コーエン兄弟バートンフィンク14-1

コーエン兄弟『バートン・フィンク』徹底解剖14「妄想ピクニック後編~オールド・ブラック・ジョー」

さあ、いよいよ映画『バートン・フィンク』の山場ともいえる重要なシーンだ!

「妄想ピクニック」の後半、W.P.メイヒューが歌う『オールド・ブラック・ジョー』の徹底解説だよ!

日本語字幕や吹替えではなぜかコーエン兄弟の意図が完全にスルーされてしまった「問題の場面」なので、日本の映画ファンは必見だぞ!

その前に、前回を未読の方はコチラをどうぞ。

第13回「預言者たちの午後」

さて、秘書兼愛人のオードリーに「汚物」扱いされたW.P.は、ムキになって強がりを言った…

「流行作家の時代は終わったんだ。国家とか民族とか、くだらないスポンサーをしょって飛ぶしかないんだよ…」

もういいっつーの!

しかもアンタ「紅い鶴」がマークの元ナショナルフラッグ・キャリアと公式タイアップしたがってたじゃんか!

「エンゼルスの大谷とCMで共演するで!」って鼻息荒げてたのは誰だよ!

そんなん言うたんは、どこのどいつや?

ワイがしばいたりー

ププッ

君たち、やめてくれないかな。僕はサッサと話を進めたいんだ。

お前に言われとうないわ!

さて、W.P.は「汚物発言」に対してこう言った。

「マイ・ハニーは私に対してイラついてるふりをしているが、結局はすべて我慢して受け入れるのだよ」

だけどオードリーは本気で言い返す。

「すべてではないわ。これ以上私を苦しめないで」

そこにバートンが加勢する。

「W.P.、あなたは恵まれている。普通の女性ならとっくに限界を超えているはずだ…」

W.P.は、バートンに言い返す。

「私が恵まれてる?この世間知らずの青二才が!人の心を持つ者なら、こう言うはずだ…。ここにいるビルは、彼女に誠心誠意、愛を捧げた。そして女は憐憫でこれに応えた。なんという仕打ちだろうか!」

オードリーが「やめて、ビル!」と言うと、W.P.はピクニックテーブルの席から立ちあがり、いつもの『OLD BLACK JOE(オールド・ブラック・ジョー)』を歌い出す。

ハミングではなく、ついに歌詞付きで…

待ってました!やっと始まるぞ!


<続きはコチラ!>


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