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手が抜けない人の手抜き家事

整理整頓が趣味で、妊娠前から自宅は綺麗に片付けている。

10代の時は雑貨が大好きで物をたくさん持っていたが、物はすべてお金で出来ていることに気付いてからは、何でも「好きなものを少しだけ」持つように心がけている。

大容量のクローゼットとタンスいっぱいに持っていた洋服たちは、断捨離して随分と少なくなった。

持たなさすぎるのもなんだか寂しいので、下着や小物も合わせて、一年通して小さなクローゼットに半分と引き出し5個半に留まっている。

最初は何から始めていいかわからなかったので、InstagramやYouTubeで整った部屋を見て、真似をすることから始めた。

いわゆる「映え」な家ではなくて、古くてもきちんと整理整頓されて、掃除がしやすそうな機能的な部屋に惹かれた。

そういった部屋の共通点は、物が外に出ていなかった。

お洒落な雑貨や観葉植物が並べられた部屋はとても素敵だが、いかんせん掃除がそんなに好きじゃない。

それでも、日頃からこまめに掃除して綺麗を保っている。
というのも、大掃除は時間も労力もかかって面倒だからだ。
例えば、風呂のカビ取りは大変な作業だけど、2ヶ月に1回、防カビ燻煙剤を焚いておけば、日頃は簡単な掃除で済む。
掃除嫌いこそ、こまめに掃除をすべきなのだ。

出産して里帰り先から自宅に戻ってきた時、自宅は全く汚れてなかった。夫がこまめに掃除をしてくれていたからである。

夫は元々、掃除や片付けが得意ではない。
私が、何がどこにあるかラベリングして一目でわかるように整理整頓していたので、片付ける場所はわかりやすかったと思う。
それでも日頃から積極的に家事をやってくれていたからこそ、綺麗を保てた。とても感謝している。

産後は心身共に不調で、いつも疲れていて気分が悪く、育児だけでなく家事をするのが大変だった。
姉が手伝いにきてくれていた間は本当に助かったが、帰ってからは家事育児のほとんどを私がすることになる。

完璧にするのは無理だ。時間が足りないし、身体もきつい。
しかし、私は手を抜くことがうまくできない。

平成生まれの人ならわかってもらえそうだが、学生時代は「努力こそ美徳!」と言わんばかりに、教師やコーチ、親からも頑張れ頑張れと言われ続けてきた。
それが最近になって「頑張りすぎてはいけない」世の中になり、頭ではわかっていても、身体が時代についていけてないのである。

そこでもう、頑張らないことを頑張ることにした。頑張ることはやめられないが、手を抜く自分に甘んじるのだ。

まず、洗濯物を外に干すのをやめた。
自宅にあるのはドラム式洗濯機なのに、雨の日しか乾燥機能は使っていなかった。
つわりの時でさえ、吐きながら洗濯物を干していた。
しかし産後は、ベランダで洗濯物を干している間に息子が泣くといちいち部屋に戻らないといけないし、夕方はお風呂に入れたり抱っこでお昼寝させたりとにかく忙しくて、夕暮れと共に洗濯物を取り込む暇がない。
一度乾燥まで洗濯物を洗ってしまえば、どうして今まで日常的に使ってこなかったんだろうと疑問に思うほどラクになった。
乾燥機能で乾かしたタオルは、ふわふわで気持ちがいい。

あとは、パナソニックの置き型食洗機を買った。
うちは古い賃貸マンションでキッチンが狭いので、当初は食洗機の購入を諦めていた。
しかし、離乳食が2回食になると作る時も片付けでも洗い物がたくさん出て、元々皿洗いが嫌いな私は心底うんざりした。
調べると、シンクに台を置く形で食洗機が置けることがわかり、夫を説得して購入に至った。

何でもっと早く買わなかったんだろうと後悔するほど便利だ。手洗いよりピカピカになるし、茶渋がついていたマグカップも、本来の白さを取り戻した。
乾燥までやってくれるので、終了後は食器棚にすぐにしまえる。
食器を並べるのが面倒だと言う人もいるが、私は整理整頓が好きなので、機械の中に上手く工夫して皿を並べるのが楽しかった。

こうして、我が家は時間をお金で買った。
家事に追われて育児に焦ることもないし、愛しい家電たちは私たちが眠っていても、電力さえ与えておけばせっせと働いてくれる。

息子が抱っこのままスヤスヤと眠っていても焦ることはない。

頑張らないことはなかなか難しいが、人や物を上手く頼って、自分の時間を作りたいと思う。

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