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エピローグ第26話:あなたのキスを忘れましょう『THREE BILLBOARDS OUTSIDE EBBING, MISSOURI(スリー・ビルボード)』徹底解剖


そして『あなたのキスを数えましょう』の「キスを捜す」2番のサビが終わると、3番には行かず「第3のサビ」へと続く…

これもそのまま『スリー・ビルボード』で再現されているんだよ…

「第3のサビ」の主人公は「キスを忘れたい人物」だ…

ちなみに2番『あなたのキスを捜しましょう』を未読の人はコチラをどうぞ!

最後は「あなたのキスを忘れましょう」か…

まずは《深詠み映像》を確認やな。

ゲホッ…ゲホッ…ゲホッ…ゲホッ…

ぜぇ…ぜぇ…ぜぇ…

だいじょぶ、マーティン?

なんか乾いた息をきらして…

さ、酒だ!酒をよこせ!

もうウォッカは空や…

お前がウォッカ・マティーニにして全部飲んでもうた…

あとは、この赤ワインしか残っとらん…

それでいい!瓶ごとよこせ!

ゴクゴクゴク…

ワインをラッパ飲みしてるよ…

大丈夫かなあ…

さて、もう気付いてるかもしれないけど…

映画『スリー・ビルボード』において「第3のサビ」は、

肉体的苦痛以上に精神的に追い詰められ、最後は自殺を選んだウィロビー

として再現された…

精神的に?

ウィロビーは余命数ヶ月の末期癌だったけど、肉体的にはそれほど苦しそうに見えなかった…

あんときくらいやな、弱った表情を見せたのは。

確かにミルドレッドの顔面に吐血した時は「弱った姿」を見せたけど、あれは肉体的に衰弱した姿ではない…

「ミルドレッドの娘アンジェラの顔面にも同じように吐血した」という過去の記憶がよみがえったから、激しく動揺していたんだ…

だから吐血後のウィロビーは、ミルドレッドに対し「あれはわざとじゃなかったんだ…」と、怯えながら謝るように弁解を繰り返したんだよ…

ウィロビーを精神的に追い詰めていたのは「キス」ね…

死の直前に交わしたアンジェラとの「濃厚なキス」…

その通り。

アンジェラの遺体を徹底的に焼いて「自分に結び付く証拠」を消したにもかかわらず、遺体からは「犯人のDNA」が検出された…

ウィロビーは証拠隠滅を図る際、重大なことを見落としていたんだ。

目に見える「体の表面」ばかりに気を取られていて「口の中」を忘れていたんだよ。

「濃厚なキス」で自分の唾液がアンジェラの口の中にたっぷり残っていたというのに…

だからDNAが検出された時は、かなり焦ったはずだ。

それで最期の日まで奥さんともキスをしなかったんだね…

あのアンジェラとのキスを思い出してしまうから…

そりゃキス恐怖症にもなるわ…

<続きはコチラ!>


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