さくらんぼ? 【奥入瀬 24/4/23】
柔らかな葉がまだまだ開ききらない枝先に、さくらんぼを思わせる赤い玉がいくつも連なるようにぶら下がっています。
青森県といえばやっぱり、りんご。
主に日本海側の津軽地方でたくさんのりんごが生産されていて、青森県ではりんごは買う物ではなく貰う物。
スーパーで買って帰ったら妻に怒られました笑
さくらんぼといえば山形県ですが、実は青森県でも盛んに生産されていて、太平洋側の南部地方での生産が盛んなのです。
最近では青森県独自のジュノハートという大玉の品種が注目されています。
大雑把に言えば、さくらんぼはサクラの実なわけですから、この時期にサクラの実はまだ見られません。ちょっと早すぎます。
この赤いさくらんぼもどきの正体はモミジの花。
モミジンボとでも呼びましょうか笑
冒頭の写真は一番さくらんぼっぽく見える蕾の状態を撮影したもの。
このモミジンボはハウチワカエデという樹の花。
飛び出しているのは雌しべ。
よく見るとネジネジしてます。
さらによく見ると緑色の雄しべが脇に隠れているのが見えます。
どうやらこれは両性花のようです。
こちらはさらに開花が進んだ状態。
両性花にはすでに種の構造が見え始めています。
ゾウの耳と鼻のようにも見えますね。
ゾウがいない2つが雄しべしかない雄花。
ハウチワカエデは1本の樹の中で、両性花が先に開花してから数日遅れて雄花が開花します。
これは自家受粉をなるべく避ける為の仕組みで、雌雄異熟【しゆういじゅく】というもの。
樹の種類によっては雄花が先に開花するものもあります。
よく考えられてるなぁと感心しちゃいます。
中に潜ってモゾモゾ…。
暖を取ろうとしてたりして?
花の中がフワフワしていて結構暖かそう笑
きっと蜜を探していたんでしょう。
私は食べたことありませんが、モミジの蜂蜜もあるそうですね。
モミジといえばサトウカエデの樹液を煮詰めるメープルシロップを連想してしまいますが、花蜜の利用もされていたとはちょっと驚きです。
モミジの樹は秋ばかり注目されがちですが、春の時期に花を咲かせるものが多いので、ぜひお近くの紅葉名所に足を運んでみてください。
きっとお花見ができるはず(^^)
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