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実はほとんどの人が「プロジェクトマネージャー」である Ⅷ/Ⅻ

第八部:タイムマネジメント

これまでの記事では、効果的な意思決定、リスクマネジメント、コミュニケーションスキルといったプロジェクトマネジメントのスキルの活用を検討してきました。

この度は、これまでに検討した要素を維持しながら、日々をより効率的に運営するためのスキルである「タイムマネジメント」に焦点を当てます。
プロジェクトマネジメントに際して必要とする、時間を効率的に管理するための戦略や視点を参考に、日々のスケジューリングやタスクの管理、プロクラスティネーション(先延ばしの習慣)の克服など、時間を最大限に活用する方法を考慮します。

日々のスケジューリング

時間管理を成功させるために検討できる最初のステップは、日々のスケジューリングです。これには以下のようなアプローチが含まれます:

優先順位の設定

「第六部:効果的な意思決定」の章でも考慮しましたが、日々のタスクを重要度と緊急度で分類し、重要なタスクに優先的に時間を割り当てます。例えば、仕事上の納品期限や子供の学校行事など、避けられない予定を最優先にスケジュールします。

週末に家族や友人と過ごす時間の考慮に際しても、その他の家事の必要や買い物に充てる時間を計画に盛り込むことで、家族や友人との貴重な時間を丁寧に取り分けることができます。

実現可能な計画

実現可能な日程を設定することも重要です。一日の活動は、現実的で実現可能な範囲で計画します。過剰なタスク設定は、余計な緊張を招き、結果として自分自身のパフォーマンスを下げる危険性があります。たとえば、一日に8時間の仕事を持つ場合、家事や休憩、移動時間なども考慮する視点が重要です。

平日の朝の時間を最大限に活用するため、起床後に必要とする、朝食や身支度、外出前のメールチェックといった内容を、一連の流れとして習慣化することも有効です。

タスク管理

効率的なタスク管理は、タイムマネジメントの要になります。
以下のようなツールやテクニックの活用も効果的です:

ToDoリストの活用

日々のタスクをリスト化し、完了したタスクはチェックオフすることで、進捗を視覚的に追跡します。タスクリストの作成に際しては、それぞれのタスクに色分けや、A、B、Cなどの分類を設定し、優先順位を決定します。例えば、ピンクや好きな色が最優先で、緑は最も低い優先順位といった具合です。

テクノロジーの活用

デジタルカレンダーやタスク管理のアプリを使用して、予定を組み立て、スマートフォンやPCでアラートによる通知を設定します。
同時に、作業にやタスクに集中しやすい環境を整えることが重要です。作業の集中力を高めるために、通知をオフにするような、特定のタスク専用のBLOCK時間を計画することも有効です。例えば、毎週月曜日午後の2時間は、タスクの進捗や計画を見直す時間と予め設定しておくことで、個人として集中できる時間を確保できます。目標管理の視点にも似ていますが、ただ闇雲に日々を費やすのではなく、取り組みを進める本来の目的を考慮し、中長期的な視野をもって、成果の最大化に繋がる計画と管理を採用します。

先延ばしにする習慣の克服

先延ばしにする習慣は、多くの人が直面する課題ですが、タイムマネジメントの大きな障壁になります。
プロジェクトマネジメントにおいては、以下のような手法でそれを克服します:

タスクを小分けにする

大きなタスクを小さな部分に分割し、一つずつ完成させる計画を採用することで、目的を達成します。これには、各段階での達成を確認しながら適切に進められる利点があります。例えば、家全体の大掃除の計画に際して、1部屋ずつ掃除を進める目標や予定を設定するようなイメージです。

モチベーションの維持

タスク完了後に小さな報酬を設定することで、無自覚にも蓄積する疲労感を労い、継続的なモチベーションを維持します。例えば、特定のタスク完了時には、小休憩やコーヒーブレイクなどの小さな報酬を自分自身に与えることができます。表現を変える場合、それは「ひと息つく」機会を予め設定することです。

おわりに

この度は、日常生活において必要とする時間管理を、プロジェクトマネジメントにおけるタイムマネジメントのスキルや視点をもとに考慮しました。これらの戦略やツールを採用することで、日々の生活をより管理しやすく、効率的に過ごせる余地がないかを検討することには価値があります。

小さなストレスを蓄積する性質をもつ私たちは、タイムマネジメントの視点を活用することから、日常の小さなストレスを減らし、生活の質の向上を実現できる可能性があります。❀

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