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歌ってみた系で見かけた感想まとめ(2023版

というわけで昨年に続いて義務感だけでさらっとまとめてみたい
昨年の記事「https://note.com/oichan_d/n/nace379e727ea

2023年に増えたな、と思ったもの

自称プロ

これ、めちゃくちゃ増えた。
元々お仕事くださいとかお小遣いのために多少は誇張して!ってのは多かったものの、今年は堂々とプロを名乗るプロ経験なしの人間が増えた。

シンプルに見分け方になるんだけど、以下の自己紹介は「ちょっと匂う」と思っていい。

・音楽歴OO年
 これ、一見すると経験ありそうだけど具体的じゃないのがポイント。
 訓練を受けたわけでもなく、訓練しているわけでもなく、
 実績があるわけでもないタイプの人が名乗りがち
 これをプロフに書いてある場合は「本当に書くべき実績がないんだな」と
 とらえて問題ないと思う。
 ギタリストならそう書くし、プロでやってるなら実績載せればいいわけで

 この手の人たち、なぜか「ボーカルミキサー」って名乗ることが多い

・スタジオ勤務
 これ、本当と嘘が混ざっているのが非常にタチが悪い。
 そもそもスタジオといっても音楽系のスタジオってタイプが違うと
 最低限はともかくとして持っている技術が全然違う。
 挙句に、バイトでRECボタン押す以外に何もしたことない人もいる。
 あと、どうみても宅録でしかない環境でスタジオ名乗っているのとか。
 そこで身につく経験とスタジオ経験ってかなり異なるのよね。
 というわけで、スタジオという単語すらネット上ではすでにして
 あてにならないご時世になってしまっている。

 独身の女性からしたら「スタジオかします」って中年男性の
 個人宅だったらどう思う?
 身の危険ちゃんと感じないと危ないことになりかねないので
 その辺り、マジで気をつけてね。
 見分け方がわからない場合はガチの人に相談するしかない。
 ちなみに、スタジオに本当に出入りしている人たちは
 写真で内部見せてもらえれば、宅録の延長とスタジオの見分けは
 確実につくので、お気軽にお問い合わせして大丈夫。

・Pやってます
 これも上と基本的には同じ。
 そもそもプロデューサーって意味なら、お金を集めてスタッフを集めて
 その裁量で全てコントロールする立場。
 個人で仕事受けるなんて絶対にしないし、
 自分の看板問題になるので下手なコンテンツに関われない。
 ボカロPって意味であれば、まぁ誰でも名乗れるけど
 それってプロではないし腕前がプロ並みって担保にもならない。

・商業の仕事受けてます
 これ、なかなか難しいんだけど実績がVtuberしかない人で
 がっつりプロの人ってあまりいない。
 これはVtuberが悪いとかでは全然なく、体系的な話。
 Vtuberの人たちって個人で依頼することが大半なので
 よほどなの通ったキャラクターでも予算少なめになっていて
 商業スタジオに仕事依頼するのが難しいことが多い。
 商業には違いないけど、それだけを抱えてプロ名乗るのは
 結構厳しいんじゃないかと思う。

ボカロP

これ、流れでいうとそらそうだろうな、なのよね。
歌ってみたやりたい人が多い時代は「歌い手が飽和」しているので、mixやります!って人たちが増える。
mixやります!が増えると誰でも道具は手に入るのですぐに飽和してくる。その人たちが他人との差別化を考えると、上位レイヤー(と勝手に考えている)ボカロPを名乗る人たちが増えるわけだ。
mixdownで使うdawは打ち込みでももちろん使えるのでボカロPへの転身は簡単というか、名乗るだけなら誰でも名乗れる。

結局のところ流行に人々が乗り続けているだけといえばまぁその通り。

2023年に減ったな、と思ったもの

プラグイン情報

上に書いた通り、ある程度mixに対しての知識が普及したからなのか、意味のわからないプラグインの紹介系は減った気がする。

機材の情報も減ったしプラグインの情報も減ったので、これからの若い人たちは情報をどこから集めるんだろう、とふと思ったけどまぁその辺りは聞かれた時に考えればいいか、と。

新人OO

もちろんいるんだけど、いっときの雨後の筍状態よりは減ってる。
新人名乗っても埋もれるなら意味ないって冷静な判断なんだろうか、とふと思った。

なんとなく総括

結局のところ、若い人たちの承認欲求とやりたいという熱意が絡み合って以下のようになってるんじゃないだろうか。

1.コロナでネット活動が活発化→歌いたい人たちが増える
 →その結果、機材情報と録音知識の情報が増える

2.歌いたい人たちが増えすぎたので差別化のためにmixの需要が増える
 →他人の褌で小遣いを稼ぐためにmix師を名乗る子達が増える
  →そこ向けのプラグイン関連の情報が増える

3.mix師も飽和してきたのでボカロPを名乗る人たちが増える
 →なぜか情報関連は増えないが肩書き名乗る子達が増える
  →その中でもさらに差別化をはかりたい人たちが
   ややこしい自己紹介をさらに複雑化させる

結局のところ、この流れが行き着く先は
「誰もが特別ではない」
というものだと思うし、それは普及を考えたらゴールだと思うので、これはこれで歓迎すべき流れなのかな、と思わなくもない。

教える立場なのでできる限りはワークショップなどで教えた内容を説明していこうかなと。地方の人やワークショップに事情があって参加できない人たちへのサポートが今後もやっていければと思っています。