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小3男子と行く大阪ふたり旅_DAY1

とても大袈裟だが、小3息子とのふたり旅に行ったら、まるで人生の良い部分だけを凝縮したような2日間だった。

旅の前、旅の途中で息子が書いていたノートを指差し、「それ、もしママが死んだら棺桶に入れてくれない?」と聞いたら「死んだらだめ」と一蹴された。

小学3年生は、絶妙な歳だ。自分の好きなことがハッキリしてきて好奇心旺盛だが、私の好きなものも「いいよ〜」と受け入れてくれる柔軟さもある。私と同じか、それ以上によく食べる。眠たい時を除いて基本的に機嫌が良く、体力も大人並み。

息子はマイペースで不器用で、破茶滅茶な部分もあるが、人の悪口を言わない強い子でもある。そしていつも考えごとをして、面白いアイデアを教えてくれる。つまるところ、私は息子が大好きだ。あっというまに3年生になり、子離れしなくてはと常に思っているが、うまくできているかは自信がない。

そんな息子とタッグを組み、短い旅に出る。行く前からそりゃ最高だろうとは思っていた。高学年になったらママとふたり旅なんて恥ずかしいだろうから、きっと今しかできない超期間限定のスペシャルな旅だ。

✳︎✳︎✳︎

旅に出ようと決めてから、有給を取り、ラーケーションを申請した(愛知県にはラーケーションという子どもが自主学習のために欠席できる仕組みがある)。旅ノートを準備し、図書館で本を借りて行き先を大阪に決めた。家族旅行は出発ギリギリになって親が計画してしまうケースがほとんどだが、今回は違う。息子は「ぼくがリーダーだから」と目を輝かせていた。

1日目の旅程はこう。
※息子の許可を得て、ノートの内容を転記
5:00 おきる
6:00 ついにしゅっぱ〜つ
6:30 電車にのる
名古屋につく!かいもの
8:00 「近鉄ひのとり」にのる
10:00 大阪なんばに到着
551の肉まんを食べる
カップヌードルミュージアムへ!
15:00 いけだ駅から大阪なんば駅へ
ポケモンセンターオーサカへ!
ホテルにチェックイン
17:00 商店がいに行ってごはん!
タイトーステーション
ぶらぶらしながらグリコのかんばん。
ホテルにかえってねる!

小3男子の夢を詰め合わせた1日。ノートには⭐︎マークがついており、右上に注釈がついている。「わくわくに⭐︎(オレンジの星)、楽しみに⭐︎(ブルーの星)」見るだけでにこにこしちゃう。

というわけで、写真とともにふりかえり。

ZIPの中継時間を狙って名古屋駅を通過

中京テレビのマスコットキャラクター、チュウキョウくんの唇が息子はどうしても怖いらしい。確かによく見ると生々しいな。歩行タイミングを誤りテレビには映らなくて残念だったが、テンションは爆上がり、この後のモーニングでハムサンドに大嫌いなきのこが入っていたけど吐き出さなかった(息子にとっては快挙)

ひのとり!かっこいい

そしてひのとり、これだけでnote1本書けるほどの素晴らしさ。プレミアム席でも新幹線より安く、名古屋駅から大阪難波駅まで直通で行ける。

シェル型のシートで電動リクライニング、フットレストつき!2時間かかるけど、快適で爆睡できるから体感はすぐだった。ほぼ愛知県民と三重県民しか使わない交通手段だからか、席も新幹線より空いていて、帰りの予約もすぐ取れた。

なんばに到着!

平日の11時前だというのに、551は行列していてびっくり。でもお姉さんの無駄のない接客ですぐに買えて嬉しい。買ったのはこちら。

豚饅2個入り(すでに1つは無い)
豆沙饅2個入り

豚饅をひとくち食べて、「甘い!」と言う息子。551は皮が甘くてもちもちだよね。うまいうまい、と昔ばなしみたいに一心不乱に食べ、「これは、永遠に食べられる」とご満悦だった。

豆沙饅は、胡麻たっぷりのあんまん。まっくろ!と驚きつつ、こちらも甘さがちょうど良くてぺろりと平らげた。これを楽しみに、「肉まんのひみつ」という学習漫画も読んできた。リーダーの主体性はすごい。

周りには外国人観光客がたくさんいて、肉まんだけでなくりくろーおじさんのチーズケーキを片手持ちで食べ歩いていてワイルドだった。

リーダーはガチャで時計をゲット

なんばは誘惑がありすぎて、リーダーは迷いなくガチャのショップにゴールイン。でもゲットしたポケモンボールのデジタル時計は、「いまなんじ?を聞かれ続ける地獄」から私を救ってくれる救世主アイテムだった。時々時計を見ては、シャキーン!とポーズを取っていてかわいい。

さて、カップヌードルミュージアムを目指すべく、なんばから地下鉄で梅田へ。阪急電車のホームに息子が感嘆の声を漏らす。田舎の単線電車では見たことの無いスケール!梅田に来ると就活の不安な気持ちを思い出すから、息子と一緒に来られて私も嬉しかった。

※画像は阪急電鉄のサイトよりお借りしました
座席の作りも違っておもしろい

電車に揺られること1時間弱で池田駅に到着。駅前でマンホールカードをもらい、スキップしそうな勢いで住宅街を歩く。

百福〜!

昔、横浜のカップヌードルミュージアムにも家族で行ったのだけど、当時息子は2歳くらいで体験できず、記憶も残ってないらしい。今回は、息子が目的地をここに決め、安藤百福の伝記を読んで準備してきた。それだけに、喜びもひとしお。

良いこと言うねえ
展示もおもしろい

規模は小さめながら、伝記で読んだ内容と照らしながら展示をじっくり楽しめた。

シルエットでも伝わるテンション

写真がだいたい息子ど真ん中だから加工で失礼いたします。そして、オリジナルカップヌードルづくり。

カップに絵を描くだけで謎に楽しい
スープと具材をえらぶ

たいした体験ではないのに、すごく満足感がある。私は娘の好きな具材でスペシャルカップヌードルを作った。ほくほく。

そして再び難波に戻り、息子が「どうしよう、わくわくが止まらない」と楽しみにしていたポケモンセンターへ。ハイテンションな動きが微笑ましい域をはるかに超えたので、「落ちついて」を連呼しながら移動。

小3の楽園

お年玉で欲しかったものや友達へのお土産を買う。あんまり悩まないのがすごい。リーダーの決断力。なかなかの金額だから、ママが出そうか?と聞いたら真剣な眼差しで首を振り、「ぼくが自分で買いたい」と財布を取り出した。宵越しの金は持たない男だ。私も自分用のデッキケースが買えて幸せ。

さて、あっというまに15時を過ぎ、歩いて宿へ移動。平日の午後でもすでに大賑わいの道頓堀を抜けていく。みんなグリコのポーズをしている。

お決まりのポーズ
しれっとエッグタルトを経由

ホテルはこちら。12歳まで添い寝OK&朝食付きで平日は1万円以下。夜の散歩に便利な立地だった。

リュックを下ろし、狭い部屋でしばし休憩する。最低限の荷物だけポケットに詰め込んで、いざ。
商店街をしばらく歩き、お目当てのお店へ。

自由軒のドライカレー!
甘いチキンライスで辛さを中和

浮かれてビールも飲んでしまい、なかなかのボリュームだった。17時過ぎは席も空いていて、おばちゃんも優しい。肩を寄せてカレーを食べ、からい!と言いながらスプーンを止めない息子の横顔を見ていた。

そのあとも商店街をぶらぶら歩く。ミックスジュースを飲み、ゲームセンターをめぐって無礼講のクレーンゲームに興じ、カラオケ館に飛び込んで30分だけカラオケを楽しむ。夜を惜しむ様にたくさん歩いた。こんなに楽しいことってあるんだ?と無敵状態になり、最後に電飾が灯ったグリコの看板をもう一度見に行った。

ホテルへ戻る途中、御堂筋に24時間営業の金龍ラーメンがあり、湯気が立ち上る半露天のカウンターを立ち食いするスタイルで随分とかっこよく見える。ぼくも食べたい!という息子を「おなかいっぱいでしょ、残しちゃうよ」と制してしまったことを今とても後悔している。

だってホテルに戻った息子は、コンビニで買ったどん兵衛のカレーうどんをおいしそうにすすり、結局ひとりでぜんぶ平らげたから。金龍ラーメンで立ち食いする小3、後ろから眺めたかったなあ。

そうしてさっさとシャワーを浴び、テレビの育児番組を見て「パパはこういうこと言わないね、えらい」と上からコメントし、3秒で寝た。私が思うよりもずっと、息子は進化している。

2日目に続く
(2日目は有料設定してますが、99%は無料で読めます。1%のおまけは小3男子が描いた4コマです)


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