不育症になってから(検査編)

2023年5月、待望の第2子を無事出産できました。
2020年1月・2020年10月に流産後自然排出、2021年4月に後期流産(16wで完全破水)による人工中絶で3連続流産を経験し、その後に不育症検査をして「抗リン脂質抗体症候群/抗SS-A抗体陽性」と診断されました。
確定診断から約1年後に妊娠、バイアスピリンとヘパリン自己注射での治療を行いながら出産までこぎ着けました。

ここに至るまでに「不育症」「抗リン脂質抗体症候群」「不育症からの出産」などなど、数え切れないほどネットで検索しました。欲しい答えが探せるまでに何度も何度も検索したし、答えまでたどり着かないこともたくさんありました。
なので、出産までの経過を自分の備忘録としてnoteにまとめつつ、自分のように色々なことを調べている人の役に少しでも立てればという思いでこのnoteを書こうと思います。また、不育について悩んでいない人にも不育症について少しでも関心を持ってもらうことで今後世の中少しでも良い方向に変わっていけばいいな…という思いで記録を残してみます。

============

1回目の流産は7w、2回目の流産は9wでした(いずれも心拍確認前)。2回目の流産後に不育症検査を受けるかどうかその時通院していた婦人科で話し合いました。私の場合1人目の娘が問題なく生まれていることから原因のない流産が連続して続いたのではないか、との見解だったため不育症検査を受けることをこの時点で保留にしてしまいました。不育症検査についての説明もされましたが、勧められたクリニックが自宅から遠く、娘を連れていくにもなかなか調整がつきそうになかったので。今となってはこの時に受けておけばな…という思いもないわけではないのですが。

3回目の流産は16wで突然の破水。母体保護のため、18wで人工中絶せざるを得ませんでした。3回目の流産後に主治医と話し合って今回こそ不育症検査を受けよう、ということになりました。

わたしが紹介してもらった病院の不育症検査のルールは、
①流産後、2回生理がきて終了していること
②それが確認できたら予約を取ること

だったので2回無事に生理が終了し喜んで予約連絡をしたら「予約がかなり先まで埋まってますので」とのことで最終的に初回の検査を受けられたのは流産してから3ヶ月半ほど後のことでした。

初回の検査当日も、診察まで3時間ほど待った気がします。やっとこ呼ばれたら受付終了間際だからと話もそこそこに採血をしに行き、戻ってきたら改めて不育症の概要についてさらっと説明してもらいました。採血の結果は今日中には出ないので3週間後に再診ということになりました。また、初回の検査で子宮の形の内診もありました。これに関しては1人目の娘出産時に問題なかったためたぶん大丈夫だろうとのことでしたが念の為内診してもらい「問題なし!」と。

3週間後に採血結果をもとに説明。
わたしの場合「抗核抗体陽性」「抗SS-A抗体陽性(0-10くらいが基準値のところ180近くありました)」「抗カルジオリピンIgG抗体陽性」という結果で医師の方からは「ほぼ間違いなく抗リン脂質抗体症候群でしょう」と説明されました。
簡単に説明すると、この抗体たちがあることで血の塊(血栓)ができやすくへその緒にこれができた場合に栄養が行き届かなくなって流産してしまう、という病気。
確定診断をするためには期間をあけての2回の採血結果が必要なため、抗リン脂質抗体症候群と確定させるために3ヶ月後に採血をもう一度しましょう、とのことでした。

この時点で流産してから3ヶ月経ってて、なおかつ3ヶ月またあけるの…?いつ妊活再開できるの…?と焦りましたが「でもね、原因がわかって、なおかつ抗リン脂質抗体症候群だからね、ある意味ラッキーでしたよ!治療法ありますから!」と先生からお言葉が。いや絶対ラッキーではないだろ3回流産してんだぞと思ったけど。

また、抗リン脂質抗体症候群の場合「全身性エリテマトーデス(SLE)」などの自己免疫疾患を伴ってることが多いのでそれらの検査もしましょうと(わたしの場合、母家系がほとんどリウマチ持ちということもあり自己免疫疾患の可能性も高かった)。

これらの診察は別日にアレルギー膠原病科で行われました(たまたま予約が取れたので不育症2回目の診察の2日後に検査してもらいました)。自覚症状は何も無かったため「因子があったとしても自覚症状がないと基本的には自己免疫疾患の診断はされない」とのことにてSLEやシェーグレン症候群なども否定されました。

それらをふまえ、3ヶ月後に採血再検査。そしてその3週間後に検査結果について説明のための診察。IgG抗体がやはり陽性でこの2回の検査結果をもって「抗リン脂質抗体症候群」と確定診断されました。
血栓をへその緒に作ってしまわないようにバイアスピリンやヘパリンの皮下注射(いずれも血液をサラサラにする抗凝固薬)での治療が必要である旨を説明されました。

確定診断された日からようやく妊活再開。3回目の流産から約7ヶ月経っていました。

それからは妊娠した場合に備え、体温が高温期になったらバイアスピリンを毎日飲み、生理が来てしまったら内服を中止する。妊娠したらすぐに受診してヘパリンカルシウム皮下注射を処方してもらって1日2回自己注射する。という指導をされました。

抗リン脂質抗体症候群と確定してから、次の妊娠をするまで約1年かかりました。それでもバイアスピリンとヘパリン自己注射のおかげで無事出産までこぎ着けることができました。

妊娠中のことについてはまたいつか機会があれば書き残していきたいと思います。これはこれでしんどかったので…。体力的にも時間的にも金銭的にも。またこれは別の機会に。

=========

不育症検査や受診にかかった日数
①初診、1回目の採血
②採血結果の説明
③アレルギー膠原病受診、検査
④SLEやシェーグレン症候群を確認するための眼科検査
⑤2回目の採血
⑥2回目の採血結果の説明

以上、確定診断されるまでは6回受診でした。

費用
婦人科では約25000円
アレ膠や眼科は約3500円

東京都では1度だけ不育症検査の補助上限5万円が受けられますが、どこが対象になるかは国の判断なので、わたしは全額出ると思ってたのに実際は約17000円が返ってきました。ちなみにこの申請するのに診断書もらうのでそのお値段約5000円もかかっているので実際は12000円くらいしか返ってきませんでした。いやもらえないより良いんだけど…ね……。

===========

改めて、こどもを産むって多方面で大変だなぁと思いました。体力、精神、時間、金銭、すべて削られます。そうであったとしてもこどもが欲しいのです。
少しでも不育症に関心を持ってもらう、知ってもらうことで、国の制度が変わってきたり、少しでも「こどもをもちたいと真剣に願う人達」に優しい世の中になればいいなと思います。

#不育症
#抗リン脂質抗体症候群
#抗SS-A抗体

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?