アシモフの罠:<20> チェックメイト

背後で扉がカチャリと閉じる音が聞こえ、真理を乗せたままの車はゆっくりと走り去った。身体が硬直しているのだろう、僕は振り返るタイミングを逸した。まあ、どうせ振り返っても意味はない。真理は人質になったのだろうか?僕が従順でなければ、真理の無事は保証されないのだろうか?

「(人質かぁ?ドラマの中の話かよ・・・)」

この三十時間は異常な状況のはずだ。実際、僕らを襲ってきた三人の男どもは残虐に殺され、真

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世界で一番ころしたい人 №3

世界で一番ころしたいひと

~休憩したふり~ №3

待たない

何方かというと。もともと1ッ匹狼の性格だ。
誰かをまったり、一緒に行動したり、我慢したことで
お互いに得することはあるのだろうか

人に合わせる事で何か進むのか

俺は、足を引っ張られることが苦手だ。
ただ、必然的にそうならざる負えない場合は理由をつけて待つことはある

待つことによって、お互いにメリットが有ったり。
待つことで、逆

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世界で一番ころしたい人 №2

世界で一番ころしたい人 №2

~恐怖と好奇心~ 

人の為に生きてきた
それが、自分の価値だと思いこんで。

それが正しい事だと信じてきた
人が喜ぶように、この人が幸せなら私は幸せだ、この人が喜ぶことをしよう
そうやって、ずっとあなたの為に私は私を封印してきた。

だから、いつの間にか本来の私が分からなくて
それを見破られるのが恐くて

いつも不安で、怯えながら、それでも人に尽くす事が幸せになる

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短編推理ホラー小説 『山小屋の一夜』 −あとがき−

8月9日の深夜0時過ぎ——「スクエア」という都市伝説をモチーフにした短編推理ホラー小説『山小屋の一夜』を投稿し終えた私は、活動の反動で急に言うことを聞かなくなった体を休めるべく、ベッドに沈んだ。

 で、横になりながら、

「ミステリーとかホラー作品の著者は、書いてる最中、絶対メンタル病んでるよなぁ。あるいは筋金入りのサイコパスか……」

としみじみ考えることになったのだった。

 一般的にどうな

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毎日英文和訳:原書で読む「シャーロックホームズの冒険」コナン・ドイル 第3章 The Adventures of Sherlock Holmes by Arthur Conan Doyle

The Adventures of Sherlock Holmes by Arthur Conan Doyle
I. A SCANDAL IN BOHEMIA 
「シャーロックホームズの冒険」コナン・ドイル 
1.ボヘミアのスキャンダル 

twitterでの毎日英文和訳(@lang_baobab)のまとめページです。
2019/7/8から8/10投稿分です。
(まとめタイミングは毎日ではありませ

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アシモフの罠:<19> 好奇心に駆られた

応接室は六面の壁(※ディスプレイ)を使い、京都は瀧安寺の石庭を、板縁に設置された重厚な会議テーブルから眺める趣向の空間になっていた。その映像の中で、いつも通りカジュアルな服装の上杉先生が庭を眺めながらお茶を飲んでいた。先生は私の顔を認めると少し驚いた表情で席を立ち、急いで近づいてくる。そして、私を席に座らせ、顔や首筋の怪我を確認し、ケイも私の横に座らせ、顔や左手、肋骨の状態を尋ねた。

  ほどな

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短編推理ホラー小説  『山小屋の一夜』 −解決編−

(本編をご覧になっていない方はこちら)

 明け方まで降り続いた豪雨で地面はぬかるんでいたが、正午を過ぎる頃にはもうすっかり元通り固まっていた。俺たちはこの機を逃すまいと急いで山を下りた。

 行きの明るい雰囲気とは打って変わって重苦しい空気が流れていた。それもそのはずだった。なぜなら俺たちはつい先ほどまで遭難していて、絶望的な状況を脱したと思った矢先に大切な友人を一人失ってしまったからだ。

 

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疑いは塔にて No.4

その時、天井から紙が落ちてきた。
「その紙に謎のことが書いてあるのではない?」
女に言われ、俺は手紙を確認した。

 謎
 今解くことのできる謎は、あなたにしか解けない謎です。「あれ」のことはあなたしか調べることができませんね?

「あれって…あのYシャツのことか?」
俺が呟くと、女は言った。
「それか、私のことかもね」
表情は見えなかったが、おそらく笑みを浮かべていたのだろう。
「いや、それは違

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短編推理ホラー小説  『山小屋の一夜』

俺たち5人はその日、北アルプスにある険しい山を訪れていた。

 雲ひとつない登山日和。梅雨の時期にも関わらず、空気は異様なほど乾いていた。

 だが、山頂に到着し、山を下り始めた頃から天候が怪しくなっていった。空はあっと言う間に分厚い雲に覆われ、みるみる間に土砂降りの雨になった。

 下山しようにも、ぬかるんだ山道は危険だった。一歩間違えると谷底に落下して命を落とすリスクを感じた俺たちは、下手に山

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