異国の青に、こころは還る
仕事をしていたら頭が痛くなってきてしまい、薬を飲んでもなかなか収まらず、やむなく早退させていただくことになった。
朝、仕事に行く準備をしている時から、身体がだるいなとは思っていた。
それでも、有休消化のために今週ほとんど休んでいる人がいるからとか、ホルモンバランスの関係で体調がままならないこともあるからできるだけ頑張らなきゃとか自分に言い聞かせて、どうにか出勤したのに。
結局、頑張りきれなかった。
なんで自分はこうなんだろうとか、残った人に迷惑をかけてしまうとか、ネガティブな気持ちの波に呑み込まれて、溺れてしまいそうだった。
頭痛は止まないし、呼吸が浅くなって上手く息ができない。
———そんな時に頭をよぎったのは、高校生の時にオーストラリアで見た空の青だった。
オーストラリアの夏空は日本よりも青が濃く、鮮やかな気がして、わたしは空の写真をたくさん撮っていた。
2歳下のホストシスターは、また空の写真?と少し呆れた様子だったけれど。
それでも、今も鮮明に思い出せるほどに、あの国の青空は美しい。
いつか必ず、もう一度訪れたい場所。
わたしの、もう一つの居場所。
あの国の夏は、ずっとずっと特別なのだ。
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