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春闘と懸念/逢坂誠二 #7744

【24年3月15日 その6047『逢坂誠二の徒然日記』#7744】
昨夜も帰宅時には、月齢4日の少し太くなった月と木星が見えました。夜明け前、今日も晴、4度程度です。日中も晴、17度の予報です。

1)春闘と懸念
春闘で大手企業等から前年を超える高い賃上げの回答が相次いでいます。以前から国民の「ものを買う力」を高める必要があると主張していた私にとって、これはとても良い方向です。

しかし今になってこうした大手起業等の収益が急に好転したわけではなく、これまでも賃上げしようと思えばできたと思われます。賃金給与をコストととらえ、そのコストをなるべく下げることが、これまでの大きな流れだったのです。その結果、国民のものを買う力が高まらず、結果的に企業全体にとって、ものの売れない良くない状況になったのは皮肉なことです。足もとの利益に目を奪われて、中長期的な社会の利益を毀損してしまったのです。

今回の賃上げは望ましいことであるのは言うまでもありませんが、懸念もあります。

中小企業、零細企業、個人経営などで働く皆さんの賃上げが不透明なことです。これによって大手企業等との賃金の格差が今以上に広がる可能性があります。

今は、多くの分野で人手が足りていません。こうした中で賃金格差が生まれると、賃金の安い分野から賃金の高い分野に人手が移動する可能性があります。

こうした現象は既に始まっています。介護や福祉の分野の人材が、賃金の高い職種に転職するケースが多いようなのです。先日も、いつも来ていたヘルパーさんが、来なくなったとの苦情を受けました。詳細を伺うと、ヘルパーを離職して、賃金の高い観光系に転職したと言います。他にも似たような話を聞いています。

賃上げは歓迎すべきことですが、賃金格差によって、賃金の高い分野への人材のシフトが顕著になりつつあると感じます。これはもちろん当然のことなのでしょうが、こうしたシフトが起こる中で、社会を支える基本的な分野の人材確保の方策を早急に講じなければなりません。

こんな状態の中で、今年は訪問介護報酬が引き下げられます。このことが在宅介護崩壊の引き金にならないよう、対策を準備する必要があります。

さあ今日も、ブレずに曲げずに、確実に前進します。
===2024.3.15===
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