「シン・仮面ライダードキュメント」はドキュメント番組としてとてもよくできていた おかの場合

NHKで放送された『ドキュメント「シン・仮面ライダー」~ヒーローアクション 挑戦の舞台裏~』はとてもよくできたドキュメント番組だと思いました。

毎週NHKの「ドキュメント72時間」を欠かさず見ているドキュメント番組大好き人間として、「シン・仮面ライダー」ドキュメントがとてもよくできていると思った理由を説明していこうと思います。(ナレーションがドキュメント72時間のナレーションでもおなじみの市川実日子さんだったのも最高でしたね)

もちろん「シン・仮面ライダー」は鑑賞済みです。

理由1 軸があって見やすかった

ドキュメント番組とは言っても、ただ適当に撮った映像を適当に流しているわけではなく、ドキュメント用に撮った膨大な映像の中から、意図を持って映像を並べているわけです。そこにはプロデューサーの意図があり、演出があります。

今回のドキュメントは明らかに意図を持って庵野秀明監督とアクション監督の田渕景也の対立を軸にした演出がなされていました。田渕アクション監督が庵野監督にぶちぎれそうになってる空気感が視聴者である僕にもしっかり伝わってきてとてもハラハラしながら見ることができました。

もちろん庵野監督に振り回される池松壮亮を中心とした俳優陣の姿も描かれていましたが、彼らは素直に一生懸命頑張っているのであまりドキュメント的に面白くないと判断したのでしょう。あくまでも軸は庵野監督対田渕アクション監督だったと思います。

理由2 感情移入して見ることができた

庵野秀明監督と田渕アクション監督の戦いを僕はとても感情移入しながらみることができました。というのもこれは明らかにクソ上司と部下の関係だったからです。めちゃくちゃなことを言うクソ上司と、それにめちゃくちゃムカつきながらも感情を抑えてなんとか仕事をこなそうとする部下。他人事だと思いませんでした。僕だったらどうするだろう、僕だったら泣いちゃうかもしれないなと常に考えながら見ていました。

やはりドキュメント番組の面白さはまさにこういうところだと思います。

あんまりこういうこと言いたくありませんが、こんな地獄のような現場を経て完成した「シン・仮面ライダー」が全く誰にも感情移入できない作品になってるのも面白いですよね。

理由3 言葉で状況を説明しなかった

優れた映像作品は全てそうなのですが、やはり言葉ではなく映像で物語っている作品には没入感がありますよね。だからこそ、ハラハラドキドキしたり、感情移入することができます。

このドキュメントで最高だなと思ったのは、必死にアクション指導をしている田渕アクション監督なめの後ろで眺めている庵野監督という映像。この映像でなにを言いたいのかというのが言葉を使わずにビシビシ伝わってきて本当に素晴らしい映像でした。

まとめ

以上が僕が「シン・仮面ライダー」ドキュメントがとてもよくできていたと思った理由です。庵野秀明のやってることが良いとか悪いとかではないです。

クソ上司が嫌だったら転職すれば良いし、クソ上司は部下に転職されようが売上を出すのが仕事なので、各々自分がやりたいようにやれば良いんじゃないですかね。

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