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あえて険しい道を選んでみよう

人生の岐路に立たされた時、あなたはどんな基準で物事を選んでいますか?

人生において大切な選択がせまられた時、あなたはどういうことを大事にしているでしょうか。

人間だれしも、幸せになりたいと思っているものです。

ですが、具体的にどうやって行えば幸せになるのかが、わからない場合もあるのではないでしょうか。

もしもそういう状況になった時、筆者だったらこう考えます。

あえて、険しい道を選んでみる。

今回は、筆者がそう考える理由について書かせていただきます。

●ラクな道=楽しい道ではない

もちろん、全部が全部厳しい道をとっていたらストレスの負担が大きくなるばかりですので、適度にラクな道を選ぶことは重要です。

ですが筆者の経験上、ラクな道は必ずしも楽しい道だとは限らない場合が多いです。

たとえば、遊園地のジェットコースターを思い浮かべてみて下さい。

ジェットコースターは多くの人を楽しませているアトラクションの一つですが、それは何もかもラクで安全な娯楽装置でしょうか。

そんなことないですよね。

ジェットコースターは、空中のレール上でハラハラドキドキさせながら乗客を楽しませる装置です。

多少の安全はもちろん保障しますが、基本的には「空中」という危険な空間を活かした娯楽なのです。

なぜジェットコースターのような娯楽装置があるのか。

理由は他でもありません。

乗客が「楽しい!」と思うからです。

なぜ楽しいのか。

それは、そもそも人間には、危険なことをエンタメとして楽しむ力が備わっているからなのです。

大昔の人類は、いつ天敵に食われるかわからない状況で、いつ病気や独などで死ぬかおかしくない環境にいました。

そんな苦しい状況の中で、人類がいちいち嘆いたり悲しみを抱えていてはラチが明きません。

そこで人類は、そういう苦難に対して楽しめるように、身体の構造が変化していったのです。

その結果、現代の僕たち人間にも、苦難をエンタメとしてとらえる習性を持っていると考えられます。

●適度なストレスは人生を豊かにする

スタンフォード大学の心理学者・カレン・パーカーは、ストレスにおける調査を行う目的でリスザルを用いた実験をしています。

実験の内容は以下の通りです。

リスザルの親子たちの間を引き離し、その子ザルたちには1日1時間、ただ一匹で過ごさせるようにします。

そして、その後の子ザルたちの成長を観察・記録して、その傾向を調査する、というものです。

その結果、子ザルたちはどうなったと思いますか?

パーカーの予想はこうでした。

「幼児期にストレスを受けた子ザルたちは情緒不安定になるだろう」

もしかしたら、あなたも同じような類のことを思われたかもしれません。
ところがどっこい、結果はその真逆でした。

親から引き離された子ザルたちは、親とぬくぬく育ってきたほかの子ザルたちと比べて、たくましくなったのです。

情緒不安定どころか、好奇心が旺盛になり、行動力も活発になったといいます。

青年期になると強い自制心が芽生えて、逆境に強い体質になっていったのです。

この実験結果は何を意味するか。

それは、人生を不幸にする原因はストレスにあることではない、ということです。

むしろ、適度なストレスは人生を豊かにする。

そういう事実が明らかになった実験なのです。

●険しい道を乗り越えることこそがエンタテイメントだ

そういうことを知ると、安定で安全な、そしてラクな道が、いかに魅力がないものであるのかが浮き上がってくるはずです。

そもそもエンタテイメントの本質は、苦難を楽しむことだといっても過言ではないでしょう。

だからこそ、筆者は主張します。

もしもあなたの中に、やりたくないけど安全な道とやりたいけど険しい道があった時、後者を選ぶようにしてみて下さい。

もちろん、適度なリスク回避はする必要はあります。

ですが、これまで見てきたように、あなた自身にはそもそも、ストレスをエンタメに変える力が強く備わっています。

そのの能力を発揮させた方がむしろ心が健全になり、よほど健康的です。
険しい道を乗り越えることこそが、エンタテイメントだ。

そう割り切って、あえて険しい道を歩んでみて下さい。

そしてあなた自身の手で、みずからの幸せをつかみ取っていきましょう。

参考文献
『大人のメンタルヘルス常識 心の風邪をこじらせないための処方箋』トキオ・ナレッジ・著 宝島社

●あとがき

いかがでしたでしょうか。

今回は険しい道を歩むのをすすめる理由について書かせていただきました。

何か参考になったことはあったでしょうか?

険しい道を歩むことは、決して不幸なことではありません。

もしもあなた自身が険しい道を歩んでいたとするならば、「それはとても大きなチャンスだ!」ととらえてみるといいでしょう。

そういう気持ちになりさえすれば、あなたはどんな状況でも幸せに暮らすことができます。

ぜひ、今回のコラムを参考にしてみて下さい。

それでは、これにてコラムを終了させていただきます。

どうもありがとうございました!

おもに僕が代表を務めている小劇団の活動費として再投資させていただきます。 よろしくお願いします!