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『選挙活動、ビラ配りからやってみた。「香川1区」密着日記』

かつて、香川1区に住んでいた私にとって、小川淳也さんは身近な存在だった。

マンションのポストには、よくチラシが入っていたし、
近所のスーパーに歩いて行っている道中、自転車の小川さんに追い抜かれたこともあったし、
車でイオンに行くときに、坂道を自転車で立ちこぎしている小川さんを見かけることもあった。

でも、香川1区といえば、ヒラタク。
平井卓也の独壇場の印象だ。
だって、小さい頃から毎日家族が読むのは四国新聞。
テレビをつければ西日本放送。
政治と言えば自民党。

そんなわけで、小川さんのことは「東大卒で、官僚出身のイケメン」という認識で、横目で見る感じでしかなかった。

でも、この本を読むと…「なんで、あのとき小川さんに話しかけなかったんだ!」「なんで小川さんに投票しなかったんだ!」という思いになってくる。

小川さんと言えば、映画『なぜ君は総理大臣になれないのか』で一躍人気者になった。

この映画の大島新監督といえば、思い出すことがある。
20年前くらいになるだろうか。

ばあちゃんが、ある日、興奮気味に教えてくれた。
「〇〇さんのところのお嬢さん!
道を歩けば皆が振り返るほどの、すごい美人さんなんや。
その子、大島渚の息子と結婚するんやて!」

この時話題に出た、「評判の美人」のお嬢さん。
その結婚相手の「大島渚の息子」が大島新監督。
大島監督の奥様となったこの方が、小川淳也さんの奥様と高校時代の同級生…というご縁から、この映画ができたらしい。

そんなわけで、勝手にこの本に登場される皆さんに親近感を感じながら読んだ。

作者の和田さんは、やっぱり、決して背伸びせずに、市民の目線で、小川さんの選挙に密着している。

そしてそれが、「選挙」や「政治」を身近なものに感じさせてくれる。

国会議員の小川さんにも臆せず意見を言う。
タスキ問題なんて、ケンカごしだ。

小川さんの話を聞く姿勢にも心震える。

あなたの選択がたったひとつの党と言う選択であるという事実には正解も間違いもない。

「間違えてもいい」んじゃない。
「間違いはない」!

難しいと感じていた政治のこと。
私なんかが意見なんて言えないわ…と思っていたけど…。

私たちは何にも縛られなくていい。
私たちは、私たち自身を大切にしていい。

和田さんのこの言葉は、すごく美しいし、大事にしたい。

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