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映画「ようこそ映画音響の世界へ」を見た(ネタバレしてます)

原題は「Making Waves」。
映画の半分は音響(音)の力であると定義している。
1877年、エジソンは蓄音器を発明する。
1927年、世界初の音入りの映画「The JAZZ Singer」が公開。
moving picture(動く絵)がMovieの語源。
talking picture(話す絵)がTalkie(トーキー)と呼ばれた。
今では、当たり前になりすぎて、使われなくなった。

映画の音の歴史

気になったことだけメモのように残しておく。

1933年 キングコングでは、架空の生き物の声を動物からサンプリングして作った。音を撮って重ねるのではなく、作って重ねることを始めた。

1938年(映画中では1941年) ラジオドラマ「宇宙戦争」を放送。
火星人が地球侵略をする様子を臨時放送として流した。
この時の効果音が、今後のドキューン!バキューン!など何かで作った音が
実際よりリアリティがあることや想像力が湧き立つことへの発見となった。

気になる映画

劇中で紹介されて見てみたいと思った映画
1 「雨のなかの女」1963年 フランシス・フォードコッポラ監督
2 「THX1138」1971年 ジョージルーカス監督
3 「イレイザーヘッド」1977年 デヴィッド・リンチ監督
4 「マトリックス」1999年 

特にTHX1138は、SFXの音響が気持ち悪いと評判。
客入りが悪く、倒産の危機になったとか。

スピーカーの数

映画が始まる前に「DOLBY」って名前が出てくるの覚えてます?
あれって会社の名前だったんだ。
なんか音響システムの名前だと思ってた。

当たり前だけど、最初はモノラル(1つのスピーカー)から音は発していた。
その後、右と左から音が聞こえてくるステレオになった。
映画で初めてステレオ上映されたのは、
1940年のディズニー「ファンタジア」だったとか。

今までは当たり前になった5.1チャンネル。
なんか急にすごいことになった感がある。
スピーカーは、なんと6つ。
前、前方右、前方左、後方右、後方左、
そして、サブウーファーという中低音のスピーカーを配置する。
この5.1チャンネルは、冨田勲さんの功績だとか。
映画では「地獄の黙示録」が5.1チャンネルに世界初の挑戦した。

こぼれ話

スターウォーズに登場する毛むくじゃらのキャラクター・チューバッカは、
言葉を話さない。いや、我々にはわからない言葉を話しているという方が正しいかもしれない。
チューバッカの声を作るところから始めたという。
数々の動物の泣き声などを撮ってきて、最終的に決まったのは、
熊の泣き声。名前はプー。プーはパンが好きで、パンをあげると
嬉しくなってよく泣いてくれる。
この声がチューバッカの声になったらしい。

こぼれ話2

1986年の映画「トップガン」。
トムクルーズがかっこいい空軍兵士の役で登場する。
パイロットたちは戦闘機F-14トムキャットに乗るのですが、
実際の戦闘機の音は、割とシンプルで味気ない。
これではビリビリする緊張感やスピード感が出ないということで、
戦闘機の音に動物(トラとか?)の音を重ねて作っているそうです。
これ以上のことは触れてなかったので、ぜひ実際に聞いてどんな動物の音が入っているのか確かめてみたい。

映画のオフィシャルサイトはこちら


勝手にシネマクレール 

岡山市内にあるミニシアター「シネマクレール 」で月に1回映画を見る企画を勝手にしている。今回が3回目。最初一人だったこの企画に一緒に来てくれる人が現れた。今回は4人で観賞。
見て終わった後に、映画についてお話するのも映画の楽しみの一つ。
また来月もやろうと思う。
(リンクは今月のもの)

視覚に負けるな

五感を使えているか?
圧倒的に視覚に頼る人間。
現代はより視覚に頼るところが大きいように思う。
耳で感じる楽しさや気付きは日常的にあるだろうか?
映画の世界は、耳からの生き生きした情報が入ってくる
感情が動かされる感覚がある。

うちの子の話

生まれて約80日のうちの子。
あ〜〜とかう〜〜とか喋ってる。
言語(日本語とか英語)とかの認識がないということは、
口から出ているのは、音だ。
口の形などを変えながら、
自分でどんな音が発せられるのかを楽しんでいるかのように見える。
また、聞くという行為も面白い。
あ〜〜と発している音を真似てこちらも真似てみる。
そしてこちらはう〜〜と音を変えてみる。
聞こえてきた音に合わせて、あ〜〜からう〜〜に変えることをする。
(しない時もある)
聞き分けることはまだまだ難しそうだが、何か返そうとする意思を感じて
とても楽しい。(まぁ、気まぐれだけどね)

ラジオのような世界

私は、2005年からテレビを家に置いていない。
その代わりによくラジオを聞く。
ラジオは落語にも似た音から得た情報で想像をさせてくれる。
それが楽しい部分でもある。
最近、VoicyやSpotifyなど音声コンテンツの勢いがすごい。
岡山に住んでいると車での移動が多い。
耳からのコンテンツは非常にありがたい。
誰でも簡単にできるコンテンツには落とし穴がある。
誰でもすぐにやめられるということ。

ラジオの世界

誰にでもできるオンライン(ウェブコンテンツ)は世界に大きな可能性を生み出した。
ラジオという公共の電波を使う世界は、アナログな世界とも言える。
周波数を合わせる必要があるし、その時間でないとやっていない。
(最近は再放送やradikoのようなサービスもあるが)
電子書籍が発達しても、本の文化は残るだろうと言われている。
同じようにラジオの良さはある。
ラジオにしかできないことがある。
だから、オンラインでできることをやっても仕方がないとも思う。
どんなラジオがラジオっぽいのだろうか?
音しかないから、想像できる世界。
映画で感じるドキドキと同じようにラジオから聞こえる音が作る世界があるような気がする。

絵本の朗読

もう少しうちの子が大きくなったら絵本を読んであげたい。
少し前に絵本の読み方を教えてくれるレッスンがあった。
(参加できなかったが)
相手が子どもだって大人だって、伝えようとする気持ちからスタートすれば
きっと方法が見えてくる。
ゆっくり読んだ方がいいよね。
語尾をしっかり伝えた方が感情が見えるよね。
絵を見る時間、ほしいよね。(目線をたどる)
絵本も半分は、読む人の声で完成されるのだと感じるようになった。

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