🇺🇸脱インデックス投資の時代到来か?

お話の内容
・モーニングサテライト(モーサテ)内の藤戸則弘氏が解説する『プロの眼』のコーナーが非常に学びがあったのでお話をまとめました

🔶『プロの眼』概要

・タイトル:米国株式では”アクティブ運用”の復権
・解説者:三菱UFJモルガンスタンレー証券・藤戸則弘氏

【アクティブ運用とは?】
・株価上昇が期待される銘柄を厳選して投資をして、SP500やナスダックなどの指数を上回る投資成果を目指す運用方法
・逆に市場全体の値動きと同様の投資成果を目指す方法をパッシブ運用と呼ぶ

【なぜ今アクティブ運用に注目?】
・今までずっとパッシブ運用を抜け出す事が出来なかった
・アナリストがどれだけ主力の銘柄を選んでもSP500やナスダックなどのインデックスの方が勝ってしまっていた

・しかし、米のSVB破綻以降、全く様子が変わって来ている
・具体的には市場心理がリスクに対してナーバスになって来ている
・勝つ銘柄と負ける銘柄がハッキリ分かれて来ている


🔶今、米金融市場で起きている事

【結論】
・SVB破綻以降、リスク回避から大手銀行にお金が集まっている

【理由】
・破綻する恐れがある中小銀行の預金が、安心安全の大手銀行に移されており大手銀行は営業をかけずとも預金者が流れ込んで来る状態になっている

【詳細】
・3月のSVB破綻以降、KBW地銀株指数は下げ続けている一方で米最大手銀行のJPモルガンの株価は3月のSVB破綻前の株価に戻している

【まとめ】
・大手銀行は相次ぐ金融不安に伴い預金が増えている

【補足】
※KBWとは、Keefe、Bruyette&Woods、Inc.の略で、NYに本社を置く投資銀行会社


🔶今、米半導体市場で起きている事

【結論】
・AI向け半導体が人気で、通信向け半導体が不人気

【理由】
・AI向け半導体を得意とするNVIDIAの株価は、年初から2倍の動きで絶好調
・一方で、携帯の出荷台数は全世界で減少傾向が続いている
・iPhoneはブランド力があり好調を保っているが、Androidは飽和状態で減少が続く

【詳細】
・年初来の半導体の製造・流通・販売を手掛ける企業(インテル、AMD、クアルコムなど30銘柄)の株式で構成されるSOX指数(フィラデルフィア半導体株指数)の動きが横横の動きに対して、AI向け半導体株価は上昇傾向、通信向け半導体株価は下落傾向が続いている

【今後について】
・藤戸氏によると『AI向け半導体はこの先もなお強く、これから普及していくという現状予測』と述べ。さらに『通信向け半導体が反転し好調になるシナリオは現時点では描きずらい』と述べた

【まとめ】
・同じ半導体でも、通信向けとAI向けで全く違う結果となっている
・AI向け半導体はまだ伸びる余地があり、今後もSOX指数に対してアウトパフォームを予想
・通信向け半導体が再び伸びる期待は薄く、今後もSOX指数に対してアンダーパフォームを予想


🔶今、中国の個人消費で起きている事

【結論】
・TOPオブTOPのブランドは買われるが、それほどでも無い高級ブランドはそれなりにしか買われていない事が決算から判明して来ている

【理由】
・中国がリベンジ消費で高級ブランド品は活況
・ルイ・ヴィトン、エルメスの株価は年初来高値をずっと更新
・一方で、高級化粧品のエスティーローダーは売上がかんばしく無く、株価も大幅に下げている


🔶今、米大手テック株で起きている事

【結論】
・GAFAMが再び買われている

【理由】
・時価総額が巨大で、優れた経営者がいて、これからも期待できるGAFAMに関しては再び買われているのが株価からも鮮明


🔶今、金先物価格で起きている事

【結論】
・3月のSVB破綻以降、金の輝きが増している

【理由】
・銀行破綻という先行き不安心理から、金に買いが集まっている

【今後について】
・藤戸氏によると『まだ破綻する地銀はあるのではないかと考えている。一連の破綻で地銀の問題が明日で終わりです。という事はあり得ない』と述べた


🔶まとめ

【結論】
・米国に関してはアクティブ運用が復権
・市場心理がリスクに対してナーバスになって来ている

【理由】
・指数より大幅に上昇している銘柄がどのセクターでも出て来ている
・一方で指数より大幅に下落してしまう銘柄も出ておりこの傾向は当分続く見込み

【上昇している銘柄】

金融市場
・JPモルガン(NYSE:JPM)年初来-0.75%下落

半導体市場
・エヌヴィディア(NASDAQ:NVDA)年初来97.97%上昇

個人消費市場
・LVMHモエヘネシー・ルイヴィトン(EN PARIS:MC)年初来27.79%上昇
・エルメス・インターナショナル(EN PARIS:RMS)年初来36.71%上昇

大手テック市場(GAFAM)
・アルファベット ClassA(NASDAQ:GOOGL)年初来31.86%上昇
・アマゾン(NASDAQ:AMZN)年初来28.48%上昇
・メタ(NASDAQ:META)年初来87.44%上昇
・アップル(NASDAQ:AAPL)年初来37.98%上昇
・マイクロソフト(NASDAQ:MSFT)年初来28.96%上昇

金先物市場
・SPDRゴールド・シェアーズ(NYSE:GLD)年初来9.21%%上昇


🔶個人の感想

【結論】
・自分は引き続き指数連動のインデックス投資があっている

【理由】
・個別銘柄で稼ぎたい欲はあるが、今回取り上げられた個別銘柄はどれもかなり上げているので今からINするのは気が引ける
・つまり、本来は今回の件を事前に仮説を立てて動向を注視しなければいけなかったが、仮説を建てられなかったので今からのINは控える


📺参考


・モーニングサテライト(モーサテ)テレ東BIZ

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