花無心にして蝶を招き、蝶無心にして花を訪ぬ。……」
と、まだまだ続きますけれども。なんだか、解説がすごく余計なほど、ほんわかしてきますねぇ。
お花とちょうちょと優しく眺める良寛さん。
どうして良寛さんは、このように優しい詩を書けたのかな?と想像してみました。
周りが自然に囲まれていたのも、たしかでしょう。
それから、最も大切なことは、その美しい自然に気が付けて、優しい眼差しを向けることができた、良寛さんの心だろうな、と思いました。
江戸時代の人だって、自然に囲まれていても、人のしがらみや、お仕事のあれこれに忙しく、花やちょうちょにかまうことができなかった人もいたかもしれません。
だけど、その人の周りにも、自然は優しく、そこにあったわけで。どんなに心が忙しい人の周りにも、空は広がり、ちょうちょは飛び、花の咲く所へやってきて、風が優しく吹いて、土はどっしりと皆を守っていた、はずですから。
それに気づいて、受け止めて、見守ることができる心を持っていたのが、良寛さんなのでしょうね。
さて、現代の私たちの周りにも、春はやってきましたか?
春を見つけられましたか?
早速、春を探して、春を感じに、お出かけしたくなってきましたよ。
良い春を、お過ごしくださいませ。
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