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【イベントレポート】プレゼンテーションの極意~プレゼンとは”Present” ”念い(おもい)”を伝えるということ

大分大学 経済学部 3年 佐藤将彦
 1月18日土曜日、九州電力大分支社において大分イノベーターズコレジオ第7回講義が開催された。今回のテーマは「プレゼンテーションの極意~プレゼンとは”Present””念い(おもい)”を伝えるということ」であり、株式会社Morich代表取締役 兼 オールラウンダーエージェント 森本千賀子氏をお招きし講演が行われた。
 内容は概ね「株式会社Morich創立に至った理由」と「念いを伝えるプレゼンに必要なポイント」に大別できた。

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・株式会社Morich創立までの歴史
 森本氏は株式会社Morich創立の理由について自身のキャリアの3つのターニングポイントを中心に語った。
 1つ目のターニングポイントは新入社員時代のある物流会社の社長との出会いだったという。新入社員時代でも多くの結果を残していた森本氏だったが、誕生日に一枚の手紙を某物流会社の社長からもらったのが自身の未熟さを知るきっかけとなった。手紙には「このままではガラスの天井に衝突するよ」というものだった。この手紙を受けて森本氏は自身の知識を増やし社会で戦っていける力をつけるため大量の本を読み始めた。その努力の結果、森本氏は優秀な業績を残し新入社員全社MVPを受賞した。しかし、そんな中、自身の業務量の限界にぶつかってしまった。そこで、森本氏はより、多くの人々に幸せになってもらうために、自身の技術を他の社員に伝えることを選び社内勉強会を始めた。はじめは3人での勉強会だったが、参加者伝いで勉強会の評判が広まり遂にはリクルートグループから講演の依頼も来るようになった。これが、森本氏にとっての”念い”を伝える第一歩となった。
 2つ目のターニングポイントは自身の本を出版した時だったという。それは、広報担当の同僚の仕事を手伝っていた時だった、メディア
の方から森本氏の手帳術について本にしたいという依頼があり、それを受け自身の本を出版することになった。そして、その本がきっかけで師匠である島津清彦氏と再会することになった。このことから、メディアのようなパートナーを作ることで自身の念いを多くの人に伝えることを実感することになったと述べた。
 3つ目のターニングポイントは本当にやりたいことは何かを意識するようになったことだった。育休から復帰し、外向けの講演が増えていくなかで自身の技術を多くの人に伝え、多くの人を幸せにすることが自身のやりたいことだったと気づき2013年にリクルートに在籍しながら講演を行う個人事業主として複業するようになった。そうして2017年3月3日に株式会社Morichを創立した。

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・念いを伝えるプレゼンに必要なポイント
 森本氏が考える「念いを伝えるプレゼン」には8つのポイントがあるという
 1つ目のポイントは「目的」だ。
プレゼンはあくまでも思いを伝える手段であるため、誰に何を伝えたいのか目的を明確にしなければならないと述べた。
 2つ目のポイントは「鍛錬・向上心」だ。
他者に思いを伝えるためには、練習が不可欠でそのために何度も練習をしなければならず、森本氏も講演前はかなりの数の練習を行っていると述べた。
 3つ目のポイントは「好奇心・遊び心」だ。
この好奇心・遊び心とは人間力、つまり「ひとたらし力」だという。
この「ひとたらし力」とはギャップによって生まれるらしく、例えば「大人の哲学を持ち、子供のような純粋さを持つ人」といった逆の性質を持つことが必要なのだと述べた。
 4つ目のポイントは「ブランディング力」だ。
このブランディング力を高めるためには自身を表現する「タグ」を作ることで育むことができるという。具体的には「起業家」「営業プロフェッショナル」といったもので、このようなタグはパラレルキャリア(複業)を作ることで増やすことができると述べた。
 5つ目のポイントは「人脈力」だ。
この人脈力とは、多くの情報を集める時や、何かに挑戦をする時に大いに役立つのだという。この人脈力を育てるためには「誰に知られているのか」「どんな人に会いたいのか」を意識し人脈を広げる必要があり、現在の人脈だけでなく未来の人脈を考えながら広げる必要がある。そして、前向きな人と出会える場所に足を運ぶことも必要だ。
 6つ目のポイントは「自身・自己肯定感」だ。
この自身・自己肯定感を育てるための方法として、寝る前に15分間ポジティブなことを考えるというものがある。これは森本千賀子氏も実践している方法で、これを行うことで、次の日の行動意欲に良い影響を及ぼすのだという。
 7つ目のポイントは「パワーワードをつくる」だ。
これは、多くの有名なプレゼンターが行っているテクニックでプレゼンの内容を印象づけるためのもので、有名なものだとスティーブジョブズのiPodのプレゼンの際の「ポケットに1000曲」などがある。
 8つ目のポイントは「想い=念い」だ。
これは、プレゼンのコアとなる部分で相手を魅了させるのには必要不可欠で、プレゼンターの情熱を伝え相手の感情を動かすことができる。
 以上が森本氏が述べたプレゼンの極意だ。そして、森本氏は革命を起こすイノベーター・チェンジメーカーになるためのマインドとして「Think Different」を意識することが大切だと語った。


 一連の講演を終えた後に大分イノベーターズコレジオの各班によるプレゼンが行われ、森本氏にフィートバックをもらった。前回の出口学長のフィートバックを活かしよりブラッシュアップされた内容やアイデアをピポットした班もあり、さらに魅力的なビジョンの提示が2月の最終報告で期待できる。

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