ピン留めの惑星8_pink_ttl2

マシュマロアイスというの


ときどき想像する。

もしもあと何十秒とか、何分とかで、
じぶんの人生が終わってしまう期限が差し迫ったら。

誰に、何を、伝えたい?
やり残したこと、思い残したこと、は?

私は何を、遺す?

「なんにも ないや」

大型の台風が接近中で、空模様が荒れ模様になりつつある夜のバス停で、ベンチに腰掛けながらふと、家に着くまでには溶けてしまうとわかっているのに買ってしまったマシュマロアイスというのを、姿勢悪く頬張りながらふと、そう思ってしまった。

「なにも ない」

帰宅して、どんどんと風が強くなっていくから、ベランダの鉢植えたちをごっそりと部屋の中に避難させた。

「なんだ私、あった」


fin.


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今回の特典は、『この人好きだな…と意識し始めた時に取りがちな行動』について、それぞれのエピソードをつきはなこによる漫画+裏話でまとめました。


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