春のきのこ? 【奥入瀬 24/4/15】
どう見てもきのこに見えますよね?
でもきのこじゃないのです。
よく見ると足元に蛇っぽい模様の何かが…
なんとびっくり、このきのこみたいなヤツ、ジャゴケから出てくる胞子体なのです。
柄の部分は細長すぎるけど、傘の部分はキノコの形のおやつと言えばのあれにそっくり。
昨日紹介したタマゴケもこのジャゴケも、苔の仲間であることに違いありませんが、身体の構造は大きく異なる為、苔の中でのグループ分けでは異なるグループに属しています。
ちょっと小難しいお話ですが、苔は分類上の呼び方では蘚苔類【せんたいるい】と呼びます。
この蘚苔類の中でさらに蘚類【せんるい】、苔類【たいるい】、ツノゴケ類と3つに分かれています。
(ツノゴケ類は奥入瀬ではほとんど見られないのでここでの説明は一旦割愛します。)
蘚類と苔類の違いを超大雑把に解説すると、モサモサと立体的なのは蘚類、ベタッと平面的なのは苔類といった感じ。
(立体的に見える苔類もいるのでややこしい)
なので、タマゴケは蘚類でジャゴケは苔類ということになります。
昨日の記事でタマゴケの胞子体は2週間程度しか活動できないとお話しましたが、実はジャゴケの胞子体はさらに短命で、1週間保つか保たないかぐらい。
ジャゴケに限らず苔類の仲間の胞子体は総じて脆いので、ちゃんと良い時に観察しておかないと一年間待つことになってしまいます。
最後はきのこというより豆もやしといった感じ。
ここまで伸びると、もう翌日には萎びてしまいます。
お客様にジャゴケの紹介をすると、「ウチの庭にもいる!」とよく言われます。
が、多分それは似て非なる別の苔。
ゼニゴケというジャゴケに似たヤツが人家の庭にはよく出てくるのです。
ウチの庭にもいます笑
嫌われ者ですが、ゼニゴケもまたユニークな胞子体を見せてくれるんです。
ゼニゴケの胞子体はまだもう少し先なので、良い時期がきたら紹介したいと思います。
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