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映画「はりぼて」(ネタバレします)

いきなりですが、議員報酬について調べてみた。
(議員と副議長、議長で金額が違う・ここでは議員の金額)
月額の多い順に
1 岡山市議会議員 71万円
2 倉敷市議会議員 67万円
(早島町議員:31.3万円 西粟倉村:20万円)
これが高い・安いという議論はさておき、
映画の中で議員さんは言います。
「議員は4年に一度の選挙があり、落選したり辞職すると何の立場も
保証もない。だから少しでも多くもらっておかないと老後が苦しい」
それはそれで問題ですが、報酬はそういう風に支払われるものでしょうか。

後ろ盾(他からの報酬を得られる企業の役員など)がないと立候補できない。もしくは、ずっと議員でいられる人(議員の家系など票を取れる組織がある)など特定の人しか議員にはならないことが多くの問題をうむ原因となっているのではないか。

政務活動費って?

議員が調査研究活動に使える経費のことです。
つまり、限られた内容の領収書を出せば、税金で支払われるということ。
岡山市は、議員一人当たり、月額13.5万円。
倉敷市は、月額12万円。
もちろん、きっちり使う必要ない。
映画の中で、架空請求や領収書の改ざんで着服をしていた。
おいおい!!とんでもない議員がいるもんだ!!と思った。

倉敷市の事例

2009年に162万円、2012年に76万円を返還するように
判決が出ているようだ。
政務活動費を使って視察に行っていたが、視察旅行ではなく単なる旅行だ!ということで返還の判決が出たようだ。
これがどこまで悪意があったのかもあるが、やってはいけないこと。
映画の中では、「みんなやってるよ」というコメントが出てくる。
しかも、みんなやっていた。10人以上が退職した。
富山市には住みたくない。
いや、どんな街でもこんな議員しかもしいないのなら、移住したい。

まずは、市民がしっかり選ぶ

選挙に投票も行かず、あかんやつが議員になっているケース、誰が悪い?
議員さんは上手!!
正直そうなコメント、顔するの(言葉は悪いけどだますの)
めっちゃうまい。
映画中にもいっぱい出てくる。
あるシーンでは、これが本音なんだろうなと思っても、
次のシーンでは、嘘でした(ごめんなさいの謝罪してる)が連発。
だから、信用できない。信用したいけど。

しっかり監視する

監視っていうと、強制的なちょっときつい言い方だけど、
興味を持って市民は見ているぞ!ということが大切。
「オンブズマン制度」って知ってる??

行政機関を外部から監視し、行政機関による国民の権利・利益の侵害に対する調査及び救済の勧告を図る公職。

外部から監視するっていう制度。
先ほどの政務活動費の返還請求もオンブズマンがしています。

「第四の権力」

メディア(主にテレビや新聞)は、第四の権力と呼ばれる。
行政・立法・司法に次ぐということですね。
メディアは3権をしっかり監視する役目がある。
(出来てないことからメディア批判が高い)
そういった意味では、
映画中のチューリップテレビはしっかり頑張っている。
メディアはある意味では、市民の代わりに追求し報道する必要があるとも言える。
そもそもは、市民がしっかり3権を監視することが重要だと思います。

映画の展開

もう見なくてもおおよそ映画の展開がわかりました!!
って人も多いと思いますが、
富山市議会議員の着服や改ざんをテレビ局が見つけ、報道していく。
笑いとため息が出るほどの最悪ぶり。
富山市民にはなりたくない。
これが富山市だけのことなのか???
と疑いたくなる気持ちが湧き上がってきます。

最後の最後に背筋が凍る

チューリップテレビの二人のキャスターが多くの疑惑を解明していきます。
突然、一人が社長室に移動になります。
「社長室」???
何か外から力が働いたと考えてしまうのは、私だけではないはず。
そこは語られません。
もう一人は、そのタイミングで退職します。
泣きならがら、同僚に挨拶をしています。
「報道のあり方が、このままでいいとは思えないので退職します」
といった内容のことを行っています。
社内に貼られていたポスターには「正々報道」と書かれています。
このキャスターが辞めると泣きながら話すシーンの後、
このポスターは剥がされるシーン。
第四の権力としてのチューリップテレビはどうなってしまったのか?
報道機関として「正々報道」出来ない事態を暗示させています。

不可解な映画

結果、内部告発的になった。
この映画の監督は、このチューリップテレビの二人。
制作は、チューリップテレビとクレジットにはなっている。
内部告発的な映像をわざわざチューリップテレビが出すだろうか?
どういうこと?なんでこの映画は作れたの?
監督!!!説明して〜!!

映画「はりぼて」

そして、チューリップテレビ

そして、そして、富山市長

富山市長は特に不正をしているというシーンはありません。
不正の事実を知っているのか知らないのかはわかりませんが、
「私が発言する立場にありません、制度上」
とコメントはほとんどしません。
市長としてどうにかしなきゃという意識は感じませんでした。
ドキュメンタリーの凄さ。事実なところが怖い。
今も市長をされています。時間があれば、どうぞ。

見た方がいいよ

政治とか議員とか興味ない。というか嫌い!
という人に見てほしい。
これで幻滅して終わりではなく、だからこそ、
ちゃんとした人が議員になる、議員になれる世の中にならなきゃね〜と
思いました。
見た方がいいよ度 90点。
おわり


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