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ソニアちゃんスチル制作振り返り


スチル制作が終わったのでここまでを振り返ります。


完成品

前回レーヴちゃんのアニメ制作のあと千年戦争アイギス10thイラコンがあったら出すつもりでスチルも作っていました。

前回作ったスチル

今回ソニアちゃんのモデリングが終了したところですが、アニメ制作の前にソニアちゃんでもイラコン向けスチル制作しておこうかなって。

最初ソニアちゃん単体でスチルを考えてて前の画像と並べる予定だったのですが、1枚に2人並べてもいいのだろう?という声が聞こえた気がしました。

というわけで、教会を出して聖職者2人をその前に並べよう、というところからスタートです。

空の作成

Terragen(Sky)を導入しました

今回は空にTerragenを使いました。お試しで1ヶ月課金をしてみましたがいい感じだったのでたぶんそのうち1年課金にすると思います。

似たようなのでVueってソフトを使ってたのですが、一番お安いCreatorライセンスだと商用利用不可になっちゃったのよね(´・ω:;.:...

一番お安いライセンスでもTerragenより高いのです。機能もその分豊富なんですがフォトリアル用なのでアニメ制作メインの私だとほぼ使わない機能_(:3」∠)_

TerragenSkyで作ったexrファイルをBlenderのWorldに環境テクスチャとして設定し、色を調整して使用しています。

最終的にカメラを28mmにしてます

地面の作成

遠景の山

地面は今回Blenderの標準プラグインのLandscapeを使いました。雑に地形を作るには結構いい感じです。

ランダム地形生成のなにがいいかって「これはランダムだから」でイマイチ感があってもやり直そうって気になりにくいところ。

自分で地形コントロールすると無駄にずっとチマチマ直しちゃうので、ランダムだしこれ以上良くなる確率あんまないなーって考えられると先に進めやすいです。

この地形にマテリアルを適用すると、よくある地形ジェネレーターっぽい絵ができてきます。

山と空の境界ノイズはSobelで山のエッジを出してノイズで抜いたものを山に重ねて表現しました。遠景なのでぶっちゃけブラーかけた方が早かったかもしれません。

水面

水面は板ポリにマテリアルのBumpで波をつけました。

湖畔のイメージなので波は穏やか目に設定し直しました。波の量を抑えるほど空が映り込んで綺麗な湖ができました。

対岸

対岸はイラストレーターのパスでハイトマップを作ってグリッド上に細かく刻んだ板ポリに適用しています。今考えるとこのテクスチャをそのままディスプレースメントのテクスチャで適用すれば良かったと思うのですが、今回はVertexWeightに転送してSolidifyで持ち上げています。

この持ち上げた地面には、法線をみて法線方向が上向きなら草地、上向き以外なら土層を描画するマテリアルをつけています。

対岸の林

木はBotaniqというアドオンの木から適当なのを見繕い、事前レンダリングしたものをビルボードで使用しています。このとき画像は実は不要でNormalと葉・幹の分離情報が重要です。

使用時にNormalを元にセルルック陰影を計算して葉・幹それぞれの色を決定するとイラスト感がでます。

そのまま保存するとカラーマネジメントが入ってしまうので、Normalのようなデータを出力するときはDisplayDeviceをNoneにしてSaveAsRenderにチェックを入れるといいみたい。

このビルボードをGeometryNodesのDistributePointsOnFacesを使って、木の配置用に作ったメッシュ上に配置します。

一部黒いのはZファイト

草原

近景は草と花をGNで配置しています。配置用メッシュを作ったらGNを当ててまずは草生えるwww

後で3つに減らしました
2000個じゃなくて密度2000です_(:3」∠)_

草原の陰影はちゃんとした陰影じゃなくてタダのフラクタルノイズです。

Emissiveにつないで明るめに

花は花びらの部分だけ3種類ほど作ってGN(密度100)で散らしています。

花びらだけレンダリングしたものをスクリーン合成してキラキラ系に。

キャラも配置

背景がある程度できてきたのでキャラクタのレイアウトも行っていきます。たった7MBのファイルがなぜか肥大化して140MBまで膨れて最後はファイルが開けなくなりました_(:3」∠)_

実はLinkを使ったファイルを複製して使ってたのですが、Linkしたデータはオブジェクトを消しても消えないんですね…

アウトライナで見るとこうやってリンク先のファイルがあるのですが、オブジェクトを消しただけではこれが消えません。Linkが複雑になってくるとreloadするたびになぜかどんどんシーンが複製される、という状況が発生しました。

不要なオーバーライドされたシーンが生まれている。

リンクを整理してもたまに生まれるので、対処法が分からず見つけるたびに消しています。

キャラのレイアウトは最初キャラそれぞれと背景の計3ファイルでやってたのですが、キャラの位置を合わせるのが大変だったので結局1ファイルでやることにしました。

2体はちょっと重いけど…

キャラを絡ませる

手は根性でつなぎました。自分の手を見ながらあーでもないこーでもないと1時間以上。

手つなぎはアニメだと動きを合わせるのが難しいらしいですね。今回動かなかったからまだマシだったということか…

虹を配置

左側が重すぎるので右側の空間になにか入れようと虹を入れてみました。一気に子供向けアニメ感_(:3」∠)_

虹はColorRampのHSV+Clockwiseを使うと簡単に作れます。虹の範囲を絞る(円弧状)のにSphericalグラデーションを使っています。

パース調整

キャラの奥行き感を出すために最初背景28mmキャラ20mmでカメラを設定していましたが、手前のパースがきつすぎてちょっとダメかなって。最終的にキャラのカメラは24mmにしました。

エッジ出力

前回モデリング振り返りでCompositはLookでって書きましたが、結局今回はレイアウト側で1から設定し直しました。

前回で放置した半透明部分も今回はちゃんと出す方向でしたが、半透明部分やアルファ抜き部分はPencil+が対応しておらず、結局そこはFreePencilを使いました。

もうちょっと細かく綺麗に出すこともできますが、レイヤ管理とかもろもろのコストを考えるとこのくらいでいいかなって。合成するとかなり絵に溶け込むので多少の品質の悪さはそこまで気になりません。

背景の残りを制作

キャラの配置が終わったので背景レイアウト続きです。本当は仮レイアウトで一気に要素突っ込んだ方がいいんでしょうね…

ぶっちゃけもう背景これでいいかなって思ってたりしましたが、一応教会+聖女2人というコンセプトだったので、教会はやっぱ外せないかなって_(:3」∠)_

ただ当初の左側に木が生えてる予定は削除しました。水面の雲の映り込みが思ったより綺麗だったので、隠したくないなって。

教会作り込み。たるは絶対に入れたかった、アトリエファン_(:3」∠)_

教会は別レンダリングで教会の境界(*´艸`)がくっきりしすぎてしまいます。なので教会の下には草のGNをもつプレーンを置いてHoldOnにしてマスクしてレンダリングしてます。

草むらの形で下端に抜きが入るので、奥にある草原が見えてなじむって寸法です。

背景は昔個人でゲーム制作してたときにずっと困ってた思い出が残っているので、誰かの何かの足しになればと公開していく方針です。

昔のはBoothで配布しています。

撮影処理

最後に撮影処理練習です。アニメ作りが目標なのでAfterEffectでの調整も練習しなきゃなりません。

今回ソニアちゃんの衣装が半透明だったので、Diffusionフィルターをかけると半透明がどんどん不透明になっていきました(´・ω:;.:...

とにかくマットを当てまくってそれっぽい透明度が保持されるようにしてみました。なにかもっといい方法があったでしょうか…

キャラを一旦暗くして(マット付き)
暗いキャラにブラーをかけてスクリーン合成(マット付き)
最後の合成もマット付き

色調整はSL CLEAN KODAK B ULTRASOFTを使いました。やや赤紫に色が寄りますが、前回青青していたのでこれがいいかなって。

フレアは最初カラーグラデをかけようかと思っていましたが…

グラデ(放射状)+カラー補正:コロラマ
乗算合成

でも、今回は最初からついている色の方が綺麗だなってなったのでそのまま使用しました。

みろぉ、2万7720円のプラグインの威力だぁぁ

後は画面を書き出して今回はおしまい。

最初PSD出力しか選択できなくてあれ?ってなったけど、レンダーキューに入った後に出力モジュールをカスタムの中のPNGシーケンスにすれば、直接PNG吐き出しできました。

なお

完成日がお誕生日でした_(:3」∠)_ハピバ


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