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2024年抱負「全体の一助となるため実践研究者の道へ」

 2023年もあとわずか。みなさま1年間大変お世話になりありがとうございました。
 ちょうど一般社団法人タウンスペースWAKWAKの事務局長に就任し微力ながらも働かせていただき、おかげさまで7年半が経過しました。いつも本当にたくさんの方々にご支援いただき本当にありがとうございます。
 
さてさて、ここからはいつもの一年の総括と抱負です。

 去年を振り返り言葉にするなら「独創的な道に立ち社会活動家として生きる」。



冬 
 1月「大阪大学大学院 修士課程取得」
 2019年に大学院に入学し長期履修制度を使い業務と並行して行ってきた研究。年末年始も返上して修士論文12万字を書き終え、公開審査会を経ておかげさまで「修士 人間科学」を取得した。おもしろいものでそこからこれまでにはなかったお誘い(科研での協同研究など)をいただくようになった。
 
 2月「WAKWAK中期計画の策定」
 WAKWAKも法人立ち上げ時の決算800万弱の法人から4000万ほどの法人に拡大しステークホルダーも広がる中で、その方々とゆくべき方向性を共有するために「中期計画」を策定した。
 
 3月「コミュニティスペースNikoNiko本格始動に向けて」
 2021年にクラウドファンディングなどを通して多くの賛同を経て改修したコミュニティスペース。コロナ禍でボランティア研修の場につかっていた場をいよいよ様々な世代が集う場にするために準備。





 

春 
 4月 「両利きの経営‐富田・市域両方の活性化」
 法人事務局長として7年半、関西大学委嘱研究員・非常勤講師、大阪公立大学非常勤講師、宝塚市審議会委員の仕事もはじまった。また、両利きの経営を取り入れ、事業が下降していた富田事業と市域事業の両方の活性化の役割を果たすこととなった。
 
 5月 「子どもから高齢者までの切れ目のない支援」
 富田事業の活性化のためのWAM事業が採択され、子どもから高齢者までの支援の仕組みを作るべく、関係の方々の力をお借りして、子どもの居場所、わくわくワールド、高齢者安否確認、緊急生活応援をはじめ様々な事業をチャレンジングに始めた。
 
6月 「組織基盤強化」
「中期計画」をもとにスタッフの雇用拡大(少人数のスタッフでの業務過多を解消し分担体制化)と待遇改善、研修の充実化、ファンドレイジング担当設置と戦略の実施、法人ミッションの再構築、HPのリニューアルなどなど、組織のフェーズが大きく変わったことに対応して組織基盤の強化策を理事会決議を経て一気に図った。
 また、旅を前にして「Visionを実現化する鉢」のあり方に限界が来ていることを感じ、その先にあるビジョンを見出すべく旅に出た。




 
 
  7月 「NHKかんさい熱視線放映」
  虐待等の悲しい事件が増えるいま、その解決方法の一つとして高槻市から受託している「高槻市子どもみまもり・つながり訪問事業」の取材を受けることとなり、ある願いのもと長年地域の保育に携わってくださったベテラン保育士さんに出演いただいた。
 
  7月後半「困難を極める中、たしかな何かをつかみとる」
  今年も旅に行く決断をし20年以上の親交と通算24度目となるネイティブアメリカンの伝統的儀式を通過した。
 これまでの役割とあきらかに変わり、全体をけん引するリーダーの1人として立つことになり、ビジョンをもとに新たな役割(重責)を担うこととなった。その中で、「100年という長い年月を培ってきた灯」を引き継ぎ、困難を極める中でたしかな何かをつかみとる経験をした。そのシーンの中で「理論研究会」で出会った大先輩の方々の顔やそこで“渡されたもの”が印象的だった。引き受けるもの、洞察するもの、視座がこれまでとあきらかに変わって帰国することとなった。 
 
  8月「実践書(明石書店)」
  これまでのWAKWAKにおける実践を世の中に出すべく、明石書店さんから実践書を出すことが決定。そのための初稿執筆作業、関係者の皆様へのコラムの依頼などを本格的にスタート。2024年の3月完成に向けて実践をまとめていくことをはじめた。




 

 9月「富寿栄住宅移転」

 大阪北部地震後、そのコミュニティの再生から「未来にわたり住み続けたい町」をコンセプトに高槻市の方向性に合わせながら行ってきた事業。市の施策として行われてきた市営住宅の全面建て替えの一期が完了し住民の皆さんの移転が完了した。
 
  10月「次のまちづくりの方向性を描く」
  秋、助成金シーズン。法人として新たな転機を迎え、むすびえさんの休眠預金事業の最終年度以降の財源と方向性を描き始めた。法人としては設立以降、3度目の危機でこの危機をいかに組織の活性化や変容につなぐかが問われていた。その危機を引き受けるべく、相当なエネルギーを使うゼロから一を生み出す作業を早朝から休日も全返上でコミットした。
 
  10月末「心が折れる出来事」
  危機を一身に引き受け、かつ次の画(法人のビジョン)をゼロから描くという相当エネルギーを使う作業をして消耗しきったタイミングで、ある会合があり、心が折れる出来事があった。正直、心の中で「生命を削って何年も走ってきた挙句がこれか・・・」という思いになり、心が完全に折れた。




 

 11月~12月 「自身の次の方向性と次世代への移行・分担」

 心が折れ、うつになる直前で、「このまま自分が倒れれば、今後の地域支援はどうなるだろうか」。それが心をよぎり、「次の10年を見たときに次世代へと移行・分担することを断行すること」「自らに託されたビジョンの拡張に合わせ実現する場(個人、法人、大学等)を改めて整理しなおすこと」など様々なことを考えた。心が一度完全に折れたことで完全に吹っ切れ決断した。そこで自分自身は富田に根を張りながらも、法人での役割の一部を次世代へと移行・分担し、自らは「全体の一助」となるために次の段階へとゆくことを決めた。
 人生はおもしろいもので、そのタイミングで次年度の新たな大学の授業を担当させていただくお話が舞い込んできた。決断の方向性が間違っていないとき、いつもこうしたシンクロが起こり、後押しをしてもらえる。
 
  12月「市域アクションネットワーク次のかじ取り」
  昨年に引き続き、子ども家庭庁ひとり親等の支援事業をむすびえさんから受託。市内の様々な団体さんの力をお借りして日用品、学用品、食材の配布が始まった。
  また、同じくエントリーしていたむすびえさんの新たな基金の採択をいただくこととなり、高槻市域ネットワークの次のかじ取りの方向性が決まった。

 12月末 次の道へ向け第一関門を超える
 すきま時間を使い何度かあきらめそうになりながらもチャレンジしてきた英語の試験をパス。次の道へ向け第一関門をリミットぎりぎりで滑り込んだ。実は直前に大学院の試験の面接や英語試験をパスする夢を見ていて、何か必然の動きに後押しされた感覚を受けていた。

 追記 12月31日にはこれまでに見たことのない感じの夢。神聖な場で鷹を授けられ、一体となって高みへ飛び立ち全体を俯瞰している、そんな夢を見せられた。もう次のビジョンはスタートしその準備を年明け早々にもはじめていく、そんな感覚を受け取った。


 

 振り返ってみるとこの数年の1年1年は本当に濃く怒涛でまるで人生を濃縮して味わっているような感覚がある。旅を経て得たビジョンをもとにこれまでの生き方にシャッフルがかかり、心が折れた先に次の方向性が見えてきた。

マイノリティ発の実践を実践と学術分野それぞれで日本全国のフロントランナーに押し上げる。

 この数年の原動力をもとに、実践は次の段階で次世代へと移行・分担していき、自分自身は、「全体の一助」となるため学術分野へ移行し「実践研究者」として次のチャレンジへと身を置く。すでに博士後期課程に行くことを決断し、学会での発表もし、次年度にはジャーナルへの投稿も予定している。
 
 また、年々、日常、非日常の双方から得るものもあきらかに深まり私であって私でない」感覚のもと「自らの意思で決める」以上に「動かされていく」感覚に移っている。
 
  この数年を経て2024年は、コミュニティリーダーの1人として、また「実践研究者」として独創的な道に踏み出す一年になるだろうと思う。




 〇地域
ひとりぼっちのいないまちをつくる‐子どもから高齢者 社会的包摂のまちづくり‐」
 <一般社団法人タウンスペースWAKWAK 業務執行理事 兼 事務局長>
 
○社会:
「部落問題をはじめとする様々な社会課題の解決」
 〈関西大学人権問題研究室委嘱研究員〉
・「新しい人権論への招待」
 〈関西大学非常勤講師〉
・「部落解放のフロンティア」
 〈大阪公立大学非常勤講師〉
・「人権のまちづくりの推進」
 〈宝塚市人権審議会委員〉
    
〇個人:
 
環境教育の領域「人と人 人と自然をつなぐエンパワメントの場づくり」
 <環境教育事務所COT 主宰>

〇自身の学び:
・社会的包摂のコミュニティ研究→修士の取得→次へのチャレンジ
 <大阪大学大学院人間科学研究科博士課程>
 
 
2024年ももうすぐ。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。




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