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いざ行け!初写経at深川不動尊(前編)


護摩焚きの炎がまるで辰!



子供の頃、書道をやっていたので筆を持つことに抵抗はないが、大人になってからはその機会もなかった。

娘の冬休みの宿題で、書初め指導!をすることになり、久方ぶりに筆を持ったのは4.5年前か?


余談だが、学校を通して購入した娘の書道セットの硯がプラスティック製で、「なにこれっ!?」と声をあげるほど驚愕した。
そうなると、墨(擦って使用する棒状のもの)がなく、墨汁のみになるのも当然だが…ううむ。


さて、指導の流れから、娘を押しのけやらせてもらった習字が、思いの外、楽しかった。


書道再びか…、などと考えついでに、連想ゲーム的に写経が浮かんできたのも何年か前の話。

とはいえ、実行に移すほどではなく、そういうものもあるなあと思いついたという体であった。


*   *   *   *   *

去年の夏、「写経がしたい」と、かなり盛り上がった。

で、近場にないかと調べた。


いくつか行けそうなところはピックアップしたのだが、もう少し近ければ、とか、予約がいるのかあ~と迷っているうちに、盛り上がりは下がり、日常に埋もれていった。


ところが年明け、友人と会う予定が前日にキャンセルになった。

自分の体調もイマイチだったのだが、ちょっとした理由で、その日、お出かけ自体はしたいなあと思っていた。

そこで当日朝に、あ、そうだ…と浮かんだのが、写経という選択肢。


改めて調べると、昨夏の検索には引っかからなかった 成田山 東京別院 深川不動尊が、予約不要で写経可能と判明。

我が家からは高田馬場乗り換えの地下鉄東西線で20分ほどのうえ、門前仲町駅からすぐではないか。

山手線や中央線に乗らなくていいのは、ポイントが高い!


ということで、快晴の朝、いざ行け! 写経!


*   *   *   *   * 

深川不動尊は、大人になってから街歩きで遭遇したことがあったかも…程度の記憶にほぼ残っていない場所。


門前仲町の駅を出てすぐに参道があるので迷いようもなく、平日のため、高齢の方が多いが、思った以上に賑わっていた。


右側が門前仲町駅の出口。通りの奥が深川不動尊。

まずはお参りをすると、その奥のお堂は誰でも無料で入れるようになっており、行って見ることに。



お堂に向かって左側が内部への入り口。



靴を脱ぎ用意されたビニール袋に入れて上がると、すぐ左側に人の背が並んでいる。

なんだろうと見ると大きなホールのようで、隙間から覗くと、下の方で護摩祈祷をやっている。


予想外に大きいすり鉢状の会場に階段状の席があり、わたしがいるのはそのすり鉢の上部分。
よく見ると、左側上部の一角には二階席的なものが見え、下には畳の席もあり、どこも満員御礼状態。

劇場のようで目を見張った。


そして、底の部分、まさに舞台な場所で衆目を集めたお坊さんが護摩を焚いている。


取り敢えずみんなが手を合わせているので、わたしも合わせる。

それから、お坊さんの言葉で合掌を終えたのだが、その後の展開は、敢えて言わせてもらうが大スペクタクル

護摩焚きの炎は大きく、暗い室内で生き物のように上向かってうねる。

その姿は、それこそ辰のようではないか。

また、その周りで踊るようにチラチラと光り舞い上がる火の粉は、天上(天井でなく)まで届きそうで美しく見ほれた。

「炎」が、遥か昔から生き物にとって畏怖を感じさせるものなのも納得だ。

それから、もう一つびっくりしたのが、読経に合わせて楽器が奏でられること。

大小の和太鼓や、ほら貝?とか、錫杖?(詳しくないので間違っているかも)など。
そんなに大きな音で鳴らすのか?!と、耳より体中で太鼓の響きを感じながら、呑まれるわたし。

その圧倒感に包まれ高揚することが、宗教体験の一種なんだろうなと思うのだった。
(今、少々検索したところ、「見せ方」を意識して炎を大きめにしたり、音を出したりしているらしい。そこまでするんだ……!。)

祈祷は、親しみやすいお坊さんのちょっとしたお話を聞いてから終了。
(平日でも護摩祈祷は一日5回行われている。今度は前の席で見たい。)


その後は、お堂の1,2Fの、選り取り見取り感がすごい、たくさんのお仏像様をめぐり、想定外に時間が過ぎてしまった。


こんなに盛りだくさんとは…。

そのまま帰ってもいいくらいの充足感はあったが、目的は果たしたい。

さて、と見まわしても、写経についての案内が見当たらない。

お堂を出て、御祈祷の受付をしているところで聞いてみると、お堂の右隣にあるお守り売り場が受付とのこと。


で、そちらに行ったのだが、そこに並んだこれまで見たこともないくらいのお守りバリエーションにたまげる。


歌舞伎デザインとか、子供向けの交通安全お守り、色のバリエーションやお札も含めると7~80種類あると言われても驚かない量。

来る前は、お守りの一つ二つ買おうかと思わなくもなかったが、多すぎて選ぶ気が失せてしまうパターン…。


先ほどお堂内で見たたくさんのお仏像(20体以上)にも、それぞれ賽銭箱があり驚いたが、イロイロ「Too much」感あり…。

賑やかでいいとも言えるが、moneyの匂いが……まあ、これくらい振り切ってれば、それはそれって感じか。


こうしてみると案内の看板は多い。写経についてはないけど。


後編へ続く

#エッセイ #写経 #般若心経 #深川不動尊 #護摩焚き #門前仲町 #護摩祈祷 #炎


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