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貨幣の発明と通貨発行益

ヤマトという国家があったとする。ヤマトは"円"という単位で紙に10000と印刷したものを1円で印刷したとする。ヤマトは宮殿を作るために労働者を募集し使役させた。労働の対価は紙に書いた10000円札で払われたとする。

10000万円札をもらった労働者はそのお札で市中で買い物をするようになり(決済機能)、すぐにほしいものがないときはそれを保有したままにしていつでも使えるようにした(価値保蔵機能)、1000万円札であらゆる商品の価値が客観的に表現され欲しいものと等価交換できるようにもなった(価値尺度機能)を持つにいたった。これで貨幣としての機能3要件がみたされた。

ここでヤマト国は税金自体も10000万円札で納めることを許可する。これで立派な法定貨幣となる。

実際に10000万円札で税金が払われるとする。ヤマト国に貨幣が戻ってくるのである。戻ってきたときにヤマト国は9999円得をしたことになる。これが通貨発行益である。

通貨発行益とは実際に発行元に還流されてきて始めて実現益となる。通貨発行益とはあくまでも概念上の含み益のことなのだ。

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