食のまちいちき串木野 おいしく、ひといき。

鹿児島県のいちき串木野市で取り組んでいる「食のまちづくり」に関連する情報を紹介します。…

食のまちいちき串木野 おいしく、ひといき。

鹿児島県のいちき串木野市で取り組んでいる「食のまちづくり」に関連する情報を紹介します。 「食」を通じて、いろんなことを楽しむ、いろんなことをやってみる。 人がいきいきと輝き、まちが元気になる。 それが「いちき串木野市 食のまちづくり宣言」です。

最近の記事

食のまちストーリーズ vol.09「食卓に甘美なひと時をもたらせるもの」

食卓に甘美なひと時をもたらせるもの  8年前、初めて鹿児島に来て衝撃を受けたのは、やはり醤油の甘さです。  鹿児島名物「鳥刺し」を初めて食べた時の甘い醤油の存在は「きっとこれは鳥刺し専用のタレなんだろう。甘さがとっても合うなぁ」と勘違いしており、その数日後に食べた魚のお刺身と共に出てきた、より甘く、より濃度の濃いさしみ醤油を味わった時は、これが鹿児島の醤油の定番だったのか!と大きな衝撃を受けました。  「なんでだろう?」醤油が甘い理由について自分なりに調べてみました

    • 食のまちストーリーズ vol.08「日常で、魚介類の最高な味を楽しめるまち」

      日常で、魚介類の最高な味を楽しめるまち 僕は日置市の伊集院町出身ですが、いちき串木野市は昔から馴染みがあるまちです。高校の同級生がいますし、ボウリングやカラオケで遊びに行くことも多かったので、青春時代の記憶の多くを占めています。まちを散策していると、串木野漁港の堤防から見える東シナ海を友人たちと眺めたものです。帰りにわずかなお小遣いを握りしめ、まぐろラーメンや“つけ揚げ”を食べて電車で帰るのが日課でした。  久々にゆっくり串木野漁港周辺の景色を眺めると、そんな楽しい記憶が

      • 食のまちストーリーズ vol.07「理想の桃源郷はもうすぐそこに 〜いちき串木野市の健康食のはなし〜」

        理想の桃源郷はもうすぐそこに 〜いちき串木野市の健康食のはなし〜「みなさん、身体に良いものは好きですか?」 定期的にブームになる身体に良いと言われる健康食。「一日一杯の〇〇が身体に良い!」なんてテレビで話題になったら、翌日すぐに買いに走ったり。スーパーフードや健康食品と言われるものが話題に出ない日はないくらいに、人は健康を追い求めます。  身体に良いものへの興味は今も昔も同じようで、その昔、中国の秦の始皇帝が究極の身体に良いものを望み、仕えていた方士の〈徐福〉という人

        • 食のまちストーリーズ vol.06「幸福の黄色いカンキツ」

          幸福の黄色いカンキツ 鹿児島も冬になればそれなりに寒くなり、最低気温は0度くらいまでに下がります。流石に雪が降ることは珍しいですが、朝晩は凛とした空気が漂い気持ちがキリッとします。そして、寒くなってくるとお店の果実コーナーには徐々にカラフルな柑橘類が多く並ぶようになり、元気が出るビタミンカラーが占める割合がグンと高くなります。店頭だけではなく道を走っていると黄色やオレンジ色の果実が山盛りにされた無人販売所もよく見かけるようになります。地元の人はそれぞれお気に入りの無人販売所

        食のまちストーリーズ vol.09「食卓に甘美なひと時をもたらせるもの」

          食のまちストーリーズ vol.05「民謡がTUNAぐ、港町の歴史」

          民謡がTUNAぐ、港町の歴史ハァー百万の 敵に卑怯はとらねども 串木野港の 別れには 思わず知らず 胸せまり ホロリ涙の ひとしずく サノサ ハァー落ちぶれて 袖に涙のかかるとき 人の心の 奥ぞ知る 朝日を拝む人あれど 夕日を拝む人はない サノサ ハァー波静か 月さえわたる南の沖で いとし我が家の夢を見る 無事か達者か今頃は どうして暮らしているのやら サノサ ハァー雨は降り 波はデッキを打ち洗い 寒さに手足は凍えたと 言ってよこしたこの手紙 肌で温めているわいな サ

          食のまちストーリーズ vol.05「民謡がTUNAぐ、港町の歴史」

          食のまちストーリーズ vol.04「こだわりと愛が詰まる食のまちスイーツ」

          こだわりと愛が詰まる食のまちスイーツ 鹿児島では毎年だいたいおはら祭りが終わった11月初旬〜中旬くらいから段々と気温が下がってきます。  鹿児島に移住してすぐの春、「11月まで暖かいから」と周りから言われ「いやいや11月なんてマフラー必須ですよ!」なんて返事をしながら『鹿児島の人たちはみんな僕を騙しているに違いない』と疑っていた8ヶ月後、本当に暖かく、驚愕することになろうとは、あの時の僕はまだ知りませんでした。  そうして冬が近づいてくると、まちの灯りにはだんだんとイルミネ

          食のまちストーリーズ vol.04「こだわりと愛が詰まる食のまちスイーツ」

          食のまちストーリーズ vol.03「この地だから在る、地元の焼酎」

          この地だから在る、地元の焼酎「そろそろ焼酎にする?」 「そうだね、確かボトル入れていたような?」 「すいませーん!焼酎のボトルキープとお湯のセットください。グラスは3つ」 みたいな会話が夜の居酒屋では頻繁に聞こえてきます。最初はビールで乾杯するも、最終的には焼酎に行き着いて、みんな笑顔で日々の疲れを癒します。  一方、家庭でも夕飯時には年季の入った魔法瓶と一升瓶、慣れた手つきでお湯割りをつくり、グラスの中で対流する蜃気楼を少し甘めのおかずと一緒に流し込み、明日への英気を養い

          食のまちストーリーズ vol.03「この地だから在る、地元の焼酎」

          食のまちストーリーズ vol.02「つけあげで、みんなの気分もアゲアゲに」

          つけあげで、みんなの気分もアゲアゲに“かの有名な「失われた時を求めて」の主人公は、マドレーヌを紅茶に浸した途端、過ぎ去った過去が生き生きとよみがえった。私のマドレーヌは薩摩揚である。” これは脚本家・作家の向田邦子(1929~81)が小学生時代に2年余りを過ごした鹿児島を「故郷もどき」と呼び、随筆『薩摩揚』にあらわした一文です。10歳から13歳までという短い期間でしたが、多感な時期の彼女の記憶は必ずさつま揚げの匂いと味を思い出すそうです。  港町であるいちき串木野では、昔

          食のまちストーリーズ vol.02「つけあげで、みんなの気分もアゲアゲに」

          食のまちストーリーズ vol.01 「鹿児島の自家焙煎珈琲文化発祥のまち」

          鹿児島の自家焙煎珈琲文化発祥のまち 全国的にニュースでは「残暑」というワードが聞かれるようになりましたが、鹿児島では「まだまだ夏は終わらないぜっ!」といった感じの日が続いています。  今日もジリジリと日差しが肌を刺してくるような昼下がり、外の暑さからエスケープするように地元の喫茶店に滑り込みアイスコーヒーで喉の渇きを潤す。グラスに結露するキラキラした水滴も涼しさを演出してくれています。  その昔、港町いちき串木野から遠洋漁業へ出た船が、外国の港に立ち寄りコーヒー文化に出会

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