ツルガキ_UNPLANNEDあ

全米映画興行収入ランキング(3/29~31編)2019


お待っとさんでした。

毎週月曜恒例のBOX OFFICE全米週末映画興行収入ランキングの時間です。

3/29~31のトップ10は、こちら!

1)DUMBO

$45.9M ($45.9M) 1週目(初)

2)Us

$33.2M ($127.8M) 2週目(⇩)

3)CAPTAIN MARVEL

$20.6M ($353.9M) 4週目(⇩)

4)UNPLANNED

$6.3M ($6.3M) 1週目(初)

5)FIVE FEET APART

$6.1M ($35.8M) 3週目(⇩)

6)WONDER PARK

$5.0M ($37.9M) 3週目(⇩)

7)HOW TO TRAIN YOUR DRAGON: The Hidden World

$4.3M ($153.1M) 6週目(⇩)

8)HOTEL MUMBAI

$3.1M ($3.3M) 2週目(初)

9)A MADEA FAMILY FUNERAL

$2.6M ($70.0M) 5週目(⇩)

10)THE BEACH BUM

$1.7M ($1.7M) 1週目(初)


1位は『ダンボ』だい!

ティム・バートンによる名作アニメの実写版やな。

しかも日本語吹替え版の歌は 竹内まりや やんけ。

期待されていたほどはドカンと来なかったね。

ティム・バートンによるディズニー名作アニメの実写化といえば、世界的に大ヒットした『アリス・イン・ワンダーランド』とどうしても比べられてしまうんだけど、興行成績は残念ながらアリスの四分の一程度になりそうだ。

あん時は3Dブームやったしな。しかもジョニー・デップの人気もピークやった。

あれと比べられたら可哀想やろ。

2位は前回1位だったドッペルゲンガー系ホラー映画『Us』だぞ!

こちらは予想以上の大ヒットだね。

これで監督のジョーダン・ピールは北野武のように「コメディアン&映画監督」の地位を築いたと言える。

碧いうさぎ役で出演してる『トイ・ストーリー4』も楽しみだね!

のりピーか。

そして3位は『キャプテン・マーベル』だい!

そして4位には、過激な暴力や性描写が無いにもかかわらずレイティングが「R指定」となり、主要メディアがCMを拒否したことで物議を醸した『UNPLANNED(アンプランド:計画外)』がランクインだ。

なんでこれがR指定?

感動ストーリーっぽいじゃん。

PURE FLIXやんけ…

ピュア・フリックス?

クリスチャン・ムービーを作るキリスト教保守系の映画会社だよ。

神の存在を信じる学生と無神論者の哲学教授が激しく議論する『GOD'S NOT DEAD(邦題:神は死んだのか)』を世界的にヒットさせたことで一躍有名になった。

ああ、あの映画か!

今回は「人工中絶」を問う…というか積極的に反対する内容なので、主要メディアが「政治的過ぎる」という判断を下し、広告を拒否するという結果になったんだ。

物語は実話を基に作られている。

全米で人工中絶をサポートする組織「PLANNED PARENTHOOD」で働いていた主人公の女性が、とある出来事をきっかけにプロチョイス(人工中絶)に疑問を持ち始め、「胎児の生命」を神聖視する「プロライフ活動家」となるんだね。

ちなみにこちらがモデルになった女性アビー・ジョンソンだよ。

せやけどこの映画、R指定食らって、CMも拒否られて、よう4位に入ったわ。

保守層が猛烈に支持しているからね。

トランプ大統領の家族や側近たちをはじめ、保守系著名人も多くの賛辞を送っている。

いくつかの教会組織ではR指定に抗議し、映画の上映権を買って子供たちにも見せようとしているらしい。

アメリカ社会における「プロライフVSプロチョイス」の闘争は、人工中絶大国に生きる日本人には理解できへんくらい過激やさかいな…

クリニック襲撃事件とかもあったし…

日本では劇場公開は無さそうだね…

さすがに無いだろうな。

5位は『5フィート離れて』やで。

6位は『ワンダー・パーク』で7位が『ヒックとドラゴン3』だ。

そして8位には、2008年に起きたムンバイ同時多発テロ事件を描いた『ホテル・ムンバイ』がランクインした。

これも色々あって公開でモメた映画やな。

最近のインド・パキスタン両国の軍事的緊張や、ニュージーランドのクライストチャーチでのモスク襲撃事件などもあって、多くの国で公開するかどうかが微妙になっているらしい。

この映画も日本での劇場公開は無さそうだね…

10位にも初登場の作品が入ってる。

マシュー・マコノヒーがブッ飛び詩人を演じてる『ビーチ・バム』だ。

「ぶっ飛び」どころの騒ぎとちゃうやろ。大麻とコカイン大好き芸術家やで。

日本なら作品回収や。

最近のマシュー・マコノヒーって、こういうキャラが続いてるよね…

『ホワイト・ボーイ・リック』でのお父さんもイッちゃってたし…

『SING(シング)』の時も、そやったな。

この映画でマシュー・マコノヒーが演じた主人公はヤバいキャラじゃないでしょ。

葉っぱ大好きの興行主やで。

それはコアラだから…

ちなみに『ビーチ・バム』の脚本&監督ハーモニー・コリンは、19歳の時に書いた脚本が『KIDS/キッズ』として映画化されて注目された人物だよ。

ハーモニー・コリンは詩人でもあるから、『ビーチ・バム』の主人公ムーン・ドッグは彼自身の投影でもあるかもしれないね。

まあ「大麻やコカインに溺れるイケイケのアーティスト」という設定だけに、この映画も日本での劇場公開は無いだろうけど。

今回は「日本ではおそらく劇場公開なし」の作品が多かったな。

ちゅうか、劇場公開どころかソフト化さえも期待薄や。

だけど最近はHuluやNetflixやAmazonの配信で見れるから。

でも「劇場という空間で観る」という体験は特別なものがあるよね。

デジタル配信が盛んになっても、その価値は変わらないと思うな。


ということでまた来週。

さようなら。ごきげんよう。



『UNPLANNED』

脚本/製作/監督:Cary Solomon、Chuck Konzelman

原作:Abby Johnson

出演:Ashley Bratcher、Brooks Ryan、Robia Scottほか

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