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鬱陶しい

外で遊ぶ息子たちが蚊に刺されて痒がる。
もう夏なんだなと感じる。
自分が子供の頃は、刺されたあとの腫れを爪で十字に押しつぶして治ったなどと言い張っていた。そんな行為が良いのかどうかわからないけど、楽しければそれで良かった。

大人になると集中力が増すのか、刺されていても気づかずに腹がパンパンになった蚊を見つけた後に成敗する程度で血を分けてやった、吸われてやった。
なんとも傲慢で地球を支配する人間様のような気持ちを演出して避けられなかった後悔を無にする。

珍しく部屋の中で蚊が飛んでいた。
もちろん狙われる。しかし、止まった!と思ったその着地点は白いTシャツ。
チャンスは逃さない。勢いよく叩く。

見事に成敗。
しかし、よく見るとTシャツには蚊の跡が。

これ、あの魚のヤツと同じじゃん!
魚拓ならぬ、蚊拓じゃん!

偶然の産物とはこのこと。予期せぬ結果からまた始まる何かがある。

しかし、この蚊拓の活かし方など思いつかなかった。シーンが狭すぎる。


蚊に噛まれるって言う人もいるよね。
刺されると噛まれるではだいぶ違う。
蚊の口先はストローみたいな形状なので刺して吸うが正解かもしれない。

考えるだけで痒くなってきた。
刺されてもないのに噛まれてもないのに吸われてもないのに。
この気持ちの腫れを十字にして押し潰したい。

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