柔術を始めたのが28歳。気が付いたら18年が経ち年齢は46歳。20代の頃の自分は、この歳になってもまだ柔術を続けていると思っていただろうか。

柔術を始めたばかりの頃は強くなることに夢中だった。当時の教則物といえば、今のようにYouTubeやInstagramといったSNSはなく、DVDや本くらいしかなかった。

DVDで何度も見返して、スパーリングで試して、またDVDを見返すといったことを繰り返した。暇さえあれば柔術のことばかり考えていた。

一度ハマるととことんハマる性格なので、柔術を考えてる時間や柔術をしている時間というのは、とても心地よかった。

青帯の頃に高校柔道部同級生の小室から、黒帯になったら勝負しようと言われたこの言葉がキッカケで、最短で黒帯になりたいと思うようになった。

私は柔術ジムに所属していなかったので、強くなる以外に帯色を濃くしていくことを思いつかなかった。スパーリングで上の帯色からタップを奪い、試合で勝ちまくることを目標に頑張った。

白帯から1ヶ月で青帯になり、青帯から2年で紫帯になり、紫帯から1年半で茶帯になり、茶帯から1年で黒帯になった。4年半ほどで黒帯になれたが、まだまだ強い人はたくさんいた。

黒帯になって33歳の頃に世界大会に挑戦したが、2回戦で元世界王者に完封されて、世界トップレベルとの差を思い知った。悔しかったけど嬉しかった。知らないテクニックがたくさんあったし、地力もまだまだだと気付くことができたし、まだ伸びしろがあると分かったからだ。

少しずつテクニックの幅を広げて、必殺技をひたすら磨き続けた。その甲斐あってか2018年のワールドマスターで3位になれた。このときで40歳。

今になって考えると、この頃が全盛期だったのかもしれない。古傷も増えたし、疲れが取れにくくなった。体重も落ちにくくなった。あまり言いたくないけど、以前のような柔術に対する情熱は無くなってきている。

強くなりたい。というよりも、弱くならないように衰えないようになりたいと、最近は思うようになった。

強くなりたいではなく、強くありたい。

パワーやスタミナは衰えていったとしても、テクニックは今が全盛期。強くありつつ、自分が磨いてきたテクニックや体の使い方を、たくさんの方に伝えたい。

一番絞りやコムロックだけではなく、体の使い方のコツだったり、戦略面だったり。たくさんの方に伝えて、柔術ライフに光を当てたい。

強くなりたい。思うように行かずに伸び悩んでいる。そんな方の力になりたい。

単純に試合やスパーリングで勝つだけでなく、人のために何かを提供する。そういうのを優しさというのか分からないけど、本当に強い人はそういうものではないだろうか。

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ブラジリアン柔術アカデミーRJJ
◼︎活動場所
埼玉県上尾市向山4-3-10  上尾市民体育館
◼︎連絡先
09027488384
◼︎見学または体験の申込み
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