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稼げる自分に戻りたい

お金を「使う」ために家計簿をつけている。
転職をしてからすぐ、家計簿アプリを携帯に入れた。はじめは、年収激減による不安から、記録しようと思いたった。

数ヶ月記録してみて、そんなに問題なく暮らせることがわかった。でも記録しておかないと、どれだけ使っていいかわからなくて、なんとなく使わないという選択をしてしまう。だから、「使う」ために私はコツコツと記録している。

今までは、がさっと入って、がさっと使っていた。それが、少し入って、うんと考えて使って、きちんと記録するようになった。そう考えると、良いことだ。

ランチは外食から手作り弁当に
スタバのコーヒーは会社のフリーコーヒーに
服はセレクトショップからアウトレットやメルカリに

緩やかにランクを下げれば、特に困らない。
元々ケチだからお金をあまり使わないし、悲しいくらい無趣味だ。

夫のお金も、まだフリーダム制でやれている。お小遣いではなく、それぞれが自分で考えて使う。彼も根がケチで堅実だから、お金で揉めることはない。

それなのに、このモヤモヤは何だろう。
転職してからずっと、心が晴れない。

給料
という単語にすら、不穏な気持ちになる。
焦り。哀しみ。絶望感。

毎月の給与明細が届く度に、自分が稼げていない人間なのだという事実を突きつけられる。正直、怖くて哀しくて直視出来ない。

何が恐ろしいって、評価されていてこのお給料なのだ。評価面談の度に、どうだ!と言う態度で提示されて頰がひきつる。会社の基準値が驚くほど低い。時短だからしょうがないと思いたかったが、みんな平気で年収を言うから、もう完全に分かってしまった。

このままでは、新卒の時の初任給に届くのも数年かかるのではないだろうか。いやそれどころか、頭打ちかもしれない。成果を出せば、給料なんておのずとあがるだろうと舐めていた自分をボッコボコに殴りたい。殴って埋めたい。

転職して、働く時間は希望通り半分以下になったが、収入は3分の1になった。今、私は自分の足で立てず、夫の収入に依存して暮らしている。2馬力から、完全なる荷車に。

自分がこんなにもお金に縛られているのは、お給料が自分に付けられた値段だと思っているからだ。お給料というわかりやすい数字でしか、自分の価値を肯定できない。

ちなみにこれは、じゃあ主婦ならどうだとかそういうことが言いたいんじゃない。みんなそれぞれ自分の大切なものを中心に生活をしていて、私は割と芯の部分に給料があったのに、気づかず見失ってしまったという話だ。

たとえば私がバナナだとして、かつては銀座の一等地で、1本いくらで売っていた。でもそれは場所代、ブランド代で、私自身の価値には見合っていなかったのだと思う。

今は、路上で叩き売りをしている。ずいぶんと極端なことになってしまった。もうちょっと、せめてスーパーで、妥当な値段がつかないものか。

稼げる自分に戻りたい。
そう思いながら、今月も給与明細を心の奥に仕舞い込む。

#もっとお金の話をしよう #お金 #転職 #ワーママ

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