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自己開示とコールドリーディング(パート2)

自己開示とコールドリーディングとは、人間関係の構築に重要なコミュニケーションのスキルです。自己開示とは、自分の考えや感情、経験などを相手に話すことです。コールドリーディングとは、相手の情報や反応を観察して、相手に関することを推測することです。自己開示とコールドリーディングは日常生活でよく使われるスキルですが、意識して使うことで、より効果的になります。この記事では、自己開示とコールドリーディングの実践例を紹介し、その種類とレベル、原理と応用、注意点について紹介します。


 自己開示とコールドリーディングの実践例


自己開示とコールドリーディングは、初対面の人と話す時によく使われるスキルです。例えば、以下のような会話が考えられます。


- A: こんにちは、初めまして。私は山田と申します。あなたはどちらから来ましたか?

- B: こんにちは、私は佐藤と言います。私は東京から来ました。

- A: 東京からですか。私も東京出身ですよ。どこに住んでいましたか?

- B: 私は渋谷に住んでいました。あなたはどこに住んでいましたか?

- A: 私は新宿に住んでいました。渋谷と新宿は近いですね。よく遊びに行きましたよ。

- B: そうですか。私も新宿によく行きましたよ。好きなお店はありますか?

- A: 私は○○というラーメン屋が好きでした。あなたは何が好きでしたか?

- B: 私は××というカフェが好きでした。あなたはコーヒーが好きですか?


この会話では、AもBも自己開示をしています。自己開示とは、自分のことを話すことです。例えば、名前や出身地、趣味や好みなどです。自己開示をすることで、相手に自分を知ってもらうことができます。また、AもBもコールドリーディングをしています。コールドリーディングとは、相手のことを推測することです。例えば、相手の服装やアクセサリー、話し方や態度、表情やしぐさなどから推測することです。コールドリーディングをすることで、相手のことを知ることができます。


自己開示の種類とレベル


自己開示には、内容や程度によって種類やレベルが分けられます。一般的には以下のような分類があります。


- 内容による分類:内容によって自己開示は以下の4つに分けられます。

  - 情報的自己開示:自分の基本的な情報を話すことです。例えば、名前や年齢、職業や家族構成などです。

  - 意見的自己開示:自分の考えや意見を話すことです。例えば、政治や宗教、価値観や好き嫌いなどです。

  - 感情的自己開示:自分の感情や気持ちを話すことです。例えば、喜びや悲しみ、怒りや恐れなどです。

  - 経験的自己開示:自分の経験や思い出を話すことです。例えば、学生時代や仕事のエピソード、旅行や趣味の話などです。

- 程度による分類:程度によって自己開示は以下の2つに分けられます。

  - 表層的自己開示:自分の表面的なことを話すことです。例えば、名前や職業、趣味などです。表層的な自己開示は相手との距離感を測るために使われます。

  - 深層的自己開示:自分の深いところを話すことです。例えば、感情や悩み、夢や恐れなどです。深層的な自己開示は相手との親密感を高めるために使われます。


自己開示の種類やレベルは相手との関係性に応じて変化します。一般的には、相手との関係性が深まるにつれて、内容は意見的や感情的、経験的なものになり、程度は深層的なものになります。


コールドリーディングの原理と応用


コールドリーディングには、心理学的な原理があります。コールドリーディングは以下のような心理学的な現象を利用して行われます。


- バーナム効果:バーナム効果とは、一般的で曖昧な言葉を個人に当てはめることで、その言葉が自分にぴったり当てはまっていると感じる現象です。例えば、「あなたは人間関係に悩んでいることがありますね」という言葉はほとんどの人に当てはまりますが、それを聞いた人は自分の悩みを思い出して、その言葉が自分だけに言われているように感じます。

- 確証バイアス:確証バイアスとは、自分の信じていることや期待していることを裏付ける情報に注目し、反する情報に無視する傾向です。例えば、「あなたは冒険心が強く、新しいことに挑戦するのが好きですね」という言葉を聞いた人は、自分が新しいことに挑戦した時のことを思い出して、その言葉が正しいと感じますが、新しいことに挑戦しなかった時のことは忘れてしまいます。

- フィッシングテクニック:フィッシングテクニックとは、相手から情報を引き出す技術です。例えば、「あなたは○○が好きですね」という言葉を聞いた人は、「はい」と答えるか、「いいえ」と答えるか、「どうしてわかったんですか?」と聞き返すかのどれかになりますが、どれも相手から情報を得ることができます。「はい」と答えたら○○が好きだという情報を得ることができます。「いいえ」と答えたら○○が好きではないという情報を得ることができます。「どうしてわかったんですか?」と聞き返したら、相手の興味や関心を知ることができます。


コールドリーディングには、様々な応用があります。コールドリーディングは以下のような場面で使われます。


- 占いや心理テスト:占いや心理テストはコールドリーディングの代表的な例です。占い師や心理テストの作成者は、相手の情報や反応を観察し、一般的な事実や曖昧な言葉を使って、相手に当てはまるようなことを言います。これにより、相手は自分のことを分かってもらえたり、自分のことを知ることができたりします。

- 詐欺やマインドコントロール:詐欺やマインドコントロールもコールドリーディングの応用例です。詐欺師やマインドコントロールの実行者は、相手の情報や反応を観察し、相手の感情やニーズに応えるような言葉を使って、相手に自分の意見や提案、誘導などを受け入れさせます。これにより、相手は自分の意思や判断力を失ったり、自分に不利益や被害にあったりします。

- カウンセリングや営業:カウンセリングや営業もコールドリーディングの応用例です。カウンセラーや営業マンは、相手の情報や反応を観察し、相手の理解や共感を深めるような言葉を使って、相手に対する信頼感や親密感を高めます。これにより、相手は自分の悩みや問題を解決したり、自分に有利な商品やサービスを購入したりします。


自己開示とコールドリーディングの注意点


自己開示とコールドリーディングは人間関係の構築に有効なツールですが、適切に使うことが重要です。自己開示とコールドリーディングには以下のような注意点があります。


- 相手の受け入れ度や状況に応じて自己開示する:自己開示は相手の受け入れ度や状況に応じて調整する必要があります。過度な自己開示は相手に不快感や圧迫感を与える可能性があります。例えば、初対面の人に深層的な自己開示をする場合や、相手が話したくない話題について自己開示をする場合などです。また、不十分な自己開示は相手に無関心や冷淡さを与える可能性があります。例えば、相手の質問に答えない場合や、自分のことを話さない場合などです。

- 相手のプライバシーや倫理に配慮してコールドリーディングする:コールドリーディングは相手のプライバシーや倫理に配慮して行う必要があります。不適切なコールドリーディングは相手に不信感や反感を与える可能性があります。例えば、相手の秘密や恥ずかしいことを暴露する場合や、相手の感情やニーズを利用して損害や被害を与える場合などです。また、誤ったコールドリーディングは自分の信頼性や評判を損ねる可能性があります。例えば、相手の情報や反応を観察せずに推測する場合や、相手に当てはまらないことを言う場合などです。


まとめ


自己開示とコールドリーディングは人間関係の構築に重要なコミュニケーションのスキルです。自己開示とコールドリーディングは日常生活でよく使われるスキルですが、意識して使うことで、より効果的になります。自己開示とコールドリーディングの実践例を紹介しました。また、自己開示とコールドリーディングの種類とレベル、原理と応用、注意点について紹介しました。自己開示とコールドリーディングを上手に使うことで、相互理解や信頼関係を高めることができます。

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