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事故後の謝罪の方法教えます(傷害) 傍聴小景 #32

僕にも罪名の好き嫌い(好きというのもどうかと思いますが)があります。
こちらでもよく扱う窃盗なんてのは好きの部類に入るんですが、逆に嫌いなものとしては今回扱うような傷害暴行などがあります。
単純に暴力の雰囲気がするものは、聞いていて痛々しいので嫌なんですよね。あと頬に傷がある系の方との遭遇もあるので、ちょっと避けたいなと。
とは言え、選り好みばかりしてても仕方ないので、久々に傷害事件の裁判を傍聴してきた話をいたします。

はじめに

罪名 :傷害
被告人:30代の男性
傍聴席:平均15人(全3回)

特にメディアで報道されてる事件ではなかったと思うのですが、妙に傍聴席に人は多かったです。
過去には傍聴席の半分が頬に傷系の人が占めており、そこにプラス僕が一人だった苦い経験から、この手の事件で法廷にたくさん人がいると警戒してしまうのですが、今回は被告人の家族関係の人がその半分を占めていました。正確には被告人の奥さんのお友だちなのかな?

被告人は、ウシジマくんをちょっとふっくらさせた感じ。傷害事件の被告人という先入観もあってか、あんまり怒らせたくないなと思わせる顔立ちです。

事件の概要(起訴状の要約)

被告人は被害者男性に対して、路上またはその後に向かった駐車場などにて、顔面を拳骨やモンキーレンチなどで殴り全治六ヶ月の骨折を負わせた。

ほら、痛々しいでしょ。顔面を殴られて全治六ヶ月って、想像しただけでも痛い痛い…。
それにしても、かなり執拗に痛めつけている様子がこれだけでも分かります。相当な恨み、または怒り状態にあったのが伺えます。

検察官が提示した証拠、供述類

・被告人は妻子と同居して生活をしている
前科4犯でそのうち同種前科は3犯。
 最終前科は8年前に強盗致傷の疑いで有罪が確定している。

・この事件以前に、被害者男性の乗ったバイクと、被告人の娘が接触事故を起こしてケガを負った。直接謝りに来ないことに腹を立て、居酒屋に呼び出して暴行を働いた。
・被告人と当時飲んでた人物の子どもが通っている幼稚園が、被害者の子どもが通っている幼稚園と一緒で顔見知りだった。被害者と被告人でお互いに話した方がいいと思って、この人が呼び出した。(余計なことを…)

被害者の供述:
被告人に「ちょっと話をしようや」と呼び出された。
保険金が入ってこないこと、退院したのに挨拶してこないのは何故かと激昂。
話している最中に駐車場に連れていかれ、被告人に謝ったが暴行を受けてケガをした。

被告人の供述:
酒を飲んでいる席に呼び出した。
店の外に出て、被害者がブロック塀に座り、向かい合うような形となった。
被害者が「一つ条件を出しましょう」などと言い、喧嘩を売られていると思い、かーっとなり、2-3発殴ってやろうと思った

被告人と被害者は、被告人の娘さんのバイク接触事故で被害者に思うところがあったようですね。その気持ちまでは理解できますが、直接謝りに来ない云々は、むしろどうやってもトラブルの元になるので止めた方がいいと思うんですよね。たぶん、保険会社も止めるでしょうし。
強盗などの前科があるのも被告人の心象はよくないです。

とは言え、事件当日どんな話になったのでしょうか。もちろん娘さんのケガがきっかけなのでしょうが、全治に半年かかるケガを負わせるなんてよっぽどです。
被告人の粗暴な性格が単に露わになってのことなのか、少しばかりは同情できる話なのか(どう好意的に捉えてもやり過ぎと思いますが)、ここが争点となりそうです。

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